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[年末調整]要確認!共働き世帯で夫婦ともに受けられる所得金額調整控除

 9月も下旬になり、そろそろ年末調整の準備を進める時期となりました。今年の年末調整においては、基礎控除および給与所得控除の改正の影響により、配偶者控除の申告書が「給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除及び所得金額調整控除の申告書」として大幅に変更になり、制度が複雑化した印象があります。

 このうち、給与等の収入金額が850万円を超え、一定の要件に該当したときに適用される所得金額調整控除は、共働き世帯で夫婦ともに受けられるものとなるため、申告漏れがないように従業員に周知する必要があります。具体的には、「所得金額調整控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」に以下のように記載されています。


〔問〕いわゆる共働きの世帯で、扶養親族に該当する20歳の子がいる場合、扶養控除の適用については夫婦のいずれかで受けることとなりますが、所得金額調整控除(子ども等)の適用についても夫婦のいずれかで受けることとなるのでしょうか。

〔答〕同じ世帯に所得者が2人以上いる場合、これらの者の扶養親族に該当する人については、これらの者のうちいずれか一の者の扶養親族にのみ該当するものとみなされるため、いわゆる共働きの世帯の場合、一の扶養親族に係る扶養控除の適用については、夫婦のいずれかで受けることとなります。
 他方、所得金額調整控除(子ども等)の適用については、扶養控除と異なり、いずれか一の者の扶養親族にのみ該当するものとみなされませんので、これらの者はいずれも扶養親族を有することとなります。そのため、いわゆる共働きの世帯で、扶養親族に該当する年齢23歳未満の子がいる場合、夫婦の双方で所得金額調整控除(子ども等)の適用を受けることができます。


 適用の対象が給与等の収入金額が850万円を超える人のため、そもそもの対象者が少ないとは思いますが、一般的に各種控除は1人のみに適用という印象が強いかと思いますので、対象者には申告漏れのないように周知することが望まれます。


関連記事
2020年9月11日「[年末調整]令和3年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書ダウンロード開始!」
https://roumu.com/archives/104291.html
参考リンク
国税庁「所得金額調整控除に関するFAQ(源泉所得税関係)」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/pdf/0020006-075.pdf
国税庁「[手続名]給与所得者の基礎控除、配偶者(特別)控除及び所得金額調整控除の申告」
https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/annai/1648_73.htm
(宮武貴美)

守ってね!最低賃金。

タイトル:守ってね!最低賃金。
発行者:厚生労働省
発行時期:2020年9月
ページ数:2ページ
概要:各都道府県の賃金額一覧、最低賃金と特定最低賃金について説明したリーフレット。

Downloadはこちらから(3.37MB)
https://roumu.com/pdf/2020092301.pdf


参考リンク
厚生労働省「賃金  賃金引上げ、労働生産性向上」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/chingin/index.html

(宮武貴美)

健康診断結果報告書等への医師等の押印が不要になりました

 安全衛生法では、1年に1回の定期健康診断の実施が義務付けられており、常時50人以上の労働者を使用する事業者は、労働基準監督署にその結果等を所定の様式で報告することになっています。

 この定期健康診断の結果報告書については、産業医による押印(電子申請する場合には電子署名)が必要でしたが、今回、記名のみでよくなる法令改正が行われました。

 また、健康診断の個人票には、健康診断を行った医師の判定(異常なし、要観察、要医療等)を「医師の診断」として記載し、異常の所見があるときは「医師の意見」として、労働者の就業上の措置に関しその必要性の有無、講ずべき措置の内容にかかる意見を記載することになっています。この医師の意見の欄にも押印が必要となっていましたが、今回の改正で記名のみでよいことになりました。

 対象は、定期健康診断、特定化学物質健康診断やじん肺健康診断等の特殊健康診断等の全ての健康診断に加え、ストレスチェックも同様の取扱いです。


関連記事
2020年9月21日「健康診断個人票や定期健康診断結果報告書等について、医師等の押印等が不要となります。」
https://roumu.com/archives/104428.html
参考リンク
厚生労働省「安全衛生関係リーフレット等一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyousei/anzen/index.html

(宮武貴美)

休憩時間はまとめて与えなければならないでしょうか?

