社内資格別の所定内賃金相場 課長の平均は422.5千円
日本生産性本部は先日、2003年より毎年実施している「能力・仕事別賃金実態調査」の結果を公表しました。本日はこの中から、能力(資格等級)基準の賃金相場について見ていくこととしましょう。
まず全体の平均としては以下のような結果(単位:千円)となっています。
一般職Ⅲ 205.6(大卒初任)
一般職Ⅱ 228.1
一般職Ⅰ 255.1
係長・主任Ⅱ 300.5
係長・主任Ⅰ 336.6
課長相当 422.5
次長相当 479.5
部長相当 558.9
これを企業規模別で見たのが左上のグラフですが、上位の資格等級では規模間格差が大きく、最上位である部長相当では「100 人未満」で50.8万円であるのに対し、「1,000人以上」では71.6万円と、実に20.8万円の差が生じています。一方、大卒初任にあたる一般職Ⅲに関しては、所定内賃金の規模間格差が非常に小さく、中小企業においても新卒採用のために相場を意識した初任給設定を行っていることがよく分かるのではないでしょうか。
自社の賃金分析を行う際、近年は従来型の年齢基準での賃金統計があまり実情にフィットしないという例が多くなっていることから、そのような場合にはこうした資格別・役職別といった資料を参考にされるのが良いでしょう。
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2010年1月4日「東京都中小企業の平均所定内賃金は335,398円(平成21年7月)」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2010/12/60kcm400.htm
参考リンク
日本生産性本部「2010年度「能力・仕事別賃金実態調査」結果概要」
http://activity.jpc-net.jp/detail/esr/activity001027.html
(大津章敬)
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