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退職金規程[中退共利用確定拠出型(職位別掛金設定)]

退職金規程[中退共利用確定拠出型(職位別掛金設定)] 中退共利用確定拠出型退職金制度のうち、中退共の掛金を職位(役職)別に定めるタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。社内に資格制度がないが、退職金には在職中の貢献度を反映させたい場合などに向いているでしょう。
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[ワンポイントアドバイス]
 今日は中退共を利用した確定拠出型の退職金規程のシリーズの4回目。今日は前回後紹介したるグレード(社内資格等級)に基づき掛金を設定し、退職金にも在職中の貢献度を仕組みとして反映しようという方式の別バージョンです。中小企業ではグレード制度がない場合も多いと思います。その際には職位(役職)に基づき、掛金を設定することがあります。この制度も昨日のグレード別設定の制度と同じく、中退共を利用することで、確定拠出型の制度ながらポイント制と同様の効果を得ることを狙っています。


関連blog記事
2007年6月15日「退職金規程[定額制] 」
https://roumu.com/archives/54507369.html
2007年6月14日「退職金規程[最終給与比例方式] 」
https://roumu.com/archives/54507179.html

 

参考リンク
中小企業退職金共済事業本部
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

(大津章敬)

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退職金規程[中退共利用確定拠出型(グレード別掛金設定)]

退職金規程[中退共利用確定拠出型(グレード別掛金設定)] 中退共を利用した確定拠出型退職金制度のうち、中退共の掛金をグレード(社内資格等級)に基づき掛金を設定するタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。グレードに基づいて掛金を設定することで、退職金給付額に在職中の貢献度を反映させることを目的としています。
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[ワンポイントアドバイス]
 今日は中退共を利用した確定拠出型の退職金規程のシリーズの3回目。今日は近年、中堅中小企業の退職金改定のスタンダードの一つとなっているグレード(社内資格等級)に基づき掛金を設定する方式を取り上げます。近年、能力主義や成果主義の進展により、退職金にも在職中の貢献度を仕組みとして反映しようという傾向が強まっています。そうした場合、従来はポイント制退職金制度を採用することが多かったのですが、ポイント制は確定給付型の退職金制度であるため、運用のリスクを会社が負うというデメリットを持っています。そこでこの制度では、中退共を利用することで、確定拠出型の制度ながらポイント制と同様の効果を得ることを狙っています。

 この方式の退職金制度の設計については拙著「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル」をご参考頂ければ幸いです。


関連blog記事
2007年6月15日「退職金規程[定額制] 」
https://roumu.com/archives/54507369.html
2007年6月14日「退職金規程[最終給与比例方式] 」
https://roumu.com/archives/54507179.html

 

参考リンク
中小企業退職金共済事業本部
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/
大津章敬「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4539719599/roumucom-22

(大津章敬)

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退職金規程[中退共利用確定拠出型(報酬連動掛金設定)]

退職金規程[中退共利用確定拠出型(報酬連動掛金設定)] 中退共利用確定拠出型退職金制度のうち、中退共の掛金を基本給の金額別に定めるタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。例えば基本給20万円の社員の場合は5,000円、30万円の社員の場合は8,000円というように掛金を設定し、中退共に加入するといった場合に使用します。
重要度 ★★★★

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[ワンポイントアドバイス]
 今日は中退共を利用した確定拠出型の退職金規程のシリーズの2回目。昨日は全社員一律設定の規程を紹介しましたが、今日は基本給などと連動して掛金を設定する方式を取り上げます。中退共のパンフレットを見ると、従来よりこの方式のサンプルが記載されていましたが、実際にこのような制度設計を行なうことは非常に稀でしょう。この方式は賃金制度改定を行なうたびにメンテナンスが必要になるなど、安定性に欠くため、できれば採用は控えた方が良いと思われます。アイデアベースとしては年収(時間外や通勤手当など除く)の一定割合を掛金とする方法なども考えられますが、実務的に掛金減額の改定などが必要となる場合があり、手続きが煩雑になるため、やはり中退共を利用する仕組みでは、この方法は考えにくいでしょう。


