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[平成19年健康保険法改正]標準報酬月額の上下限の変更に伴う届出は不要

 以前から当ブログでも取り上げている健康保険法の改正。平成19年4月が間近になり実務担当者から質問をよく受けるようになりました。そこで、今回はよく聞かれる質問を取り上げてみましょう。


[質問]
 当社では、多くのパート社員が社会保険に加入しています。このため、4月からの健康保険の上下限の拡大で広がった部分に該当する人が現われそうです。事業所として何らかの届出をしなければなりませんか?


[回答]
 今回の上下限の拡大により、新しい等級に該当することになる方は直近の報酬月額に基づき、保険者によって標準報酬月の改定が行われるため、特段の届出は必要ありません。4月10日頃(予定)に社会保険事務所から送られてくる通知書に基づき、被保険者からの保険料徴収を行う必要があります。


 なお、この改正に伴い、健康保険と厚生年金保険の標準報酬等級にズレが生じています。給与計算ソフトにこの等級を入力し、保険料を算出している事業所はあらかじめ給与計算ソフトのバージョンアップ情報を入手されておくことをお勧めします。



関連blog記事
2007年3月2日「平成19年4月からの社会保険料額表 EXCEL/PDFでダウンロードできます!」
https://roumu.com
/archives/50903872.html


参考リンク
愛知社会保険事務局「社会保険あいち2月号」
http://www.sia.go.jp/~aichi/kouhousi/s1902.pdf
弥生給与「平成19年4月健康保険改正に関するご案内」
http://www.yayoi-kk.co.jp/news/20070308.html
給与奉行「平成19年4月社会保険改正版プログラム送付のご案内」
http://www.obc.co.jp/support/information/20070222105057.html
PCA給与「健康保険の標準報酬月額・標準賞与額の変更」
http://www.pca.co.jp/area_topics/toplawkyu.html


(宮武貴美)


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応援出向に関する覚書(会社間)

出向に関する覚書(会社間) 業務の応援を目的に社員を出向させるにあたり、出向元企業と出向先企業の間において、出向者の労働条件および当該出向者にかかる費用の負担等の取り扱いについて確認をする覚書のサンプル。「出向に関する覚書(会社間)」よりも短期間の応援を想定しています。
□重要度:

[ダウンロード]
WORD
Word形式 ouenshukkou.doc(27KB)
PDFPDF形式 ouenshukkou.pdf(11KB)

[ワンポイントアドバイス]
 応援出向とは、子会社の社員を親会社へ月のうち何日かを応援に行かせて、応援日に対応する賃金を親会社が負担する形態のものを指しています。この覚書の中では、費用負担すべき額や方法、その手続などについて定めておきます。

(福間みゆき)

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トラック運転者に適用される時間外労働の限度時間

 近年の労働行政においては36協定の重要性が年々増しており、労働基準監督署から多くの企業に対して、36協定に関する是正勧告が多く出されています。36協定は年度で締結・届出する例が多いため、ちょうどこの時期にその手続を行っている企業も多いのではないかと思いますが、トラックなど貨物自動車運送事業において36協定を締結する際には、時間外労働の限度時間に注意が必要になります。


 自動車運転手については、平成10年労働省告示第154号に定められている原則的な限度時間の基準や1年単位の変形労働時間の場合の限度基準が適用されず、厚生労働省告示「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(改正平成12年12月25日労働省告示第120号)に従うことになります。延長することができる時間を設定する際には、この基準で定められた拘束時間の限度枠内で決めなければなりらず、具体的には以下のような制限があります。
□拘束時間(労働時間、休憩時間その他の使用者に拘束されている時間)
 1ヶ月について293時間を超えないもの
 1日については13時間を超えないものとし、この拘束時間を延長する場合があっても最大拘束時間は16時間
□休息期間(使用者の拘束を受けない期間)
 勤務終了後、継続して8時間以上が必要
□運転時間
 2日(始業時刻から起算して48時間)を平均して1日当たり9時間、2週間を平均し1週間当たり44時間を超えないもの
□連続運転時間(1回が連続10分以上で、かつ合計が30分以上の運転の中断をすることなく連続して運転する時間)
 4時間を超えないもの 
※トラック以外のタクシーやバスなどの自動車の運転業務は、これとは異なる基準が定められていますので注意が必要です。


