管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その3-2)
本日は1月12日のブログ記事「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その3-1)」に引き続き、人事評価における面接スキルについて取り上げましょう。
[部下との面接スキルをマスターする(2)]
部下の面接にあたってコーチングのスキルは欠かせない。コーチングとは、「人間の無限の可能性を信じて、その人の自らを成長させたいという想いを、コーチングスキルを活用することで、サポートする関わり方」と定義されている。コーチングのスキルは数多くあるが、実際に使うのは概ね次の3つである。
部下の面接にあたってコーチングのスキルは欠かせない。コーチングとは、「人間の無限の可能性を信じて、その人の自らを成長させたいという想いを、コーチングスキルを活用することで、サポートする関わり方」と定義されている。コーチングのスキルは数多くあるが、実際に使うのは概ね次の3つである。
傾聴のスキル 承認のスキル 質問のスキル
この中で、基本中の基本であるが、もっとも難しいのがの「傾聴のスキル」である。傾聴はスキル(狭い意味としてのテクニック的なもの)というよりも聴く側の人間性とか能力と言った方が妥当である。もちろん、オウム返し法とか要約のスキルというテクニック的なものもあるが、基本は「いまのあなたを一所懸命に聴いています」という姿勢を相手に感じてもらうことにある。相手が主体であるため、相手に伝わらないことには始まらないのである。しかし、これは一所懸命に聴く姿勢とスキルを使いながら、経験を経て、徐々に上達させていく以外方法がない。
次のの「承認のスキル」であるが、これは「あなたの存在を認めていますよ」ということを伝える姿勢のことである。傾聴の姿勢をベースとして、相手を認め、受け入れ、褒めるということになる。これには(上級技になるが)コーチが自己表現をする(相手の話しを聞いて、良くも悪くも自分の感情を述べる)とか、相手の自信を深める(君ならできるよ)、といったことを行う。
の「質問のスキル」はややテクニック的な面が強いため、比較的習得し易い。つまり、相手が考える質問を向ける、ということになる。質問をすることで、相手の考えを引き出し、自らの課題に気付いてもらい、目標に向かって何をなすべきかを自らの言葉で確信してもらうことをめざす。よく使われるのが拡大質問(オープンクエスチョン)というもので、相手に考えさせる質問である。もっとも多い例を挙げれば、「なぜできなかったんだ?=WHY」ではなく、「どうやったらできたと思う?=WHATやHOW」と質問する方法である。「なぜか」と問われれば、次に出る言葉は言い訳になる。「どうやったら」と問われれば、方法を考える。方法が出てくれば、積極的に次の対策へ進めることが可能になる。
コーチングのスキルについては様々な方法で受講できる機会も増えているので、管理職には是非、習得していただきたいものである。これは面接スキルの向上にとどまらず、日頃の部下指導にも大きな効果が期待できる。
関連blog記事
2009年1月12日「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その3-1)」
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2008年12月29日「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その2)」
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2008年12月11日「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その1)」
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2008年11月27日「人事評価は何のために行うのか」
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2008年11月17日「景気と連動する人事制度」
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2008年11月2日「企業再編における人事労務問題(その3)」
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2008年10月18日「企業再編における人事労務問題(その2)」
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2008年10月2日「企業再編における人事労務問題(その1)」
https://roumu.com
/archives/51421207.html
参考リンク
名南経営「人事考課研修ビデオ【業務命令】」
https://www.roumu.com/video/evadvd.html
(小山邦彦)
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