関連blog記事
2007年6月15日「退職金規程[定額制] 」
https://roumu.com/archives/54507369.html
2007年6月14日「退職金規程[最終給与比例方式] 」
https://roumu.com/archives/54507179.html

 

参考リンク
中小企業退職金共済事業本部
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

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退職金規程[中退共利用確定拠出型(定額掛金設定)]

退職金規程[中退共利用確定拠出型(定額掛金設定)] 中退共を利用した確定拠出型退職金制度のうち、中退共の掛金を全社員一律で定めるタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。例えば全社員5,000円で中退共に加入するといった場合に使用します。
重要度 ★★★★

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[ワンポイントアドバイス]
 今日から4回連続で中退共を利用した確定拠出型の退職金規程を取り上げましょう。わが国の多くの退職金制度はその支給額を定める「確定給付型」ですが、確定給付型の制度は退職金が将来の債務として認識されるという大きなデメリットがあります。そこで近年注目されているのが、中退共の掛金のみを保証する「確定拠出型」の退職金制度。この規程は中退共を利用した確定拠出型退職金制度のうち、もっともシンプルである全社員同一掛金の場合のサンプルとなります。近年、在職中の貢献度を退職金に反映させるという流れが強まっていますが、毎年の貢献度はその都度の年収に反映させ、退職金にまではその概念を持ち込まないというのも有力な選択肢ではないでしょうか。定額掛金設定を行なった上で、別途功労加算金を支給することで、結果として退職金に格差を設けることもできるため、メンテナンスの手間の少なさを考えれば、この方式も有力な選択肢の一つとなるでしょう。


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2007年6月15日「退職金規程[定額制] 」
https://roumu.com/archives/54507369.html
2007年6月14日「退職金規程[最終給与比例方式] 」
https://roumu.com/archives/54507179.html

 

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中小企業退職金共済事業本部
http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

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退職金規程[ポイント制(資格ポイントのみ)]

退職金規程[ポイント制(資格ポイントのみ)] 在職中の貢献度を仕組みとして退職金に反映させるというポイント制退職金制度のうち、資格ポイントのみで退職金を組み立てるタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★★★

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[ワンポイントアドバイス]
 昨日は勤続ポイント+資格ポイントという2つのポイントにより退職金支給額を算出するタイプの方式を取り上げましたが、本日は資格ポイントだけで組み立てるタイプをご紹介しましょう。制度としてはこちらの資格ポイントのみの方がシンプルで運用も簡単です。またより貢献度との連動を強めることができますので、最近の導入事例ではこのタイプも増加しています。しかし、一方では退職金カーブが直線的になってしまうため、従来のカーブとずれやすいという課題が残ります。従来の退職金制度の支給カーブは勤続年数によって、反り上がっていたり、一定の年数でカーブが抑制されているなど、単純な直線になっていないことが通常です。よって従来のカーブに近付けようとするのであれば、勤続ポイントを設定するタイプの制度を選択した方が良いでしょう。

 なお、ポイント制退職金制度は昇進昇格の履歴管理が適切になされないと、制度として運営することができません。制度設計を行う際には、同時にそうした人事履歴の管理方法も整備することが求められます。

(大津章敬)

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退職金規程[ポイント制(勤続ポイント+資格ポイント)]

退職金規程[ポイント制(勤続ポイント+資格ポイント)] 在職中の貢献度を仕組みとして退職金に反映させるというポイント制退職金制度のうち、勤続ポイントと資格ポイントで組み立てるもっともオーソドックスなタイプの規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★★★

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[ワンポイントアドバイス]
 近年、能力主義や成果主義の進展に伴い、退職金にも在職中の貢献度を仕組みとして反映していこうという流れが強まっています。そうした貢献度反映型の退職金制度の中で、もっともポピュラーなものがポイント制です。ポイント制の中にも様々なバリエーションがありますが、ここではもっとも導入事例が多い勤続ポイント+資格ポイントという2つのポイントにより退職金支給額を算出する方式を取り上げます。これは勤続ポイントだけを見れば定額制退職金制度とまったく同じであるため、先日紹介した定額制退職金+功労加算をシステム化し、在職中の貢献度を一定のルールで加算する仕組みであると言うことができます。なお、最近はこのポイント制をベースに、その一定割合を確定拠出年金として運用する例も増加しています。

(大津章敬)

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パートタイマー向けの就業規則は必要でしょうか?