[関連告示]
労働基準法第36条第2項の規定に基づき労働基準法第36条第1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準を定める告示(改正平成12年12月25日労働省告示第120号)第5条(適用除外)
 次に掲げる事業又は業務に係る時間外労働協定については、前2条の規程(第4号に掲げる事業又は業務に係る時間外労働協定については、厚生労働省労働基準局長が指定する範囲に限る。)は適用しない。
1 工作物の建設等の事業
2 自動車の運転の業務
3 新技術、新商品等の研究開発の業務
4 季節的要因等により事業活動若しくは業務量の変動が著しい事業若しくは業務又は公益上の必要により集中的な作業が必要とされる業務として厚生労働省労働基準局長が指定するもの



参考リンク
神奈川労働局「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」
http://www.kana-rou.go.jp/users/kijyun/az_karou_unten_nakuso02-1.htm
秋田労働局「時間外労働及び休日労働に関する協定書」
http://www.akita-rodokyoku.go.jp/form/index.html
社団法人千葉県トラック協会「「時間外労働および休日労働に関する協定書」における自動車運転者の限度時間について」
http://www.cta.or.jp/kyokai/monthly/03kyotei.html


(福間みゆき)


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出向に関する覚書(会社間)

出向に関する覚書(会社間) これは出向元企業から出向先企業へ社員を出向させるに当たり、会社間でその取り決めをしておく覚書のサンプルです。
□重要度:★★

[ダウンロード]
WORD
Word形式 shukkou_oboe.doc(27KB)
PDFPDF形式 shukkou_oboe.pdf(11KB)

[ワンポイントアドバイス]
 社員の出向を実施するに際しては、労働条件や社会保険の加入、費用の負担その他の手続について両社間で十分に協議し、ルール化しておくことが求められます。


関連blog記事
2007年3月27日「出向規程」
https://roumu.com/archives/53361083.html

 

(福間みゆき)

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出向規程

出向規程 これは在籍出向に関するサンプル規程です。出向については通常、就業規則本則の配置転換・異動などの箇所に軽く規定する例が多いでしょうが、出向が頻繁にある場合にはこのような出向規程を作成し、出向の諸条件をしっかり定めておくことが望まれます。
□重要度:★★

[ダウンロード]
WORD
Word形式 shukkou.doc(27KB)
PDFPDF形式 shukkou.pdf(11KB)

[ワンポイントアドバイス]
 出向は民法第625条第1項に基づく雇用契約の譲渡となるため、本人の同意が必要とされています。しかし転籍とは異なり、個別の同意ではなく、事前に包括的に同意を得ることでも良いとされています。よって出向をさせる場合には、労働協約や就業規則において出向をさせることがある旨の規定を置き、また採用時に出向について説明し承諾を得てくることが必要になります。

 なお出向については労務面だけではなく、その給与に関して税務面の問題が存在します。この点については参考リンクにあるタックスアンサーの記事を参考にしてください。

[根拠条文]
民法第625条第1項(使用者の権利の譲渡の制限等)
 使用者は、労働者の承諾を得なければ、その権利を第三者に譲り渡すことができない。

[関連判例]
新日本製鐵(日鐵運輸第二)事件 最高裁平成12年11月28日判決
 出向(在籍出向)につき、民法625条1項の「承諾」は個別・具体的な承諾のほかに、包括的な事前の承諾をも含み、かつそれと同視しうる場合も含むとして、就業規則の社外勤務規定および社外勤務協定が、個別の同意に代わりうる、本件出向命令の根拠たりうるとされた例

