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厚生労働省 ブラックバイト対策のための自主点検表を公開

ブラックバイト 2015年11月23日のブログ記事「初のブラックバイト実態調査 6割でトラブルを経験」では、学生アルバイトのうち6割がトラブルを経験していることを取り上げました。先日、この実態を受けて、厚生労働省と文部科学省が連携し、学生アルバイトの多い業界団体に対し、労働基準関係法令の遵守のほか、シフト設定などの課題解決に向けた自主的な点検の実施を要請しました。

 具体的な要請内容は、労働契約の締結の際の労働条件の明示、賃金の適正な支払い、休憩時間の付与などの労働基準関係法令を遵守することと、学生の本分である学業とアルバイトの適切な両立のためのシフト設定などの課題へ配慮することの2点となっています。併せて、この要請のなかで、学生アルバイトの労働条件に関する自主点検表が公開されました。この自主点検表は、労働基準関係法令に違反する事項、労働基準関係法令に違反するおそれがある事項、学業とアルバイトの両立のために特に配慮が必要な事項の3つのカテゴリーに分かれ、全部で21項目により構成されています。
労働基準関係法令に違反する事項
[労働条件の明示]
1.アルバイトを雇い入れる際、賃金や労働時間などの労働条件を記載した書面を交付していますか。
[就業規則]
2.アルバイトを含め、常時10人以上の労働者を使用する場合、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に届け出ていますか。
3.就業規則をアルバイトに周知していますか。
[労働時間]
4.所定の労働時間は、週40時間、1日8時間以内となっていますか。
5.アルバイトに法定労働時間を超えて労働させる場合、いわゆる36協定を締結し、所轄の労働基準監督署長に届け出ていますか。
[休憩・休日、年次有給休暇]
6.1日の労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間以上の休憩を、労働時間の途中に与えていますか。
7.少なくとも週1日もしくは4週に4日以上の休日を与えていますか。
8.アルバイトに、勤務日数に応じて年休を付与していますか。
[賃金]
9.賃金は、 毎月、決まった支払日に、その全額を支払っていますか。
10.都道府県ごとに定められている最低賃金額以上を支払っていますか。
11.規律違反やミスをしたこと理由に、就業規則に記載なく罰金等を課していませんか。
[割増賃金]
12.週40時間、1日8時間を超えた時間外労働については通常の賃金の25%以上、休日労働については、通常の賃金の35%以上の割増賃金を支払っていますか。
13.午後10時から午前5時までの深夜労働については、通常の賃金の25%以上の割増賃金を支払っていますか。
[解雇、退職]
14.解雇する場合、少なくとも30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金(いわゆる解雇予告手当)を支払っていますか。
労働基準関係法令に違反するおそれがある事項
[労働時間]
15.タイムカード等の客観的な記録から確認するなどにより実際に働いた時間を適正把握してますか。
16.準備や片付けの時間(学習塾等の場合、授業以外に行う質問対応、報告書の作成等に要した時間)を労働時間としていますか。
[賃金]
17.賃金を一方的に引き下げていませんか。
[健康診断]
18.1年以内ごとに1回、定期健康診断を実施していますか。
学業とアルバイトの両立のために特に配慮が必要な事項
[退職、解雇]
19.アルバイトが退職を申し入れているにもかかわらず、人手不足等を理由に、継続して働くことを強要していませんか。
[シフト]
20.相手の同意を得ることなく、一方的にシフト相手の決定・ 変更を行っていませんか。
21.試験の準備期間や試験期間中などに、学生の希望に反してシフトを入れていませんか。

 厚生労働省では、大学生などに対する労働基準関係法令の周知・啓発や相談への的確な対応など、学生アルバイトの労働条件の確保に向けた取組を強化していくとしています。企業としては、問題となるような取扱いをしていないか、この自主点検表を活用して確認しておきましょう。


関連blog記事
2015年11月23日「初のブラックバイト実態調査 6割でトラブルを経験」
https://roumu.com
/archives/52090313.html

