円高の進行に伴い更に緩和された雇用調整助成金の支給要件

円高の進行に伴い更に緩和された雇用調整助成金の支給要件 雇用調整助成金はこれまでにも繰り返し、その支給要件緩和が行われてきましたが、先週金曜日より更なる支給要件の緩和が行われています。今回は円高対策の一環として実施されますが、具体的には従来、3ヶ月間で確認されていた生産量等の減少の期間を1ヶ月間に短縮し、更には減少見込みの場合についても申請の対象としています。

[現行の支給要件]
・雇用保険適用事業所の事業主であること
・経済上の理由により、最近3ヶ月の生産量、販売量、売上高などが直前の3ヶ月または前年同期と比べ、原則として5%以上減少していること
・休業等を辞しする場合、事前に都道府県労働局またはハローワークに計画の届け出をすること

[緩和される内容]
生産量等の確認期間を、最近3ヶ月ではなく最近1ヶ月に短縮する
最近1ヶ月の生産量等がその直前の1ヶ月または前年同期と比べ、原則として5%以上減少する見込みである事業所も対象とする。

 の要件においては、支給決定の際に実際に減少していなかった場合は、支給対象外になるため、慎重に判断する必要があるでしょう。

 なお、今回の要件緩和に関連するリーフレットは以下よりダウンロードできます。
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51138773.html


関連blog記事
2011年7月11日「電力使用制限による事業縮小により雇用調整助成金が利用できる場合があります」
https://roumu.com
/archives/51858511.html

2011年7月4日「特定避難勧奨地点設定に伴い、拡大される雇用保険の特例措置と雇用調整助成金」
https://roumu.com
/archives/51857924.html

2011年7月1日「雇調金支給額にも影響のある雇用保険の基本手当日額 8月より5年ぶりに引上げ」
https://roumu.com
/archives/51857319.html

2011年6月7日「震災の影響で急激に増加した雇用調整助成金申請件数と7月1日施行の制度改正」
https://roumu.com
/archives/51851947.html

参考リンク
厚生労働省「円高の進行に伴い雇用調整助成金の支給要件を緩和します」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001qvft.html

(宮武貴美)

当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。 

当ブログの記事の無断転載を固く禁じます。