 ここ1ヶ月間、パートタイマーの労務管理についてシリーズで取り上げてきたが、今回はそのまとめとしてパートタイマー向けの就業規則について取り上げてみよう。



服部社長服部社長:
 大熊さん、パートタイマーを雇うときには正社員用とは別に、パートタイマー用の就業規則を作らないといけないということを、数日前偶然にも耳にしたのですが、それは本当ですか?
大熊社労士:
 パートタイマー就業規則の作成は、義務ではありません。別規程として定める以外に正社員に適用される就業規則の中に、パートタイマーだけに適用される労働条件を特別条項として盛り込むことで対応は可能です。しかし、その特別条項が多くなると、非常に複雑な就業規則となってしまう可能性がありますので、あまりお勧めしていません。
服部社長:
 義務ではないということですので、作成しなくてもよいのですね?
大熊社労士:
 いや、やはりパートタイマー用の就業規則を作成しておいた方がよいでしょう。特に、常時10人以上のパートタイマーを雇用する場合、短時間雇用管理者を選任するよう努めなければならないとパートタイム労働法では規定されています。これは努力義務ですが、10人以上のパートタイマーを雇用する事業所は、パートタイマーの特徴から雇用条件がまちまちだと思われますので、その管理も容易ではありません。そこで、就業上のルールブックとしてパートタイマー就業規則は必要だと思います。10人未満の場合であってもできるだけ設けておいた方がよいでしょう。
宮田部長:
 繰り返してお尋ねしますが、そもそもなぜパートタイマーの就業規則を作らないといけないのでしょう。くどいようですが教えていただけますか。
大熊社労士:
 遠慮なく何度でもご質問してください。規程を作ったり検討したりするときに大切なのは、なぜその規程が必要なのか、条文はどのような意味を持っているのかを理解することです。ただ単に形だけが整っていればよいというものではありません。ですから、理解できるまで遠慮なく尋ねてください。
宮田部長宮田部長:
 そういってもらえると安心しました。私はまだ総務部長になってまだ間もないのですが、今から考えれば就業規則の条文の意味するところが分からなかったために、対応にたいへん困ったことが多かったように思います。それが大熊先生に教えてもらうことで、だんだんと自信がついてきました。
大熊社労士:
 私もそう言って頂けるとたいへんやり甲斐を感じます。さて、本題「そもそもなぜパートタイマー就業規則を作成しなければならないのか」に戻りましょう。パートタイマーの労働条件は正社員のように画一的なものではありません。賃金や労働時間、休日などパートタイマーごとに異なっており、それらは基本的には個別の雇用契約書において定められています。しかし、個別の雇用契約書に書ききれない内容、例えばパートタイマーに共通する労働条件や服務規律などについてパートタイマー就業規則として規定するのです。
宮田部長:
 なるほど、もう一つ質問があります。正社員用の就業規則の最初の方に、「当該規程をパートタイマーには適用しない」という除外規定を置いているものを見ますが、これはどのように考えたらよいのでしょうか?
大熊社労士:
 たいへん良い質問をしていただきました。一般的に正社員用就業規則の最初の方に「当該規程をパートタイマーには適用しない」とか「パートタイマーについては別途定める規則による」という除外規定を置いています。これは、文字のとおり正社員用の就業規則に記載されている労働条件はパートタイマーには適用しないと宣言しているのです。ところが、適用しないと書いているものの、パートタイマー就業規則がない場合は、その労働条件については正社員の規定がパートタイマーにも適用される可能性がありますので注意しなければなりません。典型的な例として、退職金についてご説明しましょう。一般的にはパートタイマーには退職金は支給されませんが、退職金に関して個別の雇用契約書に記載されておらず、パートタイマー就業規則そのものもない。正社員の就業規則には単に「社員に対し退職金を支給する」とだけ書かれていたとした場合、パートタイマーから退職時に退職金の請求があると支払わざるを得なくなることもあります。
服部社長:
 そうなのですか、落とし穴にはまったようで非常に危険ですね。
大熊社労士大熊社労士:
 そのとおりです。不明確な状態であると最終的には会社側がリスクを負わなければならなくなりますので、ヌケやモレのないようにしておかなければなりません。退職金のほか、賞与や特別休暇制度など正社員と労働条件が異なる部分を明確に記載することが大きなポイントとなります。もう一つ、労働基準法では、勤務日数や時間数に応じてパートタイマーにも有給休暇を与えなければならないことになっていますので、法令に遵守して有休を付与することが必要です。有給休暇の支給日数は労働時間数や労働日数に応じて異なりますので、そのことを明示しておくことがトラブルを避けることになるでしょう。また、有休取得においては、正社員と同様に事業の正常な運営を妨げる場合には、請求期日を変更させることができますが、できるだけ労使双方に支障がないようパートタイマーについても計画的な取得を進めてください。
宮田部長:
 なるほど、パートタイマーの就業規則がなぜ必要なのか、よく分かりました。作成する準備を進めたいと思いますので、先生そのときはまたご指導ください。
大熊社労士:
 承知しました。素案を準備してまいります。パートタイマーの雇用に関して、少し長くなりましたが一通りのことをご説明しました。また、ご不明な点がありましたらいつでもご相談ください。
服部社長:
 ありがとうございました。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。パートタイマーの労務管理に関してシリーズの最終回として就業規則について取り上げてみました。正社員と異なりパートタイマーの労働条件は、各人ごとで異なっていることが多いでしょう。そのため、個別の雇用契約書で特定の条件について定められることになりますが、その他共通の条件や服務規律についてはパートタイマー用の就業規則を作成し運用することが望まれます。正社員のものを併用すると不明確な点が多くなる可能性がありますので別に作成しておいた方がよいでしょう。