A 休憩時間をまとめて与えなければならないとは法律で規定されておりませんので、分割して休憩時間を与えることは可能です。

1.休憩時間について
 休憩時間について、労働基準法第34条第1項では、「労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない」と定めています。例えば、1日の所定労働時間を8時間と定めている場合は、休憩時間を45分間与えれていれば、それが分割されていても問題ありません。ただし、時間外労働が発生した場合は、労働時間が8時間を超えることになりますので、改めて15分間の休憩時間を労働時間の途中で与える必要があります。よって現実的には、当初より1時間の休憩時間を設定することがほとんどでしょう。

 また、労働基準法第34条第3項では、「使用者は、第1項の休憩時間を自由に利用させなければならない」と定めています。休憩時間とは労働者が労働から離れることを保障されている時間をいいます。5分の休憩を12回付与するなど、分割された休憩時間が極端に短い場合は、休憩時間の趣旨に合わず、労働者が完全に労働から解放されていると判断されない場合があり得るので注意が必要です。

2.休憩時間の一斉付与
 労働基準法第34条第2項では、「休憩時間は一斉に与えなければならない。ただし、労働者の過半数で組織する労働組合、そのような労働組合がない場合は、労働者の過半数を代表する者と書面による協定があるときは、この限りではない」と定めています。このように、休憩時間は全労働者に一斉に付与することが原則とされていますが、労使協定を締結することにより、A班は午前11時から午前11時45分、B班は正午から~午後0時45分を休憩時間とするなど、一斉付与の原則を除外することができます。なお、もともとこの原則から除外されている運輸交通業、商業、金融保険業、保健衛生業、接客娯楽業等の特定の業種については、労使協定の締結は不要です。

(関野真美)

副業者の労災保険の取扱い③給付額(平均賃金)の算出の際の留意点

 先週まで2回にわたって説明してきた副業者で労災事故が発生したときの取扱いの説明も今日で終わりにさせようと思い、大熊は服部印刷に向かった。

↓前回の記事はこちらから!
2020年9月7日「副業者の労災保険の取扱い①給付額の決定における賃金の合算」
https://roumu.com/archives/104278.html
2020年9月14日「副業者の労災保険の取扱い②請求書の記載と書類の流れ」
https://roumu.com/archives/104362.html


大熊社労士
 おはようございます。9月に入り、中旬も過ぎると涼しいということばがちょうどあうようになりましたね。
宮田部長宮田部長
 本当にこの気温差に体力が失われる思いですよ。
大熊社労士
 今日は前回の続きで、副業者がいずれか一方の勤務先で労災事故にあって休むことになった場合の給付額の算出について、注意事項をお話しておきましょう。
宮田部長
 え~、まだ注意事項があるのですか!?
大熊社労士
 そうなんです。でも、今日が最終回ですので、許してくださいね。
福島さん
 しっかり学びたいと思います。
大熊社労士
 さて、注意事項というのは平均賃金の算出方法なのです。
宮田部長
 え?平均賃金!?平均賃金って、事故が発生した前3ヶ月間の給料の総額を、総暦日数で割るってやつですよね?う~ん、2か所以上で働いているのだから、働いている会社の総支給額を全部足して、暦日数で割る!?ん!?
大熊社労士
 実際に計算しようとすると迷いますよね。まず、基本的な考え方は1か所のみで勤務している場合の平均賃金の算出方法と変わりありません。つまり、算定事由発生日から前3ヶ月間に支払われた賃金(賃金締切日がある場合は、直近の賃金締切日から前3ヶ月間)を基礎に算定することになります。賃金締切日は会社ごとによって異なる可能性が高いため、それぞれの賃金締切日で考えることがまずはポイントですね。
宮田部長
 なるほど。
大熊社労士
 これに加えて、退職後に給付をうけるときの考え方や、労災事故が発生していない会社を少し前に退職していた場合の考え方等、事例を考え始めるとかなり細かいものが出てきます。
福島照美福島さん
 かなり奥深そうですね。
大熊社労士
 おっしゃるとおりです。就業先が2か所以上ある場合には、かなり細かく見ていく必要がありそうです。
宮田部長
 そりゃたいへんだ。
大熊社労士
 そして、注意しなければならない点が、平均賃金の最低保障額です。月給者だと該当する例は多くはないのですが、時給や日給等、働いた時間数や日数に応じて賃金額が変わる場合、最低保障額も算出しますよね。
福島さん
 はい。3ヶ月間に支払われた賃金額の合計額を暦日数ではなく、出勤日数等の賃金が支払われる基となった日数で割って、0.6を掛けるというものですよね。
大熊社労士
 そうですね。それを暦日数で割ったものと比較し、高い方を平均賃金とするというものです。
福島さん
 確か、出勤日数等が少ないと原則の平均賃金の算出方法がすごく低額になってしまうから、それを回避するためのものでしたよね。
大熊社労士
 そうですね。例えば、週1日、時給1,200円で5時間働くとなると、1ヶ月4日~5日出勤で、24,000円~30,000円程度。これを暦日数の計算式で割ってしまうと、1日1,000円以下とかの平均賃金になっていまいますからね。
宮田部長
 なるほど、そうですね。
大熊社労士大熊社労士
 ただし、この副業者の労災保険の給付では、最低保障額を適用せずに合算し、各会社の平均賃金の最低保障額が合算後の額より高い場合は、給付基礎日額は各会社の平均賃金の最低保障額のうち最も高い額にすることになっています。
福島さん
 確かに各会社の最低保障額で計算すると高い額になる可能性もありますよね。
大熊社労士
 実際に、事案を抱えないとなかなか理解は難しいかもしれませんが、頭の片隅に置いておくとよさそうですね。
福島さん
 そうですね、ありがとうございます!

