労働者のストレス原因の上位は「職場の人間関係」「仕事の質・量」
メインブログで積極的に取り上げているようにここのところメンタルヘルスに関する情報は様々な機関が積極的に取りまとめ公開しています。今日も厚生労働省から発表された「平成19年 労働者健康状況調査結果の概況」(以下、「調査結果」という)について取り上げてみましょう。
この調査結果は、10月23日のブログ記事「企業のメンタルヘルス対策は「労働者からの相談対応の体制整備」から」において一部を紹介していますが、そもそも、メンタルヘルス不調の原因とされるストレスを労働者がどれくらい感じているのでしょうか?調査結果には「精神的ストレス等の状況」という項目があり、自分の仕事や職業生活に関して強い不安、悩み、ストレス(以下「仕事でのストレス」という。)が「ある」とする労働者の割合は58.0%(平成14年は61.5%)であったとしています。また、「仕事でのストレス」がある労働者が挙げた具体的なストレスの内容(3つ以内の複数回答)としては、「職場の人間関係の問題」38.4%が高く、次いで「仕事の質の問題」34.8%、「仕事の量の問題」30.6%の順となっています。(グラフはクリックして拡大)。
調査結果によれば仕事のストレスを感じている労働者の割合は若干減少しているものの、職場の人間関係の問題をストレスに感じている人の割合は増加しており、これが職場におけるメンタルヘルス問題に大きく関わっていることが想像されます。
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参考リンク
厚生労働省「平成19年労働者健康状況調査結果の概況」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/index.html
(宮武貴美)
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