ゴールド・マリタイム事件 最高裁平成4年1月24日判決
 改正就業規則において新たに出向に関する規定をもうけたことは、従業員にとって労働条件の不利益な変更にあたるというべきであるとしても、右規定は、労働組合との協議を経て締結された本件労働協約に基づくものであるのみならず、その内容において、出向先を限定し、出向社員の身分、待遇等を明確に定め、これを保証しているなど合理的なものであって、関連企業との提携の強化をはかる必要が増大したことなど控訴人の経営をめぐる諸般の事情を総合すれば、出向に関する改正就業規則及び出向規程の各規定はいずれも有効なものというべきであり、その運用が規定の趣旨に即した合理的なものである限り、従業員の個別の承諾がなくても、控訴人の命令によって従業員に出向義務が生じ、正当な理由がなくこれを拒否することは許されないものと解するのが相当である。


参考リンク
厚生労働省「配置転換、出向、転籍に関する学説等について」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/05/s0524-2c.html
タックスアンサー「出向者に対する給与の較差補てん金の取扱い」
http://www.taxanswer.nta.go.jp/5241.htm
タックスアンサー「出向先法人が支出する給与負担金の報酬と賞与の区分」
http://www.taxanswer.nta.go.jp/5240.htm

 

(福間みゆき)

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中小企業の2007年賃上げ 連合一次集計では5,287円(2.04%)

連合中小賃上げ調査 昨日の当blogでは日本経団連および連合による大企業を中心とした賃上げの回答状況についてお話させて頂きましたが、今日はそれに引き続き、連合が2007年3月23日付けで発表した中小企業の賃上げ回答妥結集計についてご紹介しましょう。これによれば2007年の中小企業の賃上げは平均で5,287円(2.04%)となり、昨年実績の5,108円(1.97%)と比較すると、179円(0.07%)のプラスという結果になっています。昨日ご紹介した大企業の集計でも昨年比328円(0.07%)のプラスとなっていましたが、業績の回復が遅れているとされる中小企業でも賃上げについては昨年を超える水準となるのは確実のようです。


 ちなみに業種別で見ると、製造業が5,256円(2.02%)、商業・流通が6,357円(2.42%)、交通・運輸が1,208円(0.67%)という結果になっています。



参考リンク
連合「2007年春季生活闘争 中小共闘集計 第1回改定集計(3月23日集計分)」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2007/shuukei_chuushou/index.html


(大津章敬)


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求職活動支援書

求職活動支援書 高年齢者等である従業員が一定の離職理由がある場合に本人の希望に基づいて作成する求職活動支援書のサンプルです。
□重要度:
□官公庁への届出:不要
□法定保存期間:特になし

[ダウンロード]
WORD
Word形式 kyushokukatudoshiensho.doc(50KB)
PDFPDF形式 kyushokukatudoshiensho.pdf(28KB)

[ワンポイントアドバイス]
 以前は「再就職援助計画」として、公共職業安定所長が必要があると認めるときに事業主が作成・交付を行う必要がありました。これが、平成16年12月に施行された改正高年齢者雇用安定法により、離職予定者が希望するときに事業主が作成し交付しなければならないとされました。一定の離職理由とは、「事業主都合の解雇等」または「継続雇用制度の対象となる高齢者に係る基準に該当しなかったこと」となっています。制度の詳細については以下のリンクをご参照頂ければと思います。

[根拠条文]
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第17条(求職活動支援書の作成等)
 事業主は、厚生労働省令で定めるところにより、解雇等により離職することとなつている高年齢者等が希望するときは、その円滑な再就職を促進するため、当該高年齢者等の職務の経歴、職業能力その他の当該高年齢者等の再就職に資する事項(解雇等の理由を除く。)として厚生労働省令で定める事項及び事業主が講ずる再就職援助措置を明らかにする書面(以下「求職活動支援書」という。)を作成し、当該高年齢者等に交付しなければならない。
2 前項の規定により求職活動支援書を作成した事業主は、その雇用する者のうちから再就職援助担当者を選任し、その者に、当該求職活動支援書に基づいて、厚生労働省令で定めるところにより、公共職業安定所と協力して、当該求職活動支援書に係る高年齢者等の再就職の援助に関する業務を行わせるものとする。


