[ワンポイント講座]休職中の社員に年休や特別休暇を与えることは必要か
先週からスタートした水曜日新企画、「人事労務ワンポイント講座」ですが、今日はその第2回です。今回は、休職中の社員に対する特別休暇の付与というテーマでお話しましょう。
多くの企業では就業規則において様々な特別休暇制度を設けています。一般的には本人の結婚や親族の慶弔休暇、結婚記念日や誕生日、などのアニバーサリー休暇などの例が多く見られます。通常、こうした特別休暇については労働基準法が定める年次有給休暇とは別の有給休暇とする取り扱いがなされますが、実務上問題になるのが私傷病等による休職者の賃金取り扱いです。私傷病で休職している社員についても、こうした特別休暇の事由が発生した場合には1日分の賃金を支払う必要があるのでしょうか。
この問題を考えるにあたっては、まず休職の定義を押さえておく必要があります。そもそも休職は労働基準法において規定されているものではあく、あくまでも企業がその就業規則において労働条件の一つとして定めるものですが、その意味は労働契約を維持しながら労務の提供を免除することにあります、。例えば、社員が休暇中に足を骨折してしまい長期の入院が必要になったとしましょう。このような場合に、仕事に復帰できるまでの一定期間休職を命じ、雇用を保証するのです。つまり、長期雇用を前提として、社員がケガや病気などをした場合に、一定期間、労務の提供を免除の取扱いを行うのが、休職制度の目的となります。
これに対し休暇には、法定休暇と特別休暇の2つがあります。法定休暇とは、法律により会社が付与を義務づけられている休暇のことで、年次有給休暇や育児介護休暇などが該当します。これに対し特別休暇とは、慶弔休暇やバースデイ休暇など会社が福利厚生などを目的として恩恵的に設けた休暇を指しています。よって特別休暇については、その付与のあり方(給与支給の有無など)を就業規則等に定めることとなります。
以上の前提を押さえた上で本論に入りましょう。休職期間中に、年次有給休暇や今回のような創立記念日休暇を付与しなければならないかという問題ですが、年次有給休暇は労働義務のある日についてその義務を免除するということがその基本的な性格となります。例えば所定労働日が月曜日から金曜日の場合、月曜日から金曜日のいずれかの日について年次有給休暇を取得することができますが、所定休日となっている土曜日や日曜日に取得することはできません。このことから考えると、休職期間中はそもそも労働義務が免除されている以上、年次有給休暇や特別休暇は取得できないということになります。休職となる前に、社員から年次有給休暇の申請があり、それに基づいて取得してもらうことはできますが、休職期間に入ってしまうと請求そのものができなくなるのです。
関連blog記事2008年10月8日「[ワンポイント講座]月の所定労働日数が変動するパートの年休付与日数の計算」
https://roumu.com
/archives/51425634.html
(福間みゆき
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こんにちは、大熊です。今回は、政管健保に変り、平成20年10月1日からスタートした協会けんぽについて取り上げてみました。協会けんぽの情報がまだ十分整理されていませんので、実務面での混乱が予想されます。特に、健康保険証の発行は、社会保険事務所へ資格取得届提出→協会けんぽでの保険証発行という異なる機関での事務処理となるため発行までには、これまでよりも若干時間がかかる見込みです。もし、それまでの間に医療機関で受診する予定がある場合には、健康保険被保険者資格証明書の交付を受けておくとよいでしょう。資格証明書交付申請の手続きについては、社会保険事務所へお問い合わせください。
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弊社人事労務部の鷹取敏昭(社会保険労務士)が、明日に発売となる日本法令の「ビジネスガイド」(2008年11月号)において、巻頭特集記事を執筆しています。今回は「”問題社員&労働トラブル急増時代”における「職場のルールブック」活用による職場規律の改善策」というタイトルで、職場の規律が低下している現状と、それを改善するためのアプローチである「職場のルールブック」の活用について解説を行っております。機会がございましたら、ご一読いただければ幸甚です。

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