深刻化するメンタルヘルス問題:心の不調に気づくポイント

 近年の労務管理における最大の課題の一つとなっているのが「メンタルヘルス」問題です。しかし、メンタルヘルス不全者が「メンタル面に問題を抱えている(かも)」と自覚することは決して多くなく、家族や職場の上司・同僚がその異変に気づき、医療機関での受診につながるというケースが多いとされています。そこで本日は愛知県産業労働部労働福祉課の資料から、職場における「心の不調」に気づく変化について取り上げてみましょう。



◆職場における「心の不調」-周囲で気づく変化
1.以前と言動が変化
2.仕事の能率の低下、ミスの増加
3.欠勤、遅刻、早退の増加
4.周囲の人との会話や交流の減少
5.体調が悪い等の訴えの増加
6.他人の言動を異常に気にする
7.アルコール等の増加
8.表情が暗く元気がない


 メンタルヘルス不全が疑われる社員が発生した場合には、このようなポイントに合致するか確認し、自分自身で以下のような状態に陥っていないかをチェックしてもらう必要があるでしょう。



◆職場における「心の不調」-自分自身が気づく変化

1.不眠傾向
2.疲れやすく、食欲がない
3.気力、意欲の低下
4.考えがまとまらず堂々めぐりする
5.楽しくなく、生きる自信がない
6.失敗、悲しみ、失望から立ち直れない
7.緊張しやすくなる
8.他人の評価が気になる
9.自己評価と自信の低下


 うつ病を初めとしたメンタルヘルス不全は早期発見早期治療が非常に重要になります。そのためには、普段からコミュニケーションを取り、不調に気づくことができるような組織作りを目指す必要があります。



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2007年11月23日「激増するメンタルヘルスに関する労働相談」
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2007年10月19日「具体的対応が遅れるメンタルヘルス対策」
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2007年6月15日「うつ病等のメンタルヘルス不全者への医療費助成」
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2007年4月13日「深刻化する企業のメンタルヘルス問題」
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2006年7月28日「年々深刻化する企業のメンタルヘルス問題」
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参考リンク
愛知県産業労働部「職場のメンタルヘルス」
http://www.pref.aichi.jp/rodofukushi/syokubamental.htm


(宮武貴美)


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