参考リンク
厚生労働省「求職活動支援書とは?」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a02-3.html
厚生労働省「求職活動支援書の作成・交付義務について」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/dl/leaflet5.pdf
厚生労働省「改正高年齢者雇用安定法について」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/kourei2/

 

(宮武貴美)

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休憩時間を工夫することで作業ミス防止、能率の回復を図る!

 いよいよ年度末の3月、来年度における新規計画などを予定している役所や企業からの注文に追われる服部印刷では、業績を伸ばすチャンスであるが、なぜか服部社長の顔が曇りがち。体調が悪いのかと思ったがそうではないらしい。大熊もその様子が気になり、相談に乗ることになった。



服部社長:
 年度末の忙しさはわかるけれども、ここにきてミスが目立ってきているね。
宮田部長宮田部長:
 そうですね。大きなクレームこそ発生していませんが、ヒヤリ・ハットが続いています。また、キャリアの短い社員だけではなく、ベテラン社員もここにきてミスを発生させていますから注意が必要だと思います。
服部社長:
 どうしたらいいだろう。ミスは当社の信用問題に繋がるので避けたいのだが、この忙しさの中であまり強いことは言えないよな。困ったものだ。
大熊社労士:
 ところで、ミスに傾向は見られませんか?例えば特定の部門や時間帯に集中しているようなことはありませんか?
宮田部長:
 そうですね。まず部門や担当者の偏りは見られません。ただ時間帯にはもしかすると傾向があるかも知れませんね。データを集計した訳ではないので感覚的なものではありますが、ミスは所定の終業時刻の後、残業中に発生する傾向が強いように思います。
大熊社労士:
 なるほど。ちなみに御社では休憩時間はどのように設定されていますか?
宮田部長:
 休憩時間ですか?休憩は他社と同じように法律に則って、基本的には正午から1時間取らせています。休憩時間がどうかしましたか?
大熊社労士:
 ええ、確かに労働基準法では労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を与えなければならないと規定されています。ですが、ここで休憩についてもう少し考えてみましょう。そもそも休憩時間にはどのような意味があるのでしょうか?
服部社長服部社長:
 休憩時間は当然与えなければならないものだと思っていましたので、その意味まで深く考えたことはありませんが、そうですねぇ…。食事やおしゃべり、タバコを吸うなど、社員が自由に利用できる時間といったところでしょうか。
大熊社労士:
 はい、そうですね。休憩時間は、労働から離れることを保障されている時間でますから、原則として社員はその時間をどのように利用しようと自由です。そして同時に休憩には「疲労回復」や「気分転換」といった意味もあるでしょう。
宮田部長:
 大熊先生のおっしゃりたいのは、休憩には生産性や能率を回復させるという意味があるということですね。
大熊社労士:
 はい、そのとおりです。そこでズバリ、作業ミスが発生する時間帯に休憩時間を取るように工夫してみてはいかがでしょうか?
