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[労働時間制度改革]企画業務型裁量労働制の見直し(3/7)

 本日は労働政策審議会の労働時間制度改革に関する答申についての連載の3回目。今回は企画業務型裁量労働制の見直しについて見てみることにしましょう。今回の答申では、その適用範囲の拡大が盛り込まれていますので、今後、この制度の適用事例が増えてくるかも知れません。


[答申文書]
6 企画業務型裁量労働制の見直し
(1)中小企業については、労使委員会が決議した場合には、現行において制度の対象業務とされている「事業の運営に関する事項についての企画、立案、調査及び分析の業務」に主として従事する労働者について、当該業務以外も含めた全体についてみなし時間を定めることにより、企画業務型裁量労働制を適用することができることとすること。
(2)事業場における記録保存により実効的な監督指導の実施が確保されていることを前提として、労働時間の状況及び健康・福祉確保措置の実施状況に係る定期報告を廃止することとすること。
(3)苦情処理措置について、健康確保や業務量等についての苦情があった場合には、労使委員会で制度全体の必要な見直しを検討することとすること。


[ポイント]
 今回の答申ではホワイトカラーエグゼンプションに注目が集中してしまっているため、その他の事項はあまりマスコミでも取り上げられませんが、実務家としてはこの企画業務型裁量労働制の見直しの方向性を押さえておきたいところです。従来、企画業務型裁量労働制の対象労働者は、指針により「当該対象業務に常態として従事していること」が原則とされていました。今回の答申ではこの部分が、「主として従事する労働者」に変更され、また「当該業務以外も含めた全体についてみなし時間を定めることにより、企画業務型裁量労働制を適用することができる」という方向で法制化が検討されています。これまで企画業務型裁量労働制の適用事例はあまり多くありませんでしたが、このように適用範囲が拡大することで、年収要件の高さなどの要因で、ホワイトカラーエグゼンプションの適用が難しい管理部門のスタッフ職などには、この制度の適用を検討することも出てくるのではないでしょうか。


[参照条文]
労働基準法第38条の4
 賃金、労働時間その他の当該事業場における労働条件に関する事項を調査審議し、事業主に対し当該事項について意見を述べることを目的とする委員会(使用者及び当該事業場の労働者を代表する者を構成員とするものに限る。)が設置された事業場において、当該委員会がその委員の5分の4以上の多数による議決により次に掲げる事項に関する決議をし、かつ、使用者が、厚生労働省令で定めるところにより当該決議を行政官庁に届け出た場合において、第2号に掲げる労働者の範囲に属する労働者を当該事業場における第1号に掲げる業務に就かせたときは、当該労働者は、厚生労働省令で定めるところにより、第3号に掲げる時間労働したものとみなす。
※以下、省略


[参照指針]
新・裁量労働制-企画業務型-従事労働者の労働条件確保のための指針(平成11年12月27日 労働省告示第149号)
2 法第38条の4第1項第2号に規定する事項関係
(1)当該事項に関し具体的に明らかにする事項
 法第38条の4第1項第2号の「対象業務を適切に遂行するための知識、経験等を有する労働者」であって使用者が対象業務に就かせる者(以下「対象労働者」という。)は、対象業務に常態として従事していることが原則である。



参考リンク
厚生労働省「今後の労働契約法制の在り方について」及び「今後の労働時間法制の在り方について」についての労働政策審議会からの答申について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/12/h1227-4.html
厚生労働省「企画業務型裁量労働制」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/roudou/kikaku/index.html


(大津章敬)


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休職期間満了のお知らせ

休職期間満了のお知らせ 私傷病により休職している社員に対し、その休職満了が近付いており、それまでに復職できなければ就業規則の定めにより自然退職となることを通知する書類。

[ダウンロード]
WORDWord形式 kyushoku_manryou.doc(22KB)
PDFPDF形式 kyushoku_manryou.pdf(9KB)

