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月刊保険診療11月号「医業経営救Q外来:改正労働基準法」

月刊保険診療11月号「医業経営救Q外来:改正労働基準法」 弊社人事労務部の福間みゆきが、医療機関向けの専門誌「月刊保険診療」11月号のの「医業経営救Q外来」というコーナーで、来春4月に施行となる改正労働基準法について執筆をしております。機会がございましたら、ご一読いただければ幸甚です。



参考リンク
月刊保険診療
http://www.meteo-intergate.com/journal/journal-archive_aa5hksrf.html


(大津章敬)


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[ワンポイント講座]就業規則の関連規程はどこまで届出義務があるのか

 来年4月の改正労働基準法の施行を見据え、そろそろ就業規則の見直しに着手し始めた企業も多いのではないでしょうか。就業規則の作成・変更をした場合には、労働基準監督署への届出が必要ですので、来年4月の改正に伴って変更を加えた場合にも忘れずに届出を行っていただきたいところです。さて、就業規則を整備する際にはすべてを1つの規則に盛り込むのではなく、賃金規程や退職金規程などいわゆる関連規程については別に定めている例が多く見られます。この度の改正においても時間外労働の割増賃金率を変更するために賃金規程を改定するという企業もあることでしょう。そこで今回は、就業規則に付随して別規程や内規がある場合に、それらの関連規程はどこまで届出の必要があるのかについて取り上げてみましょう。


 まず、就業規則の届出義務について簡単に押さえておきましょう。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則を作成し、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、ない場合には労働者の過半数を代表する者の意見を聴いた上で、その意見書を添付し、正副2通を所轄労働基準監督署へ届け出なければなりません(変更の場合も同様)。就業規則の作成にあたっては、労働基準法上記載しなければならない事項が定められており、(1)必ず記載しなければならない事項、(2)定めをする場合には記載しなければならない事項があります。


 例えば、別規則の例として出張旅費規程があります。この規程は、主に正社員を対象とした出張時の費用の取扱いを定めたものになります。労働基準法第89条第10号を確認してみると、「前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者すべてに適用される定めをする場合においては、これに関連する事項」と定められていますが、労働者のすべてに限らず、一定の範囲の労働者のみに適用されるものであっても、労働者のすべてがその適用を受ける可能性があるものも含めて考える必要があるでしょう。また、この旅費の取扱いについては通達(昭和25年1月20日 基収第3751号、平成11年3月31日 基発第168号)が出されており、「旅費に関する一般的規定をつくる場合には、労働基準法第89条第10号により就業規則の中に規定しなければならない」とされています。つまり、旅費規程については就業規則に含まれることになります。


 この旅費の取扱いをふまえると、慶弔見舞金規程や社宅規程などについても就業規則の一部として考える必要があります。コンメンタールにおいても、「休職に関する事項、財産形成制度等の福利厚生に関する事項等も、労働者のすべてに適用される事項として就業規則の中に規定されるべきもの」と述べられています。ポイントとしては、すべての労働者に適用される事項、または労働者のすべてに適用される可能性がある事項については就業規則への記載が必要であり、別規程を作成する場合は、その規程も含めて就業規則となることを押さえておく必要があります。なお、届出についても、就業規則の本則(正社員・パートタイマー)や賃金規程、退職金規程、育児介護休業規程以外にも、旅費規程や慶弔見舞金規程、社宅規程なども届出が必要ということになります。


 会社としては、最新の就業規則が監督署へ届出がなされているのかを確認するとともに、慣行はあるけれども規程が作成されていない場合は、早めに整備を行っておくことが望まれます。


[関連法規]
労働基準法 第89条(作成及び届出の義務)
 常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。
一 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項
二 賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
三 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)
三の二 退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項
四 臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項
五 労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項
六 安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項
七 職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項
八 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項
九 表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項
十 前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項


労働基準法 第90条(作成の手続)
 使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合が ある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で 組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
2 使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。



関連blog記事
2009年8月21日「東京都産業労働局のホームページからダウンロードできる就業規則点検・整備の手引き」
https://roumu.com
/archives/51605210.html
2009年3月12日「愛知県が公開している充実した内容の就業規則無料冊子」
https://roumu.com
/archives/51517328.html


(福間みゆき・佐藤和之)


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キャリア形成促進助成金(訓練等支援給付金・職業能力評価推進給付金・地域雇用開発能力開発助成金・中小企業雇用創出等能力開発助成金)

lb05076タイトル:キャリア形成促進助成金(訓練等支援給付金・職業能力評価推進給付金・地域雇用開発能力開発助成金・中小企業雇用創出等能力開発助成金)
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年10月
ページ数:5ページ
概要:キャリア形成促進助成金(訓練等支援給付金・職業能力評価推進給付金・地域雇用開発能力開発助成金・中小企業雇用創出等能力開発助成金)の概要を紹介したガイドブック
Downloadはこちらから(1.56MB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb05076.pdf 



