ストレスの予防法は睡眠やおしゃべりなど手軽で身近な方法が実践

ストレスの予防法は睡眠やおしゃべりなど手軽で身近な方法が実践 企業におけるメンタルヘルス問題の深刻化に伴い、その対策が注目を浴びていますが、メンタルヘルス不全についてはストレスが大きく関係していると言われています。そこで今日は少し前に財団法人産業カウンセラー協会から発表された「産業カウンセラー聞き取り調査結果」に掲載されているストレスの予防法を見てみましょう。この調査結果は、今年4月から5月にかけて、全国の産業カウンセラーを通して、民間企業、社団法人、地方自治体、官公庁、病院、学校などで働く人たち660名に対して、ストレスとストレス対策に関し聞き取り調査を行ったものをまとめたものです。


 現代はストレス社会といわれていますが、このアンケート結果でも、職場・仕事、または仕事の将来のことなどについて感じているストレス・不安の程度について、「かなりある」が21%、「それなりにある」が63%となっており、全体の84%がストレスや不安を感じているという結果が出ています。このようにストレスの多い状況下で、全体の75%が、「意識して実践しているストレス予防法がある」と回答しています。具体的には以下のような予防法を実践しているとのことでした。
・十分な睡眠 55%
・家族や友人とのおしゃべり 49%
・おいしいものを食べる 40%
・お酒を飲む 39%
・スポーツ 37%
・音楽やビデオ・映画などの観賞 36%
・一人の時間を作ってのんびり過ごす 33%
・散歩やウォーキング 32%


 いずれも手軽にできて、身近なことによる気分転換を実践していることが分かります。逆にまた「ストレス対策を講じたいにも関わらず実行できていない」という回答も全体の12%あり、具体的な理由としては「時間がない」(67%)、「おっくう・気力が出ない」(40%)、「何をやっていいのか分からない」(35%)という回答となっています。メンタルヘルスケアのセルフケアでも、ストレスに気づきやストレスへの対処をまずは行うことが必要とされており、この部分については多少なりとも対策が進んでいることが想像されます。



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(宮武貴美)


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