[ワンポイントアドバイス]
 休職とは、私傷病などの事由に該当して長期休業する場合、一定の期間その雇用を保証する制度のことを言います。この取り扱いは法律で定められたものではありませんので、各社で就業規則においてその対象事由や期間、賃金の取り扱いなどを定めることになります。さて、この休職ですが、その期間満了までに私傷病などが完治し、復職できれば良いのですが、そうでない場合には、休職期間満了をもって自然退職(自動退職)とされていることが通常です。この点は雇用に関わる問題だけに非常に重要ですから、実際に休職対象者が発生した場合には、この定めおよび復職の際の手続を伝えたうえで、期間満了の際には今回ご紹介したような書類を交付することが良いでしょう。

 なお、休職制度はメンタルヘルス問題の拡大によって、その重要性が年々増しています。よって就業規則の条文をご確認頂き、不十分な記載がないかといった点についてチェックすることが望まれます。

[関連リンク]
厚生労働省「労働契約に伴う権利義務関係、休職に関する実態について」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/10/s1014-9b.html

(大津章敬・渡邊てるゑ

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[労働時間制度改革]年次有給休暇制度の見直し(2/7)

 昨日よりスタートさせた労働政策審議会の労働時間制度改革に関する答申についての連載ですが、本日は第2回目として年次有給休暇制度の見直しについて見てみることにしましょう。


[答申文書]
4 年次有給休暇制度の見直し

 法律において上限日数(5日)を設定した上で、労使協定により当が事業場における上限日数や対象労働者の範囲を定めた場合には、時間単位での年次有給休暇の取得を可能にすることとすること


[ポイント]
 答申書のこの箇所に関ついては以前もこのblogで取り上げましたが、最終的な答申においても、あくまでも労使協定を締結すれば、年休の時間単位の取得をできるようにするというスタンスになっています。よって、原則は従来どおり、1日もしくは半日取得であり、ただちに時間単位の取得を認め、その管理方法等を見直す必要はなさそうです。もっともこの時間単位の取得というのは従来より従業員からの要望が強い部分ですので、労働組合のある企業では早い段階から、その要求が出てくることが予想されます。企業としては金銭的な負担が急に増えるような内容ではありませんので、従業員の利便を考え合わせて、それを認めることも少なくないでしょう。しかし、実務上の管理は極めて煩雑になることが懸念されます。多くの企業の現場を見ていると、半日単位での付与を行っている場合などは、現状でもその管理が非常に煩雑ですが、今後はこれに5日という上限日数が設定された上で時間単位での管理を行う必要があるわけです。イメージとすれば20日の年休の者の場合、15日と40時間といった感じになるのでしょうか。これに前年度分が加わるのですから大変です。導入においてはその管理方法を十分に検討した上で、議論を進めたいものです。



参考リンク
厚生労働省「今後の労働契約法制の在り方について」及び「今後の労働時間法制の在り方について」についての労働政策審議会からの答申について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/12/h1227-4.html


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[労働時間制度改革]時間外労働限度枠の規制強化と割増引上げ(1/7)

 本日から7回に亘って、2006年12月27日に労働政策審議会から、柳澤厚生労働大臣に対してなされた労働時間制度改革に関する答申の内容について見てみることとします。今回の労働時間制度改革ではホワイトカラーエグゼンプションにその注目が集中していますが、それ以外にも労務管理の現場に大きな影響を与える内容が多く含まれています。それでは初日の本日は、時間外労働限度枠の規制強化と割増引上げについて取り上げることとしましょう。


[答申文書]
1 時間外労働削減のための法制度の整備
(1)時間外労働の限度基準
限度基準において、労使自治により、当別条項付き協定を締結する場合には延長時間をできる限り短くするように努めることや、特別条項付き協定では割増賃金率も定めなければならないこと及び当該割増賃金率は法定を超える率とするように努めることとすること。
法において、限度基準に定める事項に、割増賃金に関する事項を追加することとすること。