参考リンク
厚生労働省「学生アルバイトの労働条件の確保について要請しました」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000108174.html

(福間みゆき)

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初のブラックバイト実態調査 6割でトラブルを経験

ブラックバイト ブラックバイトという言葉を耳にする機会が増えていますが、先日、厚生労働省はこのブラックバイトに関する初めての実態調査を実施し、その結果を公表しました。この調査は、大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査というもので、今年8月下旬から9月にかけて実施されています。調査結果を見てみると、学生1,000人が経験したアルバイト延べ1,961件のうち 58.7%で労働条件通知書等を交付されていないと回答しており、また、19.1%が口頭でも具体的な労働条件の説明を受けた記憶がないとしています。

 また、学生1,000人が経験したアルバイト延べ1,961件のうち48.2%(人ベースでは60.5%)が労働条件等で何らかのトラブルがあったと回答し、その内容を見てみると以下のようになっています。
14.8% 採用時の合意以上の日数、勤務を入れられた
14.6% 一方的に急な勤務変更を命じられた
13.6% 準備や片づけの賃金が支払われなかった
13.4% 採用時に合意した仕事以外の仕事をさせられた
11.8% 一方的にシフトを削られた

 このように6割がトラブルを経験をし、勤務シフトに関するものがもっとも多くなっていますが、賃金の不払いなどの労働基準法違反の内容も見受けられます。またこの調査結果は、アルバイトの業務ごと(例えばスーパーマーケット、ガソリンスタンド、居酒屋)に細かく集計されており、トラブルの内容が異なっています。

 この結果を受けて、厚生労働省は、労働基準関係情報メール窓口に寄せられた相談を含めて、労働基準関係法令違反の申告・相談がなされた事業場に対して、労働基準監督署において優先的に監督指導を実施し、法令違反が認められた場合には、その是正を図るよう指導を実施するとしています。

 アルバイトの採用や労務管理については、支店や店舗単位で実施されていることが多いことから、法令に違反する取扱いやトラブルに発展するような取扱いをしていないか、早めに点検しておきたいところです。


参考リンク
厚生労働省「大学生等に対するアルバイトに関する意識等調査結果について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000103577.html

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中国スパイ行為による日本人拘束と海外赴任者管理

06e313c1こんにちは。服部@名南経営です。
 中国で日本人がスパイ行為の容疑で拘束されているニュースが先日報道されていました。
 詳細はわかりませんが、1名が浙江省の沿岸部にある軍事施設周辺にて、もう1名は遼寧省の北朝鮮との国境地帯にてスパイ行為に関わった疑いがあるとのこと。
 私も海外の国境は3度のメシより好きな場所ですが、流石に感度は働きますので、やってはいけない一歩を踏み出すことはしません。
 恐らく、タブーとされる写真を撮ったりしたのではないかと推測しますが、海外赴任者を抱えている企業において、赴任者に対して事前にこうしたこと(やってはいけないこと等)キチンと教育をしている企業は少なく、改めて徹底教育をしてもらいたいものです。

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アルバイトをする前に 知っておきたい7つのポイント

lb09098タイトル:アルバイトをする前に 知っておきたい7つのポイント
発行者:長崎労働局
発行時期:平成27年4月
ページ数:2ページ
概要:学生がアルバイトをする前に知っておきたい労基法の基礎知識をわかりやすくまとめたもの


Downloadはこちらから(558KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb09098.pdf


参考リンク
厚生労働省「確かめよう労働条件」
http://www.check-roudou.mhlw.go.jp/

(福間みゆき)

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愛知の有効求人倍率は1.55倍と前月から横ばいで推移

4月21日  先日、愛知労働局より「2015年2月分速報 最近の雇用情勢」が公表され、愛知県の有効求人倍率(季節調整値)は1.55倍と横ばいで推移し、緩やかな改善が続いている状況です。