宮田部長:
 なるほど、おっしゃっていることはよくわかりますが、先ほどもお話したように当社では既にお昼に1時間の休憩を与えています。このようなときは、どのように考えればよいのでしょうか?
大熊社労士大熊社労士:
 お昼の1時間休憩はそのまま変更せず、例えば残業時間が90分を超える見込みのときには残業の途中で10分間程度休憩を取ってみてはいかがでしょうか? 所定の終業時刻から残業が終わるまで、休憩を取らずに仕事をするということは、昼食時の休憩後からかなり長時間にわたって仕事をし続けるということになります。そうすると疲労から集中力が低下し、作業ミスが発生する確率が高くなることは十分予想されます。ですから、短い時間でも疲労回復や気分転換が図れるようにしてみることも必要なことではないでしょうか。
服部社長:
 なるほど、そうかも知れませんね。ところで、このような取り扱いをするとき、他に注意しなければならないことはありますか。
大熊社労士:
 残業時間に休憩を設けるということは、短い時間といえども拘束時間を延長するということにもなりますので、社員には十分説明をして、理解を得ておいた方がよいでしょう。同時に、会社が考える休憩の意味をしっかりと伝えると共にルール化し、管理職が休憩の指示を明確に出すことが必要です。一斉に休憩が取りにくい場合は、交代で必ずとるようにさせましょう。また、疲労回復や気分転換ができるように環境を整えるようにもしてください。待機を兼ねた休憩では、十分なリフレッシュにはなりません。また反対に、ルーズになって休憩時間がダラダラと延びたり、休憩時間か仕事の時間か分からないという状態では、かえって生産性を落とし、事故を引き起こしてしまうことにもなりかねません。休憩はしっかり休息する、就業時間は業務に専念するというメリハリのある取り扱いをすべきです。もちろん、できるだけ残業をしないよう所定労働時間内に業務を終わらせるように努めるというのは大前提で、ダラダラ残業を放任していては休憩の意味もなくなってしまいます。
宮田部長:
 社長、早急に現場の管理職と実施可能か確認してみてもよろしいでしょうか。
服部社長:
 宮田部長、そうしてくれ。大熊さん、ありがとうございました。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。今回は休憩時間について取り上げてみました。休憩時間は社員が労働から解放され自由に利用できる時間ですが、疲労回復や気分転換を図ることができる時間でもあります。その時間設定をどのように工夫するかは、生産性の向上やミスの抑制といった面から非常に重要です。服部印刷では昼食時に1時間の休憩を取っていますが、分割して与えることもできます。事実、労災事故撲滅という意識が高い製造業などでは集中力が低下し、事故が発生しやすい午後の時間帯に休憩を設定し、昼食時45分、午後15分で計60分の休憩を与えるような事例が多く見られます。どのような休憩の与え方が良いのかは、それぞれの会社で違いますので、よくご検討ください。また、小規模販売店で社員一人しかおらずオープン作業(10時)およびクローズ作業(21時)に必ず立ち会い関わらなければならないケースでは、1時間の休憩が取れたとしても10時間労働となってしまいます。オープンとクローズの途中の時間帯でアルバイトだけでも対応できるような時間があれば、別に休憩を30分2回取るような工夫を考えてみてもよいでしょう(1日計2時間の休憩)。疲労回復とともに長時間労働を少しでも減らす方法としても有効だと思います。