(2)長時間労働者に対する割増賃金率の引き上げ
使用者は、労働者の健康を確保する観点から、一定時間を超える時間外労働を行った労働者に対して、現行より高い一定率による割増賃金を支払うこととすることによって、長時間の時間外労働の抑制を図ることとすること。なお、「一定時間」及び「一定率」については、労働者の健康確保の観点、中小企業等の企業の経営環境の実態、割増賃金率の現状、長時間の時間外労働に対する抑制効果などを踏まえて引き続き検討することとし、当分科会で審議した上で命令で定めることとすること。
 本項目については、使用者代表委員から、企業の経営環境の実態を企業規模別や業種別を含めてきめ細かく踏まえることが必要であるとの意見があった。
割増率の引き上げ分については、労使協定により、金銭の支払いに代えて、有給の休日を付与することができることとすること。


 なお労働者代表委員から、割増賃金率の国際標準や均衡割増賃金率を参考に、割増賃金率を50%に引き上げることとの意見が、また使用者代表委員から、割増賃金の引上げは長時間労働を抑制する効果が期待できないばかりか、企業規模や業種によっては企業経営に甚大な影響を及ぼすので引上げは認められないとの意見があった。


[ポイント]
 答申書のこの箇所に関するポイントとしては、以下の4点が指摘できるでしょう。
36協定特別条項による延長時間の短縮に関する努力義務
特別条項による法定超の時間外労働に対する割増率引上げの努力義務
一定時間を超える時間外労働を行った労働者に対する割増率の引上げ
割増率の引き上げ分についての有給休日の代替付与


 何と言ってもここでまず注目されるのは、の一定時間を超える時間外労働を行った労働者に対する割増率の引上げでしょう。何時間以上の時間外がこの対象となり、その割増率が何割になるのかが最大の焦点になりますが、今回の趣旨が「労働者の健康を確保する観点」であることを考えれば、一定時間の水準は特別条項延長部分もしくは月間45時間超の時間外労働、そして割増率については50%を基本に検討されるのではないでしょうか。


 また実務的にはこの割増賃金の負担増をの割増率の引き上げ分についての有給休日の代替付与で対応し、直接的なコスト増を抑制しようとする企業も出て来るのではないかと思います。しかし、そもそも長時間残業の状態にある従業員に更なる休日を与えるというのは現実として難しい訳ですから、この代替休日が取得できず、実質的な賃金不払いに繋がる事態が懸念されます。



参考リンク
厚生労働省「今後の労働契約法制の在り方について」及び「今後の労働時間法制の在り方について」についての労働政策審議会からの答申について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/12/h1227-4.html


(大津章敬)


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サービス残業で4,000万円?!

 服部印刷の服部社長と1年振りに面談し、人事労務顧問を受託することとなった大熊社労士。今日はさっそく服部の相談を受けることとなった。


服部社長服部社長:
 早速ですが、ここ数年、サービス残業の問題をよく耳にするのですが、お恥ずかしいことに、実は当社でも残業カットを行っているのです。
大熊社労士:
 そうでしたか。具体的にはどのような取り扱いをされていらっしゃるのでしょうか?
服部社長:
 宮田部長、説明してもらえないか?
宮田部長宮田部長:
 はい、分かりました。当社の正社員は50名いますが、うち5名が管理監督者、もう5名が営業職ですので時間外手当を支給しておりません。残りの40名が時間外手当の対象となりますが、実は月30時間でカットしているのです。
大熊社労士:
 う~ん、まあ世間ではよく聞く話ではありますが、これは問題ですね。それで実際には月に何時間くらいの残業があるのですか?
宮田部長:
 そうですね、1日2時間強は残っていますから、まあざっと月50時間くらいでしょうか。
大熊社労士大熊社労士:
 ということは、ざっくり月に20時間のサービス残業ということですね。
宮田部長:
 はい、そうなります。
服部社長:
 大熊さん、これはどうなんでしょう。問題だとは分かっていますが、もし労働基準監督署等に指摘を受けるとどうなるのでしょうか。
大熊社労士:
 服部社長も新聞でいろいろな大企業が労働基準監督署の是正勧告を受け、それこそ数十億の未払い賃金を精算したという記事をご覧になられていると思いますが、賃金債権の時効は労働基準法第115条で2年間と定められています。よって、最悪の場合、2年前まで遡って精算する必要があります。
宮田部長:
 2年間ですか。とするとだいたいどれくらいの金額になるのでしょうか?
大熊社労士:
 管理監督者や営業の社員の問題もありそうですが、それはとりあえず置いておいて、40名の社員について簡単に計算してみましょう。平均の給与が280,000円、月の平均所定労働時間が168時間で、毎月20時間のサービス残業があったとします。この場合、一人あたりの1ヶ月の未払額は、280,000円÷168時間×1.25×20時間=41,667円になります。対象は40名ですから、1ヶ月あたりの未払額は41,667円×40人=1,666,680円。この2年分ですので、1,666,680円×24ヶ月=40,000,320円。約4,000万円になりますね。



