精神障害者の雇用義務化 2018年4月施行に向け始動

aaaa 障害者雇用は現在の雇用政策の中で重要な論点の一つとなっており、4月以降は法定雇用率の引き上げ(1.8%→20.%)も実施されます。そんな中、厚生労働省においては労働政策審議会障害者雇用分科会で障害者雇用制度の更なる見直しの議論がなされていますが、先週の木曜日、障害者雇用促進法で精神障害者の雇用義務化の必要があるとする意見書をまとめました。本日はそのポイントについて見ていくこととしましょう。
ハローワークで求職活動を行う精神障害者数が増加する中で、企業において雇用されている精神障害者数も増加しており、雇用環境の更なる整備を図りつつ、精神障害者を雇用義務の対象とすることが求められている。
一方、精神障害者を雇用する上での企業に対する支援策は十分とはいえない状況にあることから、企業が精神障害者の雇用に着実に取り組むために、企業に対する支援の更なる充実が求められている。
これらを踏まえると、精神障害者を雇用義務の対象とすることについては、企業が精神障害者の雇用に着実に取り組むことができるよう、十分な準備期間を設けることを前提とした上で、企業に対する大幅な支援策の充実を進めつつ、実施することが必要である。
精神障害の特性やプライバシーへの配慮、公正、一律性、事業主の予見可能性の担保等の観点から、精神障害者保健福祉手帳で判断することが適当である。その際、本人の意に反し、手帳の取得が強要されないようにすべきである。

 厚生労働省では労働政策審議会の諮問・答申を経た上で改正法案を作成し、2018年4月の施行を目指すとしています。予想よりも施行まで時間的な余裕がありますが、更なる法定雇用率の引き上げは不可避であり、企業として更なる障害者雇用を進める準備が重要となってきます。


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参考リンク
厚生労働省「第58回労働政策審議会障害者雇用分科会 資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002xeut.html

(大津章敬)

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