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人事考課インストラクターセミナー 6月15日(金)大阪コースは定員間近

人事考課訓練研修 6月コース受付開始 3月に東京・大阪・名古屋の3会場で開催し、100名を超える皆様にご参加頂いた実務講座「人事考課研修DVDを使った効果的な人事考課研修の進め方」の6月コースですが、現在のお申し込み状況は以下のようになっております。
 東 京/6月 8日(金) あと16名様
 大 阪/6月15日(金) あと9名様
 福 岡/6月22日(金) 余裕あり


 このように特に大阪につきましては定員まであと9名様となり、今回も満席が予想されますので、お早めにお申し込みください。なお、今回のセミナーは実践的なツールを用い、人事考課制度運用の決め手となる具体的ノウハウをご提供する実務講座ですので、人事コンサルタントや社会保険労務士などの専門家の皆様だけではなく、一般企業の人事労務担当の方にも是非ご参加頂きたいと思います。  


[セミナー内容]
人事考課制度の全体像
□人事考課にかかる諸制度の整理
□儲かるしくみを推進するための評価と期待人材像へ導くための評価
□評価の「視点」を変えるコツ
人事考課研修の進め方~インストラクターノウハウ研修
□文章題での演習の進め方
□DVDリソースを使った演習の進め方
□人事考課と面接の進め方


[研修概要]
日程および会場:
 東 京/6月8日(金)13:30-16:30 東京国際フォーラムG405(有楽町)
 大 阪/6月15日(金)13:30-16:30 名南経営大阪支店(堺筋本町)
 福 岡/6月22日(金)13:30-16:30 アクロス福岡 会議室607(天神)
受講料:50,000円(人事考課研修DVDおよび消費税含む)
講 師:株式会社名南経営 人事コンサルタント 小山邦彦
※DVDのみの販売(39,800円)も行いますが、できるだけこのセミナーを受講して重要なポイントを修得されることをお薦めします。なお、セミナーお申込の場合でもDVDは事前に郵送させて頂きます。


[詳細およびお申込]
 詳細およびお申込は以下よりお願いします。
https://roumu.com/seminar/seminar_evadvd.html



関連blog記事
2007年2月24日「人事考課インストラクターセミナー 名古屋会場終了 ありがとうございました」
https://roumu.com
/archives/50898164.html


(大津章敬)


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離婚時の厚生年金分割制度 制度開始1ヶ月での請求実績は?

離婚時の厚生年金分割制度 制度開始1ヶ月での請求実績は? 近年、中高齢者等の離婚件数が増加していますが、現役時代の男女の雇用格差・給与格差などを背景に、離婚後の夫婦双方の年金受給額には大きな開きがあるという問題が指摘され、離婚時の厚生年金の分割制度が平成19年4月からスタート(離婚時の第3号被保険者期間についての厚生年金の分割制度は平成20年4月から)しました。


 その制度スタート1ヶ月の請求実績が先日、社会保険庁より発表されました。これによれば全国の社会保険事務所等で受けた年金分割の請求件数は総数で293件(男性75件/女性218件 ※当時者双方が同時に請求した場合の件数は2件としてカウント)となりました。この件数が多いのか、少ないのか、なんとも判断は難しいところですが、いずれにしても制度開始月から一定の実績が挙がってきているようです。なお、グラフは請求件数の上位15都道府県をグラフ化したもの(クリックして拡大)となります。



参考リンク
社会保険庁「離婚時の厚生年金の分割制度にかかる年金相談・年金分割請求の件数について」
http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1221.html
社会保険庁「離婚時の厚生年金の分割制度について」
http://www.sia.go.jp/topics/2006/n1003.html


(大津章敬)


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管理職定年制度規程

管理職定年制度規程 いわゆる「役定(役職定年)」制度の運用について定めた規程のサンプルです。
重要度:

[ダウンロード]
WORD
Word形式 kanri_teinen.doc(32KB)
PDFPDF形式 kanri_teinen.pdf(7KB)

[ワンポイントアドバイス]