労働政策審議会中間報告に見る年次有給休暇に関する法改正の検討ポイント
本日は昨日に引き続き、労働政策審議会の「労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(案)」の中から、年次有給休暇に関する部分について、そのポイントをご紹介します。
(基本的な考え方)
年次有給休暇制度について、労働者の疲労回復を図る観点から年次有給休暇を確実に取得できるようにするための方策を講ずるとともに、仕事と生活の調和や少子化対策にも資する観点からも利用しやすいものとするための見直しを行う。
[使用者による時季の聴取]
計画付与制度を導入していない事業場の使用者は、年次有給休暇のうち一定日数(例えば、5日程度)について、あらかじめ労働者から時季について意見を聴いた上で付与しなければならないこととする。また、この付与に当たっては、連続休暇となるように努めなければならないこととする。
[時間単位の年次有給休暇]
子供の看護等突発的な事由でも、年次有給休暇制度本来の目的に沿った利用を阻害することなく年次有給休暇を活用できるようにする観点から、労使協定により、日数を限定し(例えば、5日程度)、具体的な運用を取り決めた事業場においては、時間単位で年次有給休暇を取得することができるようにすることとする。
[退職時年休手当清算]
退職時に未消化の年次有給休暇がある場合に、使用者が労働者に何らかの手当を支払わなければならないとすることについては、慎重に検討する。
このうち、
の時間単位の年休取得については、労使協定の締結を前提に時間単位の取得も認めるという、ある意味「規制緩和」と取ることができる改正になります。この点は従来より社員の要望が強かった内容でもあり、積極的に取り入れていく企業が多くなると予想されますが、同時に管理が非常に煩雑になるため、導入においては年休の申請から付与、残日数(時間)の管理方法の見直しを検討すべきでしょう。一方、
の年休の時季指定制度は、直ちに稼働率の低下/労務費コストの上昇に繋がる、実務への影響が極めて大きな改正となっています。負担の大きさに加え、労働者の申請を基礎としてきた労働基準法の根本を見直す大きな改正でもあるため、法制化に向けては、様々な議論がなされることでしょう。
参考リンク労働政策審議会「労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(案)」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/06/dl/s0613-5a2.pdf
関連blog記事2006年06月16日:労働政策審議会「労働契約法制及び労働時間法制の在り方について(案)」公表
https://roumu.com
/archives/50604513.html
2006年06月19日:労働契約法の議論における有期労働契約に関するポイント
https://roumu.com
/archives/50605763.html
2005年07月29日:週60時間以上の男性社員の労働が少子化の原因?
https://roumu.com
/archives/29194243.html
(大津章敬
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要件違背の場合に、労働基準法第32条違反等と整理するとともに、別途この制度の手続き違反著して厳正な履行の確保を図る。
参照条文
事業場における対象労働者の範囲については、法に定める対象労働者の要件を満たす範囲内において、当該事業場の労使の実質的な協議に基づく合意により定めることとする。この場合、事業場における対象労働者の範囲については、当該事業場の全労働者の一定割合以内とすることについては慎重に検討する。
この制度のより弾力的な運用を可能とする観点から、年収が特に高い労働者については、労使の実質的な協議を経ずに対象労働者の範囲に含めることができるようにすることについて検討する。
対象労働者は、いつでも通常労働時間管理に戻ることができることとする。
弊社コンサルタントの服部英治が「実践!院長のための人事・労務入門」という連載を行っております
参照通達



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