関連blog記事
2009年10月22日「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金・緊急就職支援者雇用開発助成金・高年齢者雇用開発特別奨励金)」
https://roumu.com/archives/50543351.html

2009年10月21日「労働移動支援助成金(求職活動等支援給付金・再就職支援給付金・離職者住居支援給付金)」
https://roumu.com/archives/50543348.html

2009年10月16日「定年引上げ等奨励金(中小企業定年引上げ等奨励金・高年齢者雇用モデル企業助成金・中小企業高年齢者雇用確保実現助成金)」
https://roumu.com/archives/50543341.html
2009年10月15日「雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金・残業削減雇用維持奨励金」
https://roumu.com/archives/50543332.html
2009年9月24日「実習型雇用支援事業の概要(求職者用リーフレット)」
https://roumu.com/archives/50534656.html
2009年9月18日「実習型雇用支援事業の概要」
https://roumu.com/archives/50534654.html
2009年8月11日「7月10日にスタートした緊急人材育成・就職支援基金による実習型雇用支援事業」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51600250.html
2009年6月30日「緊急雇用対策として拡充されたキャリア形成促進助成金」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51578793.html

(福間みゆき)

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実務に即使える冊子「健康保険の事務手続き(平成21年度)」協会けんぽ愛知支部でダウンロード開始

健康保険の事務手続き(平成21年度) 全国健康保険協会(協会けんぽ)が発足し、1年以上が経過しましたが、この間に各支部から様々な広報誌が公開されています。特に東京都、愛知県、三重県、沖縄県などは支部の広報誌以外にも広報パンフレットを数多く公開しており、従業員への情報提供資料としても活用できそうです。また、こうした資料の中でも愛知支部のホームページからダウンロードできる「健康保険の事務手続き(平成21年度)」は総務担当者が必ず押さえておきたい健康保険の給付内容等がまとまった1冊になっています。是非ダウンロードして、ご活用下さい。


ダウンロードはこちらから!
協会けんぽ愛知支部「健康保険の事務手続き(平成21年度)」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/resources/content/13759/20091113-094716.pdf


[主な内容]
(1)健康保険料率の変更について
(2)ジェネリック医薬品
(3)被保険者証
・被保険者証の交付回収のながれ
・被保険者証を紛失破損したとき
(4)任意継続健康保険(退職後の健康保険)
・退職後も継続して協会けんぽの健康保険に加入したいとき
(5)給付関係
・医療費の支払いが高額になるとき
・医療費の支払いと、介護保険の利用者負担額との合計が高額になったとき
・被保険者証が手元になかったため、病院で10割支払ったとき
・治療用装具小児弱視等の治療用眼鏡等を作ったとき
・被保険者が病気やケガのため仕事を休んでいるとき
・被保険者が産前産後休暇をとったとき
・被保険者やその被扶養者が出産するとき
・被保険者やその被扶養者が亡くなったとき
・退職し、健康保険の資格を喪失した後に、給付を受けるとき
(6)自動車事故にあったとき第三者にケガをさせられたとき
(7)健康診査のご案内
・生活習慣病予防健診(被保険者むけ)
・特定健康診査(被扶養者むけ)



関連blog記事
2009年9月22日「愛知労働局のホームページからダウンロードできる「雇用保険のしおり」」
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/archives/51620836.html
2009年10月6日「資格喪失後に出産育児一時金を受け取る場合の証明書発行の申請書」
https://roumu.com
/archives/51631442.html
2009年10月5日「出産育児一時金の制度変更に伴う新しい申請書がダウンロードできます」
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/archives/51629845.html
2009年9月23日「[ワンポイント講座]年4回以上賞与がある企業における従業員入社時の社会保険報酬の取扱い」
https://roumu.com
/archives/51623878.html


(宮武貴美)


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名南コンサルティングネットワーク編「中小企業のための事業再編徹底活用の実務Q&A」発売

中小企業のための事業再編徹底活用の実務Q&A 名南コンサルティングネットワークの各法人の税理士・社会保険労務士を中心に執筆した単行本「中小企業のための事業再編徹底活用の実務Q&A」が発売されました(画像はクリックして拡大)。


 事業再編は法務・会計・税務のすべてが複雑に影響する難解な制度と思われがちですが、適切に適用できれば大きなメリットが得られます。本書は、中小企業の経営者、実務担当者、税理士の方々のお役に立つよう、事業再編の手法とその活用策のすべてを、Q&A方式でわかりやすく解説しています。お手にとって頂ければ幸いです。