社長室に沈黙が流れた….。




服部社長:
 4,000万円ですか
大熊社労士:
 ええ、ざっくりではありますが、4,000万円です。驚かれましたか?
宮田部長:
 驚いたなんてもんじゃないですよ、ねぇ、社長。
服部社長:
 あぁ、空いた口が塞がらないとはこのことだよ。4,000万円といったら、昨年の当社の利益とほとんど変わらないじゃないか。みんなで頑張って作り上げた利益が一発で吹っ飛んでしまう。
大熊社労士:
 これが現実なのです。こう考えると従業員数万人の大企業で、数十億円のサービス残業があったというのも納得がいくのではないでしょうか。
服部社長:
 そうですね。当社としても対策を急がなければ….。



>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス みなさん、こんにちは、大熊です。未払い時間外手当の金額を聞いて、服部社長は本当にびっくりしていましたね。もっとも月30時間での残業カットを行ってきたのであれば仕方ありません。今回は本当に概算を出しただけですが、読者のみなさんにもサービス残業の金銭的影響の大きさは感じて頂けたのではないかと思います。このようにサービス残業の未払い賃金を精算する際には、最大2年間遡りますので、予想以上にその額が膨れ上がることになります。この対策としては、まず何と言っても時間外労働に関する意識を高め、生産性の向上などを通じて、時間外労働を圧縮することが重要です。もっとも残業というのは、単に社員の頑張りが足らないというような単純な問題ではなく、その会社の業務フロー全体、場合によっては営業構造(顧客との関係から営業が無理な納期の仕事を受注してしまい、現場が飛び込みの仕事に振り回されるなど)にまでその原因を求めることができる構造的なものです。社員の意識付けも重要ですが、構造的な問題の対応を行わなければ、更なるサービス残業の温床をとなる危険性があります。また企業によっては、そもそもの労働時間制度が実態にあっておらず、無用な時間外労働を発生させていることもあるかも知れません。実質的な時短活動を行うと同時に、就業規則の見直しも必要となるかも知れません。このあたりのことについては、また日を改めてお話したいと思います。それでは今日はこんなところで。


[関連条文]
労働基準法第115条(時効)
 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。)、災害補償その他の請求権は2年間、この法律の規定による退職手当の請求権は5年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。
労働基準法第37条第1項(時間外、休日及び深夜の割増賃金)
 使用者が、第33条又は前条第1項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の2割5分以上5割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。



参考リンク
東京労働局「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成17年度)」
http://www.roudoukyoku.go.jp/news/2006/20061005-shiharai/20061005-shiharai.html
厚生労働省「監督指導による賃金不払残業の是正結果―平成17年度は約233億円」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/10/h1002-1.html
厚生労働省「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/10/h1002-1c.html


(大津章敬)


