深刻さを増す中小企業の人材不足

深刻さを増す中小企業の人材不足 先日、東京商工会議所より「中小企業の経営課題に関するアンケート調査結果」が発表されました。この調査は東京商工会議所中小企業委員会が、会員企業を対象に実施したもので、従業員数100人以下の中小企業を中心に248社の回答を集計したもの。この結果を見ると、都内中小企業が深刻な人材不足に陥っている状況が良く見えてきます。


 まず「貴社において、今後重視する経営課題はどのようなものですか?」という設問については以下の通り、人材の確保・育成が57.7%と断然トップとなっています(グラフはクリックして拡大)。この項目は3年連続で50%を超えており、従業員規模別で見ると、規模が大きくなるほど「人材の確保・育成」を今後重視する経営課題とする割合が高くなっています。
人材の確保・育成 57.7%
マーケティング・販路開拓 42.3%
新技術(商品)の研究開発 30.2%
後継者の育成 22.2%
新分野への進出 21.0%


 また自社で不足している経営資源という項目についても、「人材」を自社で不足している経営資源とした企業がもっとも多く、67.7%となっています。このように東京の中小企業においては人材不足が企業経営における最大の課題となっていますが、若年労働者数の減少というわが国の構造的課題が厳然として存在する以上、この人材不足は徐々に地方にも波及していくことになるでしょう。いまから人材の安定的確保に向けた対策が求められます。



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参考リンク
東京商工会議所「中小企業の経営課題に関するアンケート調査結果」
http://www.tokyo-cci.or.jp/kaito/chosa/2008/200424.html


(大津章敬)


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