 ところで、パートタイマーの労働条件に関係する「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律の一部を改正する法律」、通称パート労働法が改正され、5月25日に成立しましたので簡単にお知らせしておきましょう。この改正は2008年4月1日からの施行で、パートタイマーに対して適正な労働条件の確保、雇用管理の改善などの措置を講じて正社員との均衡のとれた待遇の確保等をはかることを目的としています。注目される内容の一つをご紹介すると「働き・貢献に見合った公正な待遇の決定ルールの整備」として、次のようなことが求められています。
すべてのパート労働者を対象に、通常の労働者との均衡のとれた待遇の確保措置の義務化等
特に、通常の労働者と同視すべき短時間労働者に対しては、差別的取扱いの禁止
 では、正社員と比べて仕事の内容や責任が同じで、異動なども同様に扱われており、雇用契約も反復して更新されているような場合には、賃金をはじめとして差別的な取扱いをしてはならないことが法律で定められましたので注意が必要です。この改正パート労働法については、改めて解説したいと思います。


[関連条文]
短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律
http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe.cgi?MODE=hourei&DMODE=CONTENTS&SMODE=NORMAL&KEYWORD=&EFSNO=1336



関連blog記事
2007年6月4日「パートタイマー就業規則」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/54414619.html
2007年2月5日「パートタイマー労働契約書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/52080828.html


参考リンク
厚生労働省「「短時間雇用管理者」を選任しましょう」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pdf/parttime1-11.pdf
厚生労働省「雇用均等・両立支援・パート労働情報~男女が能力を十分に発揮することができる社会を目指して~」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/index.html
厚生労働省「パートタイム労働法のあらまし(事業者向けパンフレット)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/parttime1.html
厚生労働省「パートタイム労働法の一部を改正する法律(平成19年法律第72号)の概要」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/06/tp0605-1.html
厚生労働省「働くうえで知っておきたい基礎知識(パートタイム労働者向けリーフレット)」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pdf/parttime2.pdf
大阪労働局「パートタイム労働者の雇用管理改善について」
http://osaka-rodo.go.jp/joken/kinto/part.php