[関連条文]
労働基準法第34条(休憩)
 使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
2 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
3 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。


[関連通達]
昭和22年11月27日基発401号、昭和26年10月23日基収5058号
 労働時間とは、実労働時間であり、これが1日8時間を超える場合には、所定労働時間の途中に与えられる休憩時間を含めて少なくとも1時間の休憩時間が与えられなければならない。
昭和61年6月6日基発333号
 休憩を一斉に与える義務は、派遣先の使用者が負うこととされている。派遣先の使用者は、当該事業場の自己の労働者と派遣中の労働者とを含め全体に対し一斉に休憩を与えなければならない。
平成11年1月29日基発45号
 労使協定には、一斉に休憩を与えない労働者の範囲及び当該労働者に対する休憩の与え方について定めなければならないものであること。


(鷹取敏昭)


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2007年賃上げ一次集計 日本経団連は6,208円(1.85%)、連合は6,150円(1.99%)

日本経団連賃上げ集計 多くの企業で賃上げ交渉も大詰めになっている時期ではないかと思いますが、先日、日本経団連および連合から2007年春闘における賃上げ統計の一次集計結果が発表されましたのでご紹介したいと思います。まず日本経団連の調査を見てみましょう。調査対象は主要21業種・大手269社で、東証一部上場・従業員500人以上が原則となっているため、大企業のデータとなっていますが、今春の賃上げ平均は6,208円(1.85%)となり、昨年に比べ額で104円、率で0.03%のプラスという結果になっています。しかし、今回の集計対象社数は49社とまだ少ないため、今後の集計である程度数値の変動が予想されるでしょう。なお、製造業だけを取り上げると平均で5,935円(1.78%)となっています。


連合賃上げ調査 一方、連合の調査によれば、今回の集計対象となっている976組合の平均回答額(平均賃金方式)は6,150円(1.99%)となっています。昨年実績は5,822円(1.92%)でしたので、前年比では328円(0.07%)のプラスという結果に。業種別では製造業が6,378円(2,06%)、商業流通が6,523円(2.34%)、交通運輸が4,934円(1.58%)となっています。


 このように日本経団連・連合いずれの結果も前年比でプラスという傾向が明確に出ています。明日は連合から発表されている中小企業の賃上げ集計結果についてご紹介したいと思います。



参考リンク
日本経団連「2007年春季労使交渉・大手企業業種別回答一覧[了承・妥結含]第1回集計」
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2007/022.pdf
連合「2007年春季生活闘争賃金改定・賃金改定状況 第1回改定集計(3月23日集計分)」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2007/shuukei_chingin/index.html


(大津章敬)


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不二家問題にみる企業コンプライアンス

 2007年1月、老舗企業である不二家が引き起こした一連の食品不祥事は大きな波紋を広げ、これに続いて食品企業が続々と“自主点検の結果、判明した不適切使用”を公表しています。このような状況の中で、企業に対する一般社会、消費者の信頼は低下しています。


[業界内と一般社会、消費者の意識ギャップ]
 今回の不二家問題は、実際の被害という点から見ると、数件の異物混入、食中毒が出ているだけで、過去のもの、例えば雪印事件などと比べると非常に小さい事件だといえます。しかし実被害が少ないにもかかわらずここまで問題が大きくなったのは、いくつかの理由が考えられます。


 まず挙げられるのは食品業界内の“常識”と、消費者を始めとする一般社会の食品安全意識に大きなギャップがあるという事実です。例えば、賞味期限についての意識の差として、次のようなことがあります。賞味期限設定は企業が基礎データを基に設定することになっていますが、現場では原料バッチやリワーク(再生)などの兼ね合いで、期限自体が曖昧になることもある一方、消費者サイドでは一律の基準があり、その日を境に品質が激変するようなイメージをもっており、ここにギャップが存在します。


 一般社会の食品安全に対する意識は年々より高度なものへと変化しており、企業はこれまでの常識を捨て、根拠のあるデータに基づいて科学的に対応していくことが望まれます。また食品という身近なものであるだけに、正しい安全知識を双方理解のもと普及させていくことも今後の課題となるでしょう。


[社内の統制が取れていないことのリスク]
 また、今回の問題では自ら決めた社内基準を守れていなかったという点もクローズアップされています。最近何かと話題になることの多い同族会社であったことも、より厳しい目を向けられた一因と考えられますが、実際の被害はともかく、適切な業務が行われていなかったこと、それを隠蔽しようとしたこと自体が問題視される時代になってきたと考えられます。社内業務の適正化は、上場会社に義務付けられる内部統制でも重要なテーマになっています。建前だけでなく、本当にルールが守れる仕組みを作ることが急務ではないでしょうか。


[これからの企業としての取組み]
 企業は一般社会、消費者の信頼なしでは立ち行きません。まず最低限コンプライアンス(法令順守)の姿勢が必要です。また企業に対する期待は法令以外のところにもあります。従って本来コンプライアンスとは、法令順守のみをゴールとするのではなく、その背景にある消費者、社会の要請に対して、自らルールを定め、確実に実施していくことも含めて考えるべきでしょう。


(株式会社名南経営 ISO事業部)


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