いよいよ出された労政審職業安定分科会の改正雇用保険に関する報告

昨年12月16日のブログ記事「労政審報告案で示された雇用保険制度見直しの方向性」で取り上げた通り、平成24年度に向け、雇用保険法の見直しが進められています。1月6日には、厚生労働省の労働政策審議会 職業安定分科会雇用保険部会が同職業安定分科会にこれまでの議論を重ねた結果を報告し、了承を得たとのことで、その報告書が発表されています。本日はその中から、実務への影響が大きいものを改めて取り上げましょう。
高年齢雇用継続給付
高年齢雇用継続給付については、平成19年1月9日の雇用保険部会報告において「原則として平成24年度までの措置」とすべきとされていましたが、平成21年12月28日の雇用保険部会報告においては「60歳代前半層の雇用の状況を踏まえ、平成25年度以降のあり方を改めて検討すべき」とされています。今回の報告では、雇用と年金の接続に資する観点も考慮し、高年齢者雇用継続給付は当面の間存置し、今後の高齢者雇用の動向に注視しつつ、そのあり方について改めて再検証すべきとされています。
平成24年度の失業等給付に係る雇用保険料率
基本となる失業等給付に係る雇用保険料率は、平成23年の法律改正により、平成24年度以降1000分の14(平成23年度は弾力条項により1000分の12)に引き下げられていますが、平成24年度については、失業等給付の収支の見通しや積立金の状況を勘案し、弾力条項に基づく下限の1000分の10に引き下げられるべきとされています。
雇用調整助成金の助成率等の引き下げ
雇用調整助成金については、平成20年度以降、支給要件の緩和や助成率の引上げ等を行われてきましたが、今後は経済・雇用情勢を慎重に判断しながら、原則として平成20年度後半以前の状態に段階的に戻していくことを目指すべきとされています。
基本手当の水準(給付率、給付日数)
基本手当の水準(給付率、給付日数)については、現在の積立金残高や失業等給付の支給状況を考慮し、雇用のセーフティネットを拡充する観点から、雇用保険料率の引き下げと併せて、給付面での充実を図るべきという意見と、経済の不透明感等を考慮し、慎重に考えていくべきという意見があります。よってこの点については、引き続き検討すべきであるとされています。
マルチジョブホルダー、65歳以上への対処および教育訓練給付
マルチジョブホルダー、65歳以上への対処および教育訓練給付については、今後の雇用失業情勢や社会経済情勢等を勘案しつつ、今後は中長期的な観点から議論していくべきとされています。
雇用保険料率の変更も盛り込まれており、改正法の成立時期が非常に気になるところであり、今後も成立まで注視していきたいと思います。
参考リンク
厚生労働省「労働政策審議会 職業安定分科会雇用保険部会報告」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001zi9w.html
(宮武貴美
)
当社ホームページ「労務ドットコム」にもアクセスをお待ちしています。
当ブログの記事の無断転載を固く禁じます。






)
人事労務の最新情報は



)








中国社会保険法に基づく在中就労の外国人の社会保険料の徴収は、いまだ混沌とした情況のまま2012年を迎えることとなりました。北京では昨年10月13~14日の両日に第1回目、更に12月18~23日に第2回目の日中政府間交渉が、他国に先駆け実現しました。また、12月4日に京都で開催された国際労働機関(ILO)アジア太平洋会議では、小宮山洋子厚生労働大臣が記者会見の席上、二国間協定の発効まで在中国就労の日本人に対する社会保険料の徴収を猶予するよう中国政府に対し求めています。
)
