増加する高年齢者の常用労働者数 今後は70歳までの雇用が焦点に

 先日、厚生労働省より「平成21年6月1日現在の高年齢者の雇用状況」が発表されました。厚生労働省では、毎年、定年および継続雇用制度の状況、その他高年齢者の雇用に関する状況について調査を行っています。今年の調査では高年齢者雇用確保措置の実施企業割合が95.6%となり、この措置がほとんどの企業に浸透したことがわかる結果となっています。


 今回の調査結果で押さえておきたいことの一つに、高年齢者の常用労働者数が倍増していることがあります。高年齢者等の雇用の安定等に関する法律は平成18年4月に改正され、雇用確保措置が義務化されましたされましたが、この義務化前の平成17年と比較すると、約78万人から約142万人(※)に、65歳以上の常用労働者数は約27万人から約54万人になっています。この約3年間で多くの企業が雇用確保に努めた結果が表れたと言えるでしょう。
※注)51人以上規模の企業での調査結果


 なお、厚生労働省から発表されている調査結果を見ると、視点はすでに65歳を超えて「70歳まで働ける企業」の割合を増やすことに移っており、企業の実情に応じた何らかの仕組みで70歳まで働ける企業の割合を平成22年度末を目途に20%とすることを目指しています。企業にも更なる視点の変化が求められそうです。



関連blog記事
2009年8月26日「勤務延長と再雇用で大きな差が見られる継続雇用時の賃金設定」
https://roumu.com
/archives/51610116.html

2009年8月24日「常用労働者のうちの60歳以上の労働者割合は1割に上昇」
https://roumu.com
/archives/51608864.html

2009年5月6日「6月提出の高年齢者雇用状況報告書の様式が変更に」
https://roumu.com
/archives/51543604.html

2008年10月21日「高年齢者雇用安定法の改正により60歳以上の常用労働者数は大幅増」
https://roumu.com
/archives/51433384.html

2008年9月11日「継続雇用の対象基準を就業規則で定める特例 平成21年3月31日で終了へ」
https://roumu.com
/archives/51405909.html

2008年6月24日「高齢者雇用に関して知っておきたい8つのポイント」
https://roumu.com
/archives/51357633.html

2007年10月22日「51人以上規模企業の高年齢者雇用確保措置は92.7%で完了 今後の指導対象は50人以下規模企業へ」
https://roumu.com
/archives/51135913.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年6月1日現在の高年齢者の雇用状況について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/10/h1020-1.html


(宮武貴美)

当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。