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1年単位の変形労働時間制に関する協定届

1年単位の変形労働時間制に関する協定届 1年単位の変形労働時間制を採用するためには、労使協定を締結し、所轄労働基準監督署に届け出る必要がありますが、この書式はその際に用いる協定届です。1年以内の一定の期間を平均し、1週間あたりの労働時間が40時間を超えないように定め、会社が所轄労働基準監督署長に協定を届け出ることにより、協定の定めにより特定された週、日において法定労働時間を超えて労働させることができるようになります。
重要度:★★★
官公庁への届出:必要(所轄労働基準監督署)
法定保存期間:協定期間

[ダウンロード]
WORDWord形式 year_henkei_todoke.doc(35KB)
PDFPDF形式 year_henkei_todoke.pdf(11KB)

[ワンポイントアドバイス]
 1年変形労働時間制は、暦や年度の単位あるいは決算月の区切りで採用されることが多く、2007年を迎えるにあたって、年間カレンダーを設定し新たに届出るという会社もあるでしょう。作成上の注意事項としては、労働日および労働日ごとの労働時間が、次の3つの要件を満たすように定めることが求められます。
労働日数の限度
   対象期間が1年間の場合には280日。対象期間が3ヶ月を超え1年未満である場合(小数点以下は切捨)には、1年あたりの労働日数の限度×対象期間の暦日数/365日。
1日および1週間の所定労働時間の限度
   1日10時間、1週間52時間
   ※対象期間が3ヶ月を超える場合は、週48時間を超える週の回数等に制限があります。
連続して労働させる日数の限度
   6日
   ※特定期間については12日

 実務上は、割増賃金の計算に注意が必要です。勤務した期間が対象期間より短い従業員については、その勤務した期間を平均して1週間当たり40時間を超えた部分についての割増賃金の支払が義務づけられています。また、1年変形労働時間制を採用する場合には、通常、就業規則等を変更し、届出ることが必要になります。

[根拠条文]
労働基準法第32条の4
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第32条の規定にかかわらず、その協定で第2号の対象期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第1項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
(以下省略)

(福間みゆき)

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1年単位の変形労働時間制に関する協定書(区分期間なし)

1年単位の変形労働時間制に関する協定書(区分期間なし) 1年単位の変形労働時間制を採用するにあたって、変形期間の対象期間の中を区分しない場合に用いる書類。区分期間を設ける場合には、先日紹介した区分期間ありの書式をご利用下さい。
重要度:★★★
官公庁への届出:必要(所轄労働基準監督署)
法定保存期間:協定期間

[ダウンロード]
WORDWord形式 year_henkei_nashi.doc(35KB)
PDFPDF形式 year_henkei_nashi.pdf(9KB)

[ワンポイントアドバイス]
 1年単位の変形労働時間制を採用するにあたって、変形期間の対象期間の中を1ヶ月以上ごとの期間ごとに区分する場合と区分しない場合とがあり、この書類は区分しない場合の協定書になります。この場合、対象期間における労働日と労働日ごとの所定労働時間が前もって分かるように明示し、定めなければなりません。

[根拠条文]
労働基準法第32条の4
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第32条の規定にかかわらず、その協定で第2号の対象期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第1項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
(以下省略)

[関連通達]
平成6年1月1日基発1号
 1年単位の変形労働時間制を採用する場合には、労使協定により、変形期間における労働日および当該労働日ごとの労働時間を具体的に定めることを要し、使用者が業務の都合によって任意に労働時間を変更するような制度は、これに該当しないものであること。
平成11年1月29日基発45号
 法第32条の4第1項第3号の特定期間は対象期間中の特に業務が繁忙な期間であることから、対象期間の相当部分を特定期間として定める労使協定は、法の趣旨に反するものであること。また、対象期間中に特定期間を変更することはできないものであること。

[参考リンク]
厚生労働省「週40時間労働制の実現 1ヵ月又は1年単位の変形労働時間制」
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/week/970415-3.htm
神奈川労働局「1年単位の変形労働時間制について」
http://www.kana-rou.go.jp/users/kijyun/1nenhenk.htm

(福間みゆき)

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新blog「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」スタート!

