確定拠出年金導入時、全体の4割の企業が過去分一時金受取選択制を採用

確定拠出年金導入 2010年12月15日のブログ記事「確定拠出年金導入時の想定利回りは平均2.16% 在職中の貢献度を反映させる設計も増加」では、企業年金連合会より公表された2010年(第3回)確定拠出年金に関する実態調査の中から、想定利回りの設定および掛金の設定方法についての結果をお伝えしました。本日はこれに引き続き、同調査より前制度からの資産移換時における過去分の一時金受取選択の有無および加入選択制の有無の結果について取り上げましょう。



過去分の一時金受取選択の有無
 確定拠出年金制度を設立形態を見ると全体の76.6%が適格退職年金制度など他制度からの資産移換により設立されていますが、その際、運用リスクを回避すると共に、住宅ローンの繰り上げ返済などへの対応を狙いとして一時金受け取りの選択肢を設けることがあります。今回の調査結果によれば、そのような選択肢を設けている規約が40.5%あることが分かりました。残りの約6割の企業は、老後資産の積立や退職給付制度の継続性を尊重してそうした選択肢を設けないという判断を行っていると想像されます。


加入選択制の有無
 次に、中途脱退時の一時金受取要件が厳しいことなどから、確定拠出年金制度への加入選択制を設け、従業員が任意に選択できるという制度を設けている規約は、全体の26.4%となっています。更にそのような選択制がある場合の社員の確定拠出年金選択率は平均で74.7%となっていますが、この結果を見ると、確定拠出年金の導入時に企業側からよく聞かれる「自社の社員に投資は難しい」という意見は必ずしも的を射ていないということが分かるのではないでしょうか。



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参考リンク
企業年金連合会「確定拠出年金に関する実態調査」
http://www.pfa.or.jp/jigyo/tokei/tokei02.html


(大津章敬)


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