[給与計算業務の改善]アルバイトの時給変更タイミング

 気づけば10回目となる不定期連載[給与計算業務の改善]。今回は、アルバイトの時給変更タイミングについて考えてみましょう。



[質問]
 当社では、多くのアルバイトを雇用しているのですが、入社から1ヶ月程度は、一人前の仕事ができるまでには1ヶ月程度の期間がかかります。このため、入社から100時間は、研修期間として通常の時給より50円下げた時給としています。最近、正社員がなかなか採用できず、やむを得ずアルバイトを増員していることもあり、この最初の100時間という労働管理がかなり複雑になっています。特に最近は、入社間もないアルバイトも残業を行っており、100時間を超える日まで特定して管理が必要となっています。どうにかならないものでしょうか?


[回答]
 今回も基本的には、計算ルールの簡素化で対応できないかを検討すべきでしょう。質問にあるような研修の取り扱いはよく見かけます。確かに労働時間で研修期間を管理することは平等な取り扱いになりますが、管理の手間は増加することは明らかでしょう。これを避けるためには、時給の変更タイミングは原則として勤怠の締切日とする必要があるでしょう。質問のケースでは、入社後3ヶ月期間は原則として、研修期間としておきつつ、労働時間や業務の上達度により、研修終了期間を勤怠の締切日に合わせて前倒しする方法などが考えられます。場合によっては、この取り扱いを行うことでモチベーションをあげることもできるかも知れません。


[まとめ]
 今回のような方法が難しい場合には、一定の集計機能がついたタイムカードシステムの導入も考えられます。システム導入の経費はかかりますが、集計ミスを防ぐなどの一定の効果はあるでしょう。この際には、打刻ミスの修正という思わぬ手間が発生しますので、利用法の勉強会開催なども必要でしょう。



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(宮武貴美)


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