新blog「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」スタート!みなさん、こんにちは 株式会社名南経営人事労務部の大津です。日頃は労務ドットコムをご愛顧頂きましてありがとうございます。さて、労務ドットコムでは現在、「労務ドットコムの名南経営による人事労務管理最新情報」および「Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog」という2つのblogを運営していますが、昨日、専門家向けではなく、一般の経営者や管理者のみなさんをメインターゲットとした、新しいblog「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」を立ち上げました。


 今回は拙著「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル」に登場した人事コンサルタントの大熊社労士を主人公として、読みやすさに配慮した会話形式で、企業の人事労務管理の基礎をお伝えしたいと思います。労働人口の減少が進む環境において、今後は慢性的な人材不足の時代がやってきます。こうした時代には、既存の人材を育成・メンテナンスし、安定的な労働力を確保することが求められおり、その前提としては経営者や管理者のみなさんが、基本的な人事労務管理の知識を身に付けておくことが不可欠です。また今後は労働契約法など、実務に影響の大きな法改正が相次いで行われる予定となっているため、そうした法律についても分かりやすく解説していきたいと考えています。


 今回開始するblogが企業の人事労務管理の質を向上させ、労使が共にハッピーに働くことができる環境創造の一助になることを願って止みません。どうぞよろしくお願いします。


大熊社労士宮田部長服部社長



参考リンク
大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室
http://blog.livedoor.jp/ookumablog/
大津章敬「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4539719599/roumucom-22


(大津章敬)


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大熊社労士登場!

 12月のある午後、社会保険労務士である大熊純雄の事務所の電話が鳴った。



大熊社労士大熊社労士:
 はい、大熊社労士事務所です
宮田部長:
 大熊さん、ご無沙汰しております。服部印刷の宮田でございます。
大熊社労士:
 おおっ、大熊です。こちらこそご無沙汰しております。退職金制度改定(大津章敬著「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル(日本法令)」参照)の際にはお世話になりました。退職金制度の施行は昨年の9月でしたから、ほぼ1年振りですね。制度運営でなにか問題でもありましたか?
宮田部長宮田部長:
 いえいえ、お陰様で退職金制度の方は問題もなく、運営できています。今日お電話させて頂いたのは、最近、人事労務全般でいろいろと問題が起きているものですから、一度お会いしてご相談させて頂きたいと思いまして。近日中に、一度ご来社頂けませんか?
大熊社労士:
 そういうことでしたか。分かりました。それでは来週の月曜日の午後からでいかがでしょうか?
宮田部長:
 ありがとうございます。月曜日の午後であれば、社長の服部も都合が良いと思います。それでは13時半にお待ちしております。





 そして、月曜日。大熊は1年ぶりに服部印刷を訪問した。服部印刷は中部地方にある社員数50名、資本金3,000万円の印刷業。1965年に服部社長の父が創業したが、2000年に創業者の死亡により、服部が2代目社長に就任している。



服部社長服部社長:

 大熊さん、お久し振りです。今日はお忙しい中、ご来社頂いて申し訳ない。
大熊社労士:
 いえいえ、こちらこそありがとうございます。このようにお声をお掛け頂くのは光栄です。なんでも今回は、人事労務全般についてという風に宮田部長からお聞きしていますが、なにか問題でも発生したのですか?
服部社長:
 いやいや、別になにか具体的な問題が発生したということではないんですよ。ただ、最近は求人難で人材が集まりにくくなってきました。そこで少しでも現有社員に力を発揮してもらえるように、人事労務環境の整備を行いたいということが一つ。そしてもう一つは、新聞を見ていると法改正の話題が連日のように出ているじゃないですか。
大熊社労士:
 そうですね。最近はホワイトカラーエグゼンプションという制度が検討されているだとか、パートタイマーへの社会保険の適用拡大なんていう話題がよく掲載されていますね。
宮田部長:
 そうそう、ホワイトカラーなんとかというのは良く分かりませんが、パートの社会保険の件は困りますね。当社でも15人ほどのパートさんに働いてもらっていますが、社会保険適用なんてことになったら、大変です
服部社長:
 そうだなぁ…。まぁ、そんな状態ですので、大熊さんには定期的にご来社いただき、当社で日々起こる諸問題の相談に乗って頂くと同時に、人事労務管理の基礎をレクチャーして欲しいと思うのです。お願いできますか?
大熊社労士:
 もちろんです。私の事務所では、働く人が『この会社に入って本当に良かった』と思い、安心して自らの仕事に邁進できる環境を構築することによって、前向きな活き活きとした組織風土を醸成し、企業の発展を実現する。結果的にそれが労使双方のハピネスを作り出し、社会のハピネスを創造するというミッションを掲げています。今回のご依頼はこのミッションにピッタリのご依頼ではないですか。喜んでお受けします。
服部社長:
 そうですか。ありがとうございます。それではよろしくお願いします。
大熊社労士:
 それでは、早速今日から始めましょうか。人事労務に関し、いろいろお悩みのことがあると思いますが、その中でも最初に思い浮かぶ問題は何でしょうか?
服部社長:
 そうですね、早速ですが…。