 全国と東海4県の雇用情勢は以下の通りです。
【求人倍率の状況】
全国の有効求人倍率(季節調整値)  1.15倍
   ・前月と同水準
東海の有効求人倍率(季節調整値)  1.39倍
   ・前月より0.02ポイント上昇
    5か月連続で前月を上回る
   ・全国の求人倍率を0.24ポイント上回る
東海の新規求人倍率(季節調整値)  2.00倍
   ・前月より0.08ポイント低下
    3か月ぶりに前月を下回る
   ・全国の求人倍率(1.63倍)を0.37ポイント上回る

【求職の状況】
月間有効求職者数(原数値)90,251人 前年同月5.2%減
 ・22か月連続で前年同月比減
新規求職者数(原数値)22,494人 前年同月1.2%増
 ・22か月ぶりに前年同月比増
主要態様別新規求職者(パートを除く常用)の状況
 「事業主都合離職者」 2,055人 前年同月13.4%減
  (23か月連続で前年同月比減)   
 「自己都合離職者」  5,926人 前年同月1.1%増
  (22か月ぶりに前年同月比増)  
 「在職者」     5,473人 前年同月3.5%増
  (4か月ぶりに前年同月比増)
 「無業者」     1,332人 前年同月0.4%減
  (37か月連続で前年同月比減)


参考リンク
愛知労働局ハローワーク「最近の雇用情勢」
http://aichi-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/var/rev0/0113/1554/201532611566.pdf

(日比野志穂

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有期契約労働者の育児休業ハンドブック ~子育てをしながら働き続けたい パート・アルバイト・派遣社員・契約社員のために~

lb01563タイトル:有期契約労働者の育児休業ハンドブック ~子育てをしながら働き続けたい パート・アルバイト・派遣社員・契約社員のために~
発行日 :平成27年1月
発行者 :厚生労働省
ページ数:44ページ
概要  :有期契約労働者が育児休業を取得する場合の制度や要件、手続き等をまとめたパンフレット。主な内容は以下の通り。

第1部 有期契約労働者の育児休業
 1.就業構造の変化と有期契約労働者の育児休業
 2.産前・産後休業、育児休業の取得促進の意義
 3.妊娠・出産期のトラブル防止のために
 4.育児休業を取得できる有期契約労働者の要件
 5.その他の両立支援制度
第2部 有期契約労働者の育児休業取得支援の具体策
 1.育児休業制度の設計とその導入
 2.産前・産後休業、育児休業など両立支援制度の周知
 3.職場のマネジメント
第3部 管理職・有期契約労働者を対象とした配付書式
 1.管理職を対象とした配付書式
 2.有期契約労働者を対象とした配付書式

 Downloadはこちらから(4.9MB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb01563.pdf


参考リンク
厚生労働省「有期契約労働者の育児休業ハンドブック」
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/ikuji_handbook/index.html

(小森美佐子)

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愛知県の常用労働者の賃金状況はほぼ横ばい

8月求人賃金状況 先日の当ブログで、愛知県の「パートタイマー賃金状況」をご紹介しましたが、今回は常用労働者の「賃金状況(平成26年6月)」も見てみましょう。

 平成26年6月の全職業における求人募集賃金は、「上限平均264千円・下限平均193千円」であり、前年同月の「上限平均267千円・下限平均192千円」と比較すると、ほぼ横ばい状態となっています。また、新たに求職の申し込みをした人の希望賃金平均は、前年同月215千円に対し、213千円であり、こちらも大きな変動はありません。

 しかし、職種別の内訳を見ると、管理的職業の賃金には他の職種にない傾向が見受けられます。求人募集賃金は微減であるものの、求職希望賃金は大幅に減少しています。さかのぼって4月~6月の求職希望賃金を昨年同月と比較すると、昨年は3ヶ月ともに309千円であったのに対し、今年は4月~6月までに100千円以上減少しており、目を引く結果となっています。

 この調査にはあらゆる職業のデータがまとめられています。常用労働者の賃金は世間相場とのバランスも重視される傾向があるため、求人を検討する際には参考にしてみてはいかがでしょうか。


参考リンク
愛知ハローワーク「統計・賃金情報」

http://aichi-hellowork.jsite.mhlw.go.jp/list/naka/jigyounushi/toukeichingin.html

(小森美佐子

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賞与にかかる社会保険料はいつのタイミングで納付することになるのですか?

