都内労働組合の2020年夏季賞与妥結額は前年比2.00%減の745,746円

 新型コロナウイルスの影響で今夏の賞与は厳しい結果となっている企業が増えていますが、本日は、東京都が都内の1,000労働組合を対象に、実施した夏季一時金要求・妥結状況の最終集計結果についてお伝えします。

 これによれば、既に妥結した東京都内の労働組合のうち、前年妥結額と比較可能な391組合の平均妥結額は745,746円となり、同一企業における前年妥結額である760,977円との比較では、金額で15,231円減少(▲2.00%)となっています。

 産業別・業種別妥結金額の分析対象(5組合以上)となった25業種のうち、対前年比の増加率がもっとも大きかったのは、「情報通信機械器具製造業」(9.24%)、以下「サービス業(その他)」(7.70%)、「パルプ、紙、紙製品」(7.40%)となっています。一方、対前年比の減少率が最も大きかったのは、「鉄鋼業」(▲19.53%)、続いて「金属製品」(▲15.72%)、「機械器具製造業」(▲15.41%)となっています。

 そもそも財務的に厳しい中小企業においては、賞与の大幅減額というような話も耳にしています。厳しい環境に置かれている企業も多いと思いますが、業績面についても社員にしっかり伝えていく好機になるのではないかと思います。


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参考リンク
東京都産業労働局「2020年 夏季一時金要求・妥結状況について(最終集計:令和2年7月16日現在)」
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/07/22/06.html

(大津章敬)