(鷹取敏昭)


当社ホームページ「労務ドットコム」および「労務ドットコムの名南経営による人事労務管理最新情報」「Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog」にもアクセスをお待ちしています。

うつ病等のメンタルヘルス不全者への医療費助成

 社労士として多くの企業の人事労務管理相談に対応していますが、ここ数年でメンタルヘルスに関する相談が急増していることを実感しています。その内容は管理職の対応問題、休職の取扱い、復職時の判断基準等、非常に多岐にわたっています。今回はそのようなご質問の中から、メンタルヘルス不全者に対する医療費助成について取り上げましょう。



【質問】
 当社では、今年の3月からうつ病により休職をしている社員がいます。当初は3ヶ月間の休養を要するという診断であり、5月まで休職をし、6月より復帰の予定でしたが、回復が思わしくなく、更に3ヶ月の休養を要するという診断が下されました。会社は健康保険の傷病手当金請求に協力していますが、長引く通院のため、本人の医療費負担も気になっています。何かアドバイスできることはないでしょうか?


【回答】
 医療費の負担軽減であれば、自立支援医療費(精神通院医療)制度の利用を検討されてはいかがでしょうか。うつ病の等の精神的な病気の治療は長期に渡ることが多くみられ、通院にかかる費用も高額になりがちです。自立支援医療費制度は、こうした費用の軽減を目的として作られた制度です。
[助成額]
 健康保険の自己負担額の3割のうち2割を助成(自己負担額は1割)。さらに、市町村より医療費助成制度として残りの1割を助成する場合もあり。


[手続方法]
 自立支援医療費(精神通院医療)支給の申請書
 医師の診断書
 上記2点を住んでいる市町村窓口へ提出(申請)


 この制度は受診者の申請に基づき、都道府県が支給認定をするものであり、会社側が案内をする責任はありません。しかし、費用の自己負担の軽減も考え、休職中の社員にはこのような制度があり、申請をしてみることで助成が受けられる可能性があることは説明した方が良いでしょう。



参考リンク
厚生労働省「自立支援医療について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/jiritsushienhou04/index.html


(宮武貴美)


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退職金規程[定額制]

退職金規程[定額制] これは「勤続年数○年でいくら」というように退職金支給額を定額で定める方式の退職金規程サンプル(画像はクリックして拡大)です。
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PDFPDF形式 teigaku.pdf(22KB)

[ワンポイントアドバイス]
 定額制退職金は、勤続年数基準の別表に基づき、単純に退職金支給額が決まるシンプルな制度だけに、メンテナンスが簡単で小規模企業にはお勧めの制度の一つです。しかし、最近は在職中の貢献度を退職金支給額に反映させたいという考えが中心になっていることもあり、近年の導入事例は導入は減少していると思われます。退職金支給額に仕組みとして在職中の貢献度を反映させる場合にはポイント制が最有力の選択肢となりますが、そのメンテナンスの煩雑さを考えれば、定額制+功労加算金という組み合わせも十分に検討に値すると思われます。

(大津章敬)

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退職金規程[最終給与比例方式]

退職金規程[最終給与比例方式] これはわが国でもっとも一般的な最終給与比例方式(退職時の給与×勤続年数別の係数)の退職金規程のサンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★★★

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Word形式 rendou.doc(59KB)
PDFPDF形式 rendou.pdf(19KB)

[ワンポイントアドバイス]
 退職金制度には様々なバリエーションがありますが、ここでご紹介するのは中小企業の7割で採用されているとも言われる最終給与比例方式の退職金制度の規程サンプルです。この最終給与比例方式の退職金制度は、基本給の上昇により、不用意に退職金が膨れ上がる傾向があるため、採用している場合には退職金要支給額の現状分析をお勧めします。また退職金支給額が賃金制度と連動しているため、賃金制度を改定する際にこれが制約になることがあります。そうした点からもこの制度には問題が多く、基本的には他の給与非連動型の退職金制度への改定が望まれるところではないでしょうか。

(大津章敬)

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