メールで会話をする職場
近年、無口な職場が増加していると言われています。その背景にはIT化の進展により業務の変化がありますが、社員はパソコンに向かって黙々と仕事をする状況が日常化し、目の前に座っている社員の様子や表情さえも気にしなくなるといったことが少なくありません。もしかするとみなさんも、同僚がクールビスの格好をしていることを同僚が話をするまで気がつかなかったり、新人社員が資料づくりに悩んでいることに気がつかなかったりといった経験があるのではないでしょうか。取引先や関係先の人の表情はよく見ているものの、身近な社員の表情を見ていないことが多いと改めて実感させられます。
職場では、本来であればちょっと声をかけて話をすれば済んでしまうにも関わらず、静かな(無口な)職場となっているために声をかけそびれ、メールで済ませてしまうことが少なくありません。また、最近では何でもメールで対応しようとする人がおり、こちら側がメールの要件で声をかけると「その件はメールで回答します」と言って故意にコミュニケーションを避ける社員がいるなど、対応に困ることもあります。
社員間のコミュニケーション不全が指摘される中、このように社員がメールに依存した状態のままにしておくと、組織内コミュニケーションがますます取りにくい状況に陥ってしまいます。よって会社としては、メール依存の弊害を社員と共有し、対策を講じていく必要があります。例えば、上司と部下のコミュニケーションを確実に図るために、週に1回は部下からの相談できる時間を設けこの時間帯であればいつでも対応するといった仕組みをつくったり、部下からの相談については原則口頭で対応するといったことから始めるのも良いでしょう。コミュニケーションは社員各人の問題と割り切るのではなく、組織として積極的にその問題解決に取り組んでいくことが強く求められています。
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(福間みゆき)
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