 世の中では夏の賞与の支給時期。服部印刷ではどの程度の水準になったかな?と思いながら、大熊は宮田部長に挨拶した。


大熊社労士:
 こんにちは、宮田部長。
宮田部長:
 あ、先生、こんにちは。今日は賞与の際の社会保険料のことで、確認しておきたいことがあるのですが。
大熊社労士:
 従業員からの保険料控除についてですか?
宮田部長宮田部長:
 いえいえ、それは確か以前、教えてもらったと思います。今日は年金事務所から会社への社会保険料の請求について教えて欲しいのです。賞与支払届を提出してからの流れですね。
大熊社労士:
 なるほど。それでは、その前に賞与の際の社会保険料の計算方法から再度確認しておきましょうか。
宮田部長:
 よろしくお願いします。
大熊社労士:
 まず、賞与を支給したときには、給与と別の計算方法で保険料を算出します。その方法は、実際に支払われた賞与額(税引き前の総支給額)から1,000円未満をまず切り捨てて、標準賞与額を算出します。その後、この標準賞与額に健康保険・厚生年金保険の保険料率をかけるのでしたよね。
福島照美福島さん:
 はい。ただ、そのときに上限額に達しているかの確認もするのですよね。健康保険では1年度の累計額540万円、厚生年金保険は1回(1ヶ月)あたり150万円を標準賞与額の上限として計算する、ですよね。
大熊社労士:
 はい。福島さん、その通りですね。そして保険料は労使折半ですので、事業主が被保険者負担分を賞与から控除し、合わせて納付することになっています。さて、この納付額はどうやって決まるのでしたか、宮田部長?
宮田部長:
 えっと・・・、あ、賞与支払届を提出することで、年金事務所がその額を把握するから、そこから請求がくるんでした。ですよね?大熊先生。
大熊社労士:
 はい、その通りです。毎月の保険料と合算されて請求がなされることになります。賞与支払届を提出すると、賞与支払月の翌月の納入告知書(口座振替の場合は納入告知書)において、毎月の給与の保険料に上乗せされて賞与の保険料も通知されてくるのです。そして、月末までに納入(月末に口座から振替)しなければならないことになります。
宮田部長:
 ということは、当社も今月賞与を払う予定なので、来月の保険料支払いが多くなるということですね。
大熊社労士:
 そうですね。ただし、年金事務所は賞与支払届が提出されて、初めて賞与にかかる保険料を納入告知書で上乗せすることができるので、賞与支払届の提出が遅れると、年金事務所からの納入告知も遅れるということになります。
福島さん:
 それで賞与支払届の提出は、支給日より5日以内と決まっているのですね。
大熊社労士大熊社労士:
 そうなのでしょうね。保険料の計算は毎月、初旬までに提出されたものによって行われているようですから、必ずしも支給日から6日以降は保険料の請求が後回しになるとは言い切れませんが、期限を守って提出することにしましょうね。
宮田部長:
 となると、労災保険料と雇用保険料についても、翌月に払うことになるのですか?
大熊社労士:
 いえいえ、少し冷静になって、先日納付した労働保険料のことを思い出してください。
宮田部長:
 あ!そうか、労働保険料は年に1回の計算ですね。
大熊社労士:
 はい、そうです。ですから、賞与から控除をした雇用保険料は預かっておいて、来年の保険料計算のときに納付することになります。もちろん、イメージとしてはですけどね。いずれにしても賞与支払届の提出が重要ということで、押さえておいてくださいね。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス
 こんにちは、大熊です。今日は賞与の保険料のことについて取り上げました。なお、賞与支払届を提出した後は、届出に基づいて標準賞与額決定通知書が事業所に送付されます。ちなみに決定された標準賞与額については、必ず被保険者本人へ通知することが義務付けられています。