[書籍データ]
書名 中小企業のための事業再編徹底活用の実務Q&A
著者 名南コンサルティングネットワーク編
価格 2,310円
発売日 2009年11月20日
ページ数 285ページ
出版社 税務研究会出版局
ISBN-10:4793117953
amazon詳細ページへ


 





参考リンク
名南経営 人事労務関連書籍の執筆実績
https://roumu.com/company/book.html
名南経営 人事労務専門誌等の執筆実績
https://roumu.com/company/magazine.html




(大津章敬)


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精神障害者ステップアップ雇用奨励金及びグループ雇用加算奨励金

lb05055タイトル:精神障害者ステップアップ雇用奨励金及びグループ雇用加算奨励金
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年10月
ページ数:5ページ
概要:精神障害者ステップアップ雇用奨励金及びグループ雇用加算奨励金の概要を紹介したガイドブック
Downloadはこちらから(1.06MB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb05055.pdf 



関連blog記事
2009年10月22日「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者雇用開発助成金・緊急就職支援者雇用開発助成金・高年齢者雇用開発特別奨励金)」
https://roumu.com/archives/50543351.html

2009年10月21日「労働移動支援助成金(求職活動等支援給付金・再就職支援給付金・離職者住居支援給付金)」
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2009年10月16日「定年引上げ等奨励金(中小企業定年引上げ等奨励金・高年齢者雇用モデル企業助成金・中小企業高年齢者雇用確保実現助成金)」
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2009年10月15日「雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金・残業削減雇用維持奨励金」
https://roumu.com/archives/50543332.html
2009年9月24日「実習型雇用支援事業の概要(求職者用リーフレット)」
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2009年9月18日「実習型雇用支援事業の概要」
https://roumu.com/archives/50534654.html
2009年8月11日「7月10日にスタートした緊急人材育成・就職支援基金による実習型雇用支援事業」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51600250.html
2009年6月30日「緊急雇用対策として拡充されたキャリア形成促進助成金」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51578793.html

(福間みゆき)

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国税庁から公開された「平成21年分 年末調整がよくわかるページ」

平成21年分 年末調整がよくわかるページ 2009年11月10日のブログ記事「年末調整で間違えやすいポイントの説明用資料(平成21年版) ダウンロード開始!」は、2005年9月にこのブログを立ち上げて以来、2番目という非常に多くのアクセスを頂きました。ありがとうございました。


 これは年末調整のしくみや書類が如何に複雑であることの裏返しの結果だと思われますが、こうした状況を背景に、以前は税務署等での説明会のみであった国税庁の対応も次第に細やかになってきており、年末調整のしかたを動画で配信したり、関連する資料をまとめたホームページを作成したりしています。年末調整で迷うことがあれば、このページが役立つかと思いますので是非アクセスしてみて下さい。


平成21年分 年末調整がよくわかるページ
http://www.nta.go.jp/gensen/nencho/



関連blog記事
2009年11月10日「年末調整で間違えやすいポイントの説明用資料(平成21年版) ダウンロード開始!」
https://roumu.com
/archives/51646560.html
2009年11月9日「年末調整に必要な社会保険料(国民年金保険料)控除証明書等の発行時期」
https://roumu.com
/archives/51648513.html
2009年11月5日「すぐに使える年末調整提出書類の社員説明用資料 ダウンロード開始!」
https://roumu.com
/archives/51646548.html
2009年10月22日「社員にも配布できる年末調整の説明リーフレット」
https://roumu.com
/archives/51638735.html
2009年10月3日「「平成21年分 年末調整のしかた」のダウンロード開始!」
https://roumu.com
/archives/51629936.html
2009年9月11日「[年末調整]平成22年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書ダウンロード開始!」
https://roumu.com
/archives/cat_1177839.html


(宮武貴美)

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退職金支給通知書(ポイント制)

退職金支給通知書(ポイント制) ポイント制退職金制度に基づいて退職金を支給する際に退職者に交付する支給通知書の様式サンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★

[ダウンロード]
WORD
Word形式 taishokukinsikyu_point.doc(27KB)
PDFPDF形式 taishokukinsikyu_point.pdf(7KB)

[ワンポイントアドバイス]
 退職金を支給する際、退職金規程に基づき退職金の支給額を計算する訳ですが、その計算根拠を明確に示すため、こうした支給通知書を交付することがあります。法的に必要なものではありませんが、無用のトラブルを防止するためにはこうした書式を活用することが望まれます。この書式はポイント制退職金制度を採用している事例のものです。


