若手社員の仕事へのモチベーション低下が鮮明に

若手社員の仕事へのモチベーションの低下が鮮明に 先日、毎日コミュニケーションズが若手社会人(入社2~5年目)と内定学生(2011年4月入社予定)を対象に実施した「仕事に関する意識調査」の結果が公表されました。なかなか衝撃的な内容となっていますので、この調査の中から「働くことに対してモチベーションはありますか?」という設問の回答状況について取り上げましょう。


 この回答を若手社会人と内定学生について比較したのが図表のグラフになります。内定学生の46.0%が(働くことに対してモチベーションが)「非常にある」と回答しているのに対し、入社2~5年目の若手社会人においては7.8%にまで激減しています。これと反比例するように35.8%が「あまりない」と回答しています。内定学生が入社前にモチベーションが高まっているのはある程度当然としても、入社して数年で仕事に対するモチベーションが一気に低下してしまっているのは、企業の人事管理としては看過することはできません。


 またこの調査では「どこまで出世したいですか?」という設問もあるのですが、内定学生の27.3%が部長まで、22.0%が役員まで、14.0%が社長まで出世したいと回答しているのに対し、若手社会人は48.1%が出世したいとは思わない、主任・係長までが15.4%と、過半数が管理職になりたくないという回答をしており、組織内における上昇志向の弱まりが感じられる結果となっています。若手社員にとって、入社した会社の役職者が魅力ある仕事に見えないという状況が多く生まれているのかもしれません。



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参考リンク
マイコミ「「若手社会人」と「内定学生」の仕事に関する意識調査』結果を発表」
http://www.mycom.co.jp/news/2010/10/post_91.html


(大津章敬)


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