>>to be continued
[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
 おはようございます。大熊です。副業者の労災事故発生時の対応について説明をしてきましたが、実際に該当する事案の時には、厚生労働省から公開されているパンフレットを確認して実務に当たるようにするとよいでしょう。
2020年8月27日「複数事業労働者への労災保険給付わかりやすい解説」
https://roumu.com/archives/104148.html


関連記事
2020年9月14日「副業者の労災保険の取扱い②請求書の記載と書類の流れ」
https://roumu.com/archives/104362.html
2020年9月7日「副業者の労災保険の取扱い①給付額の決定における賃金の合算」
https://roumu.com/archives/104278.html
2020年9月4日「9月1日から労災保険の様式が変更になりました」
https://roumu.com/archives/104255.html
2020年8月27日「要チェック!9月1日より始まる複数就業者の労災保険給付額の合算」
https://roumu.com/archives/104153.html
参考リンク
厚生労働省「労働者災害補償保険法の改正について~複数の会社等で働かれている方への保険給付が変わります~」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/rousaihukugyou.html
(宮武貴美)

健康診断個人票や定期健康診断結果報告書等について、医師等の押印等が不要となります。

タイトル:健康診断個人票や定期健康診断結果報告書等について、医師等の押印等が不要となります。
発行者:厚生労働省
発行時期:2020年8月
ページ数:2ページ
概要:健康診断の個人票や、定期健康診断の結果の報告等について、いままで必要であった医師や歯科医師の押印が不要になったことを案内したリーフレット。

Downloadはこちらから(666kB)
https://roumu.com/pdf/2020092131.pdf


参考リンク
厚生労働省「安全衛生関係リーフレット等一覧」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyousei/anzen/index.html

(宮武貴美)

従業員に在宅勤務をさせる際、事業場外みなし労働時間制を適用することはできますか?

A 労働時間を算定することが困難である際に、場所や状態等の一定の要件を満たす場合に限り、適用は可能です。

1.在宅勤務における事業場外みなし労働時間制の適用
 新型コロナウイルス感染症の対策で、在宅勤務を導入する企業が急増しましたが、そこで問題になるのが在宅勤務時の労働時間管理です。在宅勤務をする場合であっても、原則は、パソコンの使用時間やログ記録等を用いるなど工夫して、従業員の労働時間を適正に把握することが必要です。しかしながら、在宅勤務においては、業務の様々な工夫をしても、合理的な労働時間の把握・管理が困難であるという場合もあり得ます。そのような場合には、以下の3つの要件を満たすことで、事業場外みなし労働時間制を適用することが認められています。(平16.3.5 基発0305001)
(1)当該業務が起居寝食等私生活を営む自宅で行われること
(2)当該情報通信機器が、使用者の指示により常時通信可能な状態におくこととされていないこと
(3)当該業務が、随時使用者の具体的な指示に基づいて行われていないこと

 まずは場所的な要件として、(1)にあるように自宅である必要があります。コワーキングスペースやカフェ、ホテル、新幹線など、自宅以外の場所でのテレワークは、在宅勤務における事業場外みなし労働時間制の適用は認められません。次に(2)の要件においては「使用者の指示により常時通信可能な状態」という点が問題になります。これは、従業員が自分の意思で通信を切断することができず、なおかつ、使用者が、(3)にある随時具体的指示を行うことや、その指示に従業員が即応しなければならない状態を指しています。つまり、使用者がパソコン等で従業員の業務や労働時間を常時管理・指示でき、従業員が使用者からの具体的な指示に随時備えて待機しつつ実作業を行っているような場合は、在宅勤務における事業場外みなし労働時間制が認められません。逆に、携帯電話を貸与されているという事実だけで、事業場外みなし労働時間制が適用できないということではありません。

 以上の要件を満たす場合には、在宅勤務における事業場外みなし労働時間制の適用を検討できるでしょう。しかし、やはり原則は労働時間の把握ですので、できる限り労働時間を把握し、管理する方向を模索すべきでしょう。時間を適正に把握・管理し、従業員が安心して在宅勤務ができる環境を作る努力をすることが望まれます。

(野村悠太)

両立支援等助成金支給申請の手引き(2020年度版)

タイトル:両立支援等助成金支給申請の手引き(2020年度版)
発行者:厚生労働省
発行時期:2020年9月
ページ数:92ページ
概要:両立支援等助成金の各コースの支給申請をする際に利用できる手引き。
Downloadはこちらから(3.44MB)
https://roumu.com/pdf/2020091831.pdf


参考リンク
厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html

(宮武貴美)

【緊急開催決定】同一労働同一賃金「重要最高裁判決」を受けた対応解説ウェビナー受付開始

 同一労働同一賃金に関しては、改正法が大企業では今年4月に、中小企業でも2021年4月に施行となりますが、具体的な実務対応を行うための判断材料が乏しく、2018年6月に判決が言い渡されたハマキョウレックス事件、長澤運輸事件に続く、最高裁の判断が待たれていました。

 新型コロナウイルスもあり、なかなか動きがない状態が続いていましたが、メトロコマース事件・大阪医科薬科大学事件については10月13日に、日本郵便事件については10月15日に最高裁より判決が言い渡されることとなりました。これにより、賞与や退職金、扶養手当などの重要論点についての方向性が示されることとなります。

 そこで今回、倉重・近衞・森田法律事務所 代表弁護士の倉重公太朗氏を講師にお招きし、使用者側から見たこれらの最高裁判決の解説と、今後求められる実務対応について解説いただくこととしました。新型コロナの影響で、今回はZoomウェビナーになりますが、逆に全国各地のみなさんに速報として情報をお伝えできることになります。大注目のセミナーとなりますので、多くのご参加をお待ちしております。
※貴重な機会ですので、社労士以外のみなさんの受講も歓迎しております。


【緊急開催】同一労働同一賃金に関する最高裁判決を受けた企業実務対応
~使用者側弁護士から見た今回の最高裁判決のポイントと今後の影響・求められる対応
講師:倉重公太朗氏 倉重・近衞・森田法律事務所 代表弁護士


(1)各種最高裁判決の論点・ポイント
  ~日本郵便事件・大阪医科薬科大学事件・メトロコマース事件
(2)最高裁判決の射程
(3)最高裁判決を踏まえ、求められる実務対応
(4)同一労働同一賃金のこれから

開催会場および日時
(1)Zoomウェビナー(生配信)
 2020年11月11日(水) 午後1時30分~午後4時00分
(2)オンデマンド(録画)
 2020年11月16日(月)午後 配信予定(視聴期限:2020年12月15日)

受講料(税別)
一般 15,000円
LCG特別会員 3,000円 正会員 6,000円 準会員 9,000円

お申し込み
 本セミナーの詳細およびお申し込みは以下よりお願いします。
https://lcgjapan.com/seminar/kurashige20201111/

 

男性育休取得への助成金!両立支援等助成金支給申請の手引きの2020年度版が公開されました

 2015年に女性活躍推進法が成立し、女性が職業生活において活躍できるような社会を目指す取り組みが行われています。この取り組みに対し、様々な施策が打たれており、男性が育児休業を取得できるようにすることも、その一つとして掲げられてます。この男性の育児休業を含む、男女の労働者が仕事と家庭の両立ができるように支援するための取組に対し、支援するために「両立支援等助成金」が設けられています。

 先日、この両立支援等助成金の支給申請の手引きが厚生労働省から公開されました。出生時両立支援コース、介護離職防止支援コース、育児休業等支援コースおよび再雇用者評価処遇コースと4つのコースが設けられていますので、育児や介護に対する支援をしている企業で、活用できる助成金があれば、ぜひ、活用ください。

↓「両立支援等助成金支給申請の手引き(2020年度版)」はこちらから!
https://roumu.com/archives/104418.html


参考リンク
厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kodomo/shokuba_kosodate/ryouritsu01/index.html

(宮武貴美)