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悪化を続ける国民年金の収支

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 8月11日の当blogでは社会保険庁の報道発表内容「厚生年金・国民年金の平成16年度収支決算の概要」の中から厚生年金についてご紹介しました。本日はこれに続き、国民年金について考えてみます。

 

 国民年金保険料の未納付率については、その高さが新聞紙上で取り上げられ、高所得者に対する強制徴収が行われるなど、その対策が取られていますが、給付も含めた国民年金の収支はどのようになっているのでしょうか。

 

 この発表内容でもっとも注目すべき点は収支結果(左グラフ参照)でしょう。平成14年度より黒字から赤字に転じ、平成16年度も赤字になっています。しかも、その赤字幅は年々拡大しており、国民年金の収支が急激に悪化しています。平成17年4月からは国民年金保険料の引き上げが行われ、平成29年まで毎年、引き上げが続けられる予定となっています。この保険料の引き上げに伴う未納率への影響および収支結果ついては今後も注目をしていく必要があります。

 

(宮武貴美)

男女の賃金格差と職務配置

 厚生労働省のサイトを見ていたところ、「男女間の賃金格差解消のために」という特設ページが設置されていました。いくつかのPDFファイルから構成されているのですが、それを見ると「男女間賃金格差の発生原因は多種多様ですが、最大の要因は男女間の職階の差であり、勤続年数の差も影響しています。また経営団体トップや労働組合幹部に対するアンケートや企業ヒアリングによれば、業務の難易度、業務の与え方に男女間で相違があることが指摘されています。」という記述が見られました。そして「男女間の賃金格差はその原因のところでみたように、賃金制度そのものの問題と言うよりは人事評価を含めた賃金制度の運用の面や、職場における業務の与え方の積み重ねや配置の在り方等賃金制度以外の雇用管理面における問題から生じていると考えられます。」と続けています。


 人事コンサルタントとして多くの企業の人事制度改革を手掛けていますが、やはり未だに多くの企業で男女間の賃金格差が見られます。これは賃金制度のセミナーでもよくお話しする内容ですが、製造業で賃金制度の分析を行い、固定給のプロット図を作成するとほとんどの場合、一定の傾向が見られます(傾向が出ない小企業は除く)。それは現業職の男性の固定給は30万円が上限、女性は20万円強が上限、管理職や営業職など非現業職は概ね地域のモデル賃金に沿って運用されるというものです。これは絶対ではありませんが、かなりの高確率でこのような傾向が見られます。


 賃金制度を見直す際には当然、この格差の理由を性別に求める訳にはいきませんので、現場を見学させてもらい、男女の仕事の状況を確認するのですが、確かに仕事の内容が異なっていることがほとんどで、単に男女で格差をつけているということは今どきはあまりないようです。しかし、私がいつも現場見学をしている最中に工場長などにお聞きするのは「この仕事は男性ばかりですが、女性ではできないのですか?」ということ。確かに重量物を扱うなどの仕事は女性には難しいのかもしれませんが、そういった仕事以外にもなんとなく昔から男性が行ってきて、女性に担当させていないという仕事が現場にはかなりあります。まずはこういった仕事の配置からゼロベースで見直しすることが求められるのでしょう。男女の賃金格差も大きな問題ですが、それ以上に今後は労働者人口の減少で、従来男性が行っていた仕事にも積極的に女性や高齢者などを配置していかなければ業務が成り立たない時代に突入していきます。


 若い男性社員が採用できないと嘆く前に、本当にその仕事は男性しかできないのか見直す必要がありそうです。


(大津章敬)


退職金単行本 9月30日(金)発売内定

退職金単行本初校 先日より当blogでもご紹介しております退職金単行本ですが、発売日が9月30日(金)に内定しました。ちょうど昨日初校のゲラが届きましたので、このお盆休みに校正を進めたいと思っています。ちなみにまだ正式タイトルは決定しておりませんが、日本法令より出版になりますので、もうしばらくお待ち下さい。詳細が決まれば、随時ご案内をさせて頂きます。