>>>to be continued



参考リンク
厚生労働省 労働政策審議会 労働条件分科会
http://www.mhlw.go.jp/shingi/rousei.html#jyouken
大津章敬「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル(日本法令)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4539719599/roumucom-22


(大津章敬)


当社ホームページ「労務ドットコム」および「労務ドットコムの名南経営による人事労務管理最新情報」「Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog」にもアクセスをお待ちしています。

「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」スタート!

みなさん、こんにちは 株式会社名南経営人事労務部の大津です。日頃は労務ドットコムをご愛顧頂きましてありがとうございます。さて、労務ドットコムでは現在、「労務ドットコムの名南経営による人事労務管理最新情報」および「Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog」という2つのblogを運営していますが、この度、専門家向けではなく、一般の経営者や管理者のみなさんをメインターゲットとした、新しいblog「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」を立ち上げることとなりました。


 今回は拙著「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル」に登場した人事コンサルタントの大熊社労士を主人公として、読みやすさに配慮した会話形式で、企業の人事労務管理の基礎をお伝えしたいと思います。労働人口の減少が進む環境において、今後は慢性的な人材不足の時代がやってきます。こうした時代には、既存の人材を育成・メンテナンスし、安定的な労働力を確保することが求められおり、その前提としては経営者や管理者のみなさんが、基本的な人事労務管理の知識を身に付けておくことが不可欠です。また今後は労働契約法など、実務に影響の大きな法改正が相次いで行われる予定となっているため、そうした法律についても分かりやすく解説していきたいと考えています。


 今回開始するblogが企業の人事労務管理の質を向上させ、労使が共にハッピーに働くことができる環境創造の一助になることを願って止みません。どうぞよろしくお願いします。


[主要登場人物紹介]
大熊社労士大熊純雄:
 中小企業を専門とする35歳の中堅人事コンサルタント/社会保険労務士。2005年に加藤社長の紹介から、服部印刷の適年改革を手掛ける。今回、服部社長より人事労務顧問を打診され、2007年より受託。



服部社長服部淳司:
 株式会社服部印刷の社長。服部印刷は中部地方にある社員数50名、資本金3,000万円の印刷業。1965年に服部社長の父が創業したが、2000年に創業者の死亡により、服部が2代目社長に就任。仕事には厳しいが、社員想いの優しい社長。


宮田部長宮田和正:
 株式会社服部印刷の総務部長。経理出身のため、人事労務は苦手。
※その他の登場人物は随時紹介していきます。


 それではこの新blog「大熊社労士の分かりやすい人事労務管理相談室」をどうぞよろしくお願いします。



参考リンク
労務ドットコムの名南経営による人事労務管理最新情報
http://blog.livedoor.jp/roumucom/
Wordで使える!就業規則・労務管理書式Blog
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/
大津章敬「中小企業の退職金・適年制度改革実践マニュアル(日本法令)」
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4539719599/roumucom-22


(大津章敬)


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