関連blog記事
2014年1月13日「臨時に賞与を払う際の賞与支払届はどのようにすればよいですか?」
https://roumu.com/archives/65644135.html
2012年7月9日「賞与の社会保険料はどのように計算すればよいですか?」
https://roumu.com/archives/65565518.html

参考リンク
日本年金機構「従業員に賞与を支給したときの手続き」
http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail_2059.html">http://www.nenkin.go.jp/n/www/service/detail_2059.html

(宮武貴美)
http://blog.livedoor.jp/miyataketakami/

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留学生をアルバイトで雇う際の注意点

 5月になると、新生活に慣れてきた学生がアルバイトを始めるという光景は、この時期よく見られます。日本に来ている留学生についても例外ではなく、最近では、特に飲食店やコンビニ・スーパーなどで、日本人よりも多くの留学生アルバイトを見かけることが珍しくありません。
 しかし、実は留学生がアルバイトを行うということには、日本人がアルバイトを行う場合とは異なり、いくつかの制限がありますので、今回は、以下でそのポイントを紹介します。

(1)在留カードで資格外活動許可の確認を
 日本に入国する留学生は、「在留資格(ビザ)」などの情報が記載された「在留カード」を必ず持っています。留学生の場合は、「留学」の在留資格となるのですが、この「留学」の在留資格は、いわゆる就労ビザではないため、原則として就労をすることが認められていません。
 留学生が就労を行うとする場合には、入国管理局において、「資格外活動許可」申請を行い、あらかじめ就労の許可を得ておく必要があるのです。資格外活動の許可がされると、在留カードの裏面左下に「原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」といった文言が付記されるため、許可を受けているかどうかは一目瞭然です。制度をよく知らずに資格外活動許可を受けていないのにも関わらず、応募をしてくる留学生もいるため、企業の採用担当者は、必ずこの確認を行っておく必要があります。

(2)就労時間は1週28時間まで
 資格外活動が許可されたとしても、留学生の場合、一般の労働者のように働けるわけではなく、就労の上限時間が決まっています。一般的な大学生であれば、1週につき28時間以内です。なお、夏休みなどで、在籍する教育機関が学則で定める長期休業期間にあるときは、1日8時間以内であれば就労可能となり、上限時間が広がります。
 現場の管理者に対しては、このことを周知させ、留学生については、当初から週28時間以内のシフトを組み、絶対に残業はさせない、といったように時間管理を徹底する必要があるのです。また、盲点となりやすいのが、留学生が2箇所でアルバイトをしているという場合です。2箇所勤務をしている場合、時間数は通算されるため、それによって28時間を超えることを知りながら就労させた場合には、不法就労助長罪に問われる恐れがあるので注意しなければなりません。(佐藤和之)

◆参考リンク
 入国管理局「在留審査手続  資格外活動の許可(入管法第19条)」
 http://www.immi-moj.go.jp/tetuduki/zairyuu/shikakugai.html

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アルバイトで高校生等を採用する際に注意したい労働基準法の規制

lb20140223-l これから春休みとなることから、高校生等をアルバイトとして採用する企業も多いのではないでしょうか。そもそも労働基準法では、満20歳未満の者を以下のように区分しています。
□満20歳未満の者・・・未成年者
□満18歳未満の者・・・年少者
□満15歳に達した日以後の最初の3月31日までの者・・・児童

 高校生等については、通常の労働者に適用される労働基準法の内容はもちろんのこと、上記の区分によって年齢証明書を備え付けなければならないなど、労働基準法の中で様々な規制が設けられています。先日、厚生労働省からこうした規制について分かりやすく図表にまとめた「高校生等を使用する事業主の皆さんへ~年少者にも労働基準法等が適用されます!~」というリーフレットが発行されました。また2ページ以降は、保護規定の内容について詳しく解説されていますので、改めて内容を確認しておきたいものです。是非、以下のURLからダウンロードしてご活用ください。
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51308987.html

(福間みゆき)

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