(大津章敬)

ビジネスガイド「組織風土診断ソフトを作ろう(その2)」

ビジネスガイド「組織風土診断ソフトを作ろう(その2)」 株式会社名南経営 人事労務部マネージャーの大津章敬が毎月連載しておりますビジネスガイドの9月号が発売されました。「表計算ソフトで人事・労務の仕事がラクラク教室」という24回の連載の、今月は第20回「組織風土診断ソフトを作ろう(その2)」になります。前月と今月の2ヶ月でroumu.comのソフトコーナーでも非常に反響が大きい組織風土診断ソフトの簡易版を作成しています。


 即、現場で活用できるシミュレーションですので、是非ご参照下さい。

急激な増加を続ける厚生年金の支出

 8月3日、社会保険庁「厚生年金・国民年金の平成16年度収支決算の概要」を報道発表しました。世間では少子高齢化の進展や保険料の未納による制度の空洞化といった観点から年金財政危機が叫ばれていますが、実際の収支はどのようになっているのでしょうか。本日はまず厚生年金について取り上げます。


 平成16年度の厚生年金の収支は、収入面・支出面共に増加という結果になっています。まず、収入面を見てみると、前年度より被保険者が増加していること、保険料率が引き上げられたこと等により、若干の保険料収入の増加となっています。また、厚生年金基金の代行返上による移換金の一時的増収により黒字の結果となりました。ただし、この移換金を除くと実質的には赤字になっており、保険料収入のみでみると、昨年に引き続き過去7年度中、2番目に少ない数字となっています。

 

 支出面については、受給者数の増加等に伴い、増加となっています。支出は発表資料の中で平成10年度から平成17年度まで上がり続けている数字であり、毎年4兆円以上の増加と、その急激な増加は目を見張る程になっています。この支出増加の背景には高齢化が年金財政に与える影響を見ることができるでしょう。また少子化の影響については、今後、徐々に数字に表れてくるのではないかかと考えられます。

 

 国民年金の状況については日を改めてご紹介しましょう。

 

(宮武貴美)

きんざい「Financial Pan」2005年8月号「会社の悩み、解決します~新米法人FP、ハジメ君の奮闘記」

きんざい「Financial Pan」2005年8月号「会社の悩み、解決します~新米法人FP、ハジメ君の奮闘記」 現在、発売されている「きんざい Financial Pan」2005年8月号に、弊社大津章敬が執筆しました「会社の悩み、解決します~新米法人FP、ハジメ君の奮闘記(5)適年廃止問題への対応」が掲載されています。年間購読オンリーの雑誌ですが、もし機会がございましたら、是非お読み下さい。ベテランFPが新米法人FPであるハジメ君に適年の廃止問題とその対応についてレクチャーをするという内容になっています。

日経ヘルスケア21 8月号「職員採用のポイント4 パート職員の雇用トラブルを防ぐ」

日経ヘルスケア21 8月号「職員採用のポイント4 パート職員の雇用トラブルを防ぐ」 弊社コンサルタントの服部英治が「実践!院長のための人事・労務入門」という連載を行っております日経ヘルスケア21の8月号が発売になりました。今月は「職員採用のポイント4 パート職員の雇用トラブルを防ぐ」というタイトルで、常勤職員とは違うパート職員の雇用についてのポイントを取り上げています。


 なお今回の記事でご紹介しているパート職員採用の3つのポイントは以下のとおりです。詳細は是非、誌面でご覧下さい。
1)常勤ではなくパートで応募した事情を確認
2)雇用契約は最長3年
3)契約更新の条件を具体的に示す


(大津章敬)

9月16日・17日 社労士セミナー満席→10名様のみ最終追加受付

 9月16日・17日に名古屋・名南経営本館で開催する社労士スペシャルセミナー「社労士二極分化時代に勝ち残る事務所経営」ですが、本日満席となりました。多くのお申し込みを頂きましてありがとうございました。

 

