今後重要性を増す次世代育成支援対策

今後重要性を増す次世代育成支援対策 先日、厚生労働省より、次世代育成支援対策推進法に基づき一定の基準を満たしたと認定された企業名の発表がありました。次世代育成支援は1企業の取組ならず、国家的に対策が求められているものです。今日はこの発表内容を取り上げてみましょう。


 次世代育成支援対策推進法では、事業主は、従業員の子育て支援のための行動計画を策定・実施し、その結果が一定の基準を満たす場合に、厚生労働大臣の認定を受けることができるとしていますが、その基準は以下の8点となっています。
雇用環境の整備について、行動計画策定指針に照らし適切な行動計画を策定したこと
行動計画の計画期間が2年以上5年以下であること
策定した行動計画を実施し、それに定めた目標を達成したこと
計画期間内に、男性の育児休業等取得者がおり、
かつ、女性の育児休業等取得率が70%以上であること
3歳から小学校に入学するまでの子を持つ労働者を対象とする「育児休業の制度または勤務時間の短縮等の措置に準ずる措置」を講じていること
次の(1)から(3)のいずれかを実施していること
 (1) 所定外労働の削減のための措置
 (2) 年次有給休暇の取得の促進のための措置
 (3) その他働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置
法及び法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと


 認定を受けた事業主は、認定マーク(愛称「くるみん」:画像)を広告、商品、求人広告等につけることができ、次世代育成支援対策に積極的に取り組んでいる会社であることをアピールすることができます。この認定申請は、平成19年4月に始まり、平成19年9月末現在で366社が認定されています。常時雇用する労働者300人以下の中小企業でも26社が認定されており、力を入れる企業が増加していることがわかります。今後の少子高齢化、労働力人口の減少を考えると、人材採用におけるアピール材料の一つとしてこの認定を受けることも価値があるかも知れません。



関連blog記事
2007年10月13日「次世代育成支援策 各社の具体的取り組み状況」
https://roumu.com
/archives/51099945.html

2007年1月23日「中小企業の育児休業に対し100万円の助成金」
https://roumu.com
/archives/50865999.html

2006年8月4日「日本ユニシスの育児関係制度大幅拡充の内容」
https://roumu.com
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2006年7月31日「サイボウズが導入する先進的ワーク・ライフ・バランス支援制度」
https://roumu.com
/archives/50667885.html


参考リンク
厚生労働省「次世代法の認定企業増加中!」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/10/h1019-2.html
厚生労働省「次世代育成支援対策推進法第14条第1項の厚生労働大臣の定める表示(認定マーク)」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/02/h0216-3b.html


(宮武貴美)


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