関連blog記事
2009年11月12日「退職金支給通知書(基本給連動型)」
https://roumu.com/archives/55328708.html
2007年6月25日「退職金規程[中退共利用確定拠出型(職位別掛金設定)]」
https://roumu.com/archives/54548005.html
2007年6月15日「退職金規程[定額制] 」
https://roumu.com/archives/54507369.html
2007年6月14日「退職金規程[最終給与比例方式] 」
https://roumu.com/archives/54507179.html

(大津章敬)

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人事実務11月15日号「従業員の能力開発を促進する際に活用できる助成金は」

人事実務11月15日号 現在発売されている人事実務2009年11月15日号で、弊社社会保険労務士の福間みゆきの連載「Q&A実務講座:従業員の能力開発を促進する際に活用できる助成金は」が掲載されております。今回は近年再び申請機運が高まりつつあるキャリア形成促進助成金の解説を行っています。是非ご覧下さい。



参考リンク
産労総合研究所「人事実務」
http://www.e-sanro.net/sri/books/chinginjitumu/index.html

(大津章敬)


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[ワンポイント講座]マイカー通勤途上の事故に対して事業所に責任はあるか

 都心部にある企業では社員はほとんど公共交通機関を利用し通勤していると思いますが、公共交通機関の少ない地方では多くの社員がマイカーで通勤を行っています。このようなマイカー通勤の途上で起こった事故に関しては、事業所は責任を負わなくてもよいと思われがちですが、場合によっては一定の責任が発生することがあります。そこで今回のワンポイント講座では、マイカーによる通勤途上での事故における事業所の責任について取り上げたいと思います。


 社員の通勤途上における事故の際に問題となるのが、民法715条の「使用者責任」と自動車損害賠償保障法の「運行供用者責任」です。この2つの責任について、裁判例では「マイカーをどの程度事業所のために使用させているか」によって、責任の有無を判断しています。



マイカーを通勤以外には一切使用させず、業務への使用を禁止している場合
 原則として、事業所は従業員のマイカーの事故に関して責任を負わない。
事業所が従業員のマイカーを積極的に提供させ、業務にも使用させている場合
 一般的に事業所も一定の責任を負う。
従業員が個人的な考えに基づき、マイカーを業務にも使用している場合
 一概に判断することは困難であり、マイカー使用と業務の関連性が密接かどうかによって、事業所が責任を負うか否かをケースごとに判断することとなります。具体的には、以下の事情等を総合して、責任の有無が判断されます。
□マイカーの業務使用の継続性の有無
□事業所が日頃からマイカーの業務使用を承認または黙認していたか
□事業所がマイカーの使用につき便宜(ガソリン代・維持費・保管場所等)を供与していたか



 以上のように、マイカーを通勤のみならず、業務にも使用させていたり、その使用を黙認していたとなると、事業所にも損害賠償責任があると判断される危険性が高くなります。特に人身事故等の重大事故の場合、損害賠償額が相当高額になる恐れがありますので、マイカー通勤を許可する際には、従業員に対して業務に使用することがないよう指導・確認するとともに、就業規則を整備して、一定の任意保険の加入などを条件とした許可制にすることが重要です。


 近年、リスク対応型の就業規則整備が多くの企業で進められていますが、意外に見落としがちなのが、このマイカー通勤の問題です。この機会にその許可基準および手続きを明確化し、車両管理規程などを整備されることをお薦めします。


[関連法規・裁判例]
民法第 715条(使用者責任)
 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
2 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
3 前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。


自動車損害賠償保障法 第3条(自動車損害賠償責任)
 自己のために自動車を運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったこと、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したときは、この限りでない。


福岡地裁 平成10年8月5日判決
 従業員がマイカー通勤途上で起こした事故について、通勤は原則として業務の一部を構成するものとして業務執行性を認め、さらに通勤手当を支給していたことから会社のマイカー通勤への容認と評価し、会社に使用者責任を認めた。


鹿児島地裁 昭和53年10月26日判決
 社員のマイカーによる通勤途上の事故につき、会社は駐車場を第三者から借りて使用させていたが、駐車料金は利用者に分担して負担させており、日頃、そのマイカーを社用に利用したこともなく、燃料費や維持費を支給したこともないことから、そのマイカーに対して運行支配や運行利益があったとはいえないとして、会社に運行供用者責任を認めなかった。



関連blog記事
2009年9月16日「[ワンポイント講座]マイカーを業務に使用させる際の会社の責任」
https://roumu.com
/archives/51620730.html
2009年10月22日「私有車業務使用許可申請書(2)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55323360.html
2007年9月12日「私有車業務使用許可申請書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/54799699.html
2007年7月20日「私有車の業務上利用に関する規程」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/54732537.html
2007年6月5日「車両管理規程」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/54415472.html
2007年2月15日「駐車場使用申請書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/52351673.html
2007年2月14日「マイカー通勤使用登録申請書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/52326892.html


(佐藤浩子)


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