 本来であればここで締め切りとなりますが、当日までに若干のキャンセルが見込まれること、既に数名のバックオーダーを頂いていることから、10名のみ追加で受付を行います。研修の効果を考え、これ以上の定員増加は行いませんので、これが最終の受付となります。是非この機会にお申し込み下さい。

 


 

(大津章敬)

マクドナルドが新労働時間管理方法に関するニュースリリースを発表

 先日、当blogでもお伝えしたマクドナルドに対する労働基準監督署の是正勧告およびその対応の件ですが、日本マクドナルドホールディングスより、「アルバイトスタッフ・社員の給与ならびに新勤務時間管理方法の導入について」というニュースリリースが発表されていますのでご紹介したいと思います。内容としては、従来はアルバイトスタッフの賃金および社員の所定外手当について、その算定基準となる日々の勤務時間を30分単位で丸めて計算してた方式を改め、1分単位(実時間)で勤務時間を算出する方式を導入することになったというものです。
http://www.mcd-holdings.co.jp/news/2005/release-050801.html

 

 これまでも多くの有名企業で同様の時間外手当の未払事件があり、新聞紙上を賑わせましたが、今回は各労働日の端数処理という、多くの事業所で普通に行われている処理についての指摘だけに、その実務に与える影響はこれまでと比較にならない程、大きなものとなるでしょう。事実、このニュースが報道されて以来、当社にも多くの問い合わせが入っていますが、まずは1分単位での労働時間の把握・計算という原則論で制度運用した場合の影響(業務量の増加、コストの増加、コンプライアンス)について検証されることをお勧めしています。タイムカードやパソコンによる給与計算システムが普及している現状においては、業務負担という点でかつてのように端数処理を行う必要性は少なくなっているはずです。また30分未満切捨てというような取り扱いが行われている事業所では現場サイドで、時間の調整(30分に満たない端数時間発生時のタイムカード打刻時刻調整など)が事実上行われていることが少なくありません。こういった状況を勘案すれば、今回のマクドナルドのような実時間での管理も十分に可能ではないかと考えています。

 

 非常に良い機会だと思いますので、労働時間管理方法の見直し検討をお勧めしたいと思います。

 

(大津章敬)

同一人に対して変形労働時間制と裁量労働制は併用できるのか?

  近年、裁量労働制の導入が多くの企業で進められていますが、実務上は、裁量労働制と1年単位の変形労働時間制を併用ができるかという点で問題となることが多くあります。結論から言えば、同一人に対して変形労働時間制と裁量労働制は同時に適用できないため、既に変形労働時間制を採用している事業所において裁量労働制を導入する場合には、注意が求められます。

 

 そもそもなぜこの両制度を併用することが認められないのでしょうか?法律ならびに通達を確認する限り、「併用不可」と明記されているものはありません。しかし、立法趣旨に基づき判断すると、変形労働時間制は「あらかじめ(使用者が)労働日・時間数が定められるもの」、裁量労働制は「使用者が(労働時間の決定が困難なため)時間配分等を労働者に委ねるもの」となり、制度上相容れないものであることが分かります。

 





(通達:1年単位の変形労働時間制)
【労働時間の特定】一年単位の変形労働時間制を採用する場合には、労使協定により、変形期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間を具体的に定めることを要し、使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するするような制度は、これに該当しないものであること・・・(平六・一・四 基発一号、平一一・三・三一 基発一六八号)

 

(通達:専門業務型裁量労働制)
【趣旨】昭和六十三年の法改正により創設されたものであり、その対象業務については、従来、研究開発の業務その他の業務であって、当該業務の性質上その遂行の手段及び時間配分の決定等に関し具体的な指示をしないこととするものとして労使の協定で定める業務としたが・・・(平六・一・四 基発一号、平一二・一・一 基発一号)





 

 この件に関して労働局に確認したところ、「制度の併用について法律、通達共に明記したものはないが、労働局内の内部文章は存在する」との返答がありました。内部文章であるため実物を確認することはできませんでしたが、裁量労働制が開始されたのと同時にそうした内部文章が作成されているようです。

 

(労働時間チーム:志治英樹)