社員の健康づくりに力をいれる企業が増加

社員の健康づくりに力をいれる企業が増加 先月、財団法人労務行政研究所から企業の健康づくり,生活習慣病・メタボリック症候群対策と人間ドック補助の実態に関する調査結果(以下、「調査結果」という)が公表されました。今回はこの調査結果について取り上げてみましょう。


 労働安全衛生規則の改正により、平成20年4月より40歳から74歳までの被保険者および被扶養者に対し、メタボリックシンドロームに着目した特定健康診査と特定保健指導が義務付けられました。これを受け、生活習慣の改善等を目指し、各医療保険者や企業が力を入れ始めています。この点に関し、この調査結果によると、健康づくり、生活習慣病・メタボリック症候群対策の取り組み状況は、従業員規模1,000人以上では80.9%が、300~999人は52.4%、300人未満では23.1%という結果になっており、大手での取り組みが進む一方,中小企業ではまだ推進されていない実態が見えてきます。また対策として実施されている内容としては、「法定の定期健康診断実施項目に加え,生活習慣病健診を実施している」(46.6%)、「ウォーキングイベントなど健康づくりのためのイベントを実施している」(39.1%)、「スポーツクラブの利用補助,または法人会員として加入している」(38.3%)といった取り組みが多く見られています(グラフはクリックして拡大)。


 社員の健康管理はいまや企業の労務管理における最重要課題の一つとなっており、この傾向は今後更に強まっていくことでしょう。大企業と比較して中堅・中小企業における取り組みはまだまだ低いものになっていますが、社員が健康で働くため、企業も積極的な支援が強く求められています。



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2008年6月4日「平成20年4月から始まった特定健康診査と特定保健指導の積極支援にかかる医療費控除」
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2008年2月7日「平成20年4月スタート!メタボの「特定健康診査」と「特定保健指導」の概要」
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2007年12月6日「定期健康診断で「所見あり」とされた場合に受給できる二次健康診断給付」
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2007年10月3日「平成20年度からの健康診断項目 腹囲が追加されるなど変更に!」
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2007年2月18日「健康診断は従業員とともに企業も守る」
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参考リンク
財団法人労務行政研究所「企業の健康づくり,生活習慣病・メタボリック症候群対策と人間ドック補助の実態」
https://www.rosei.or.jp/contents/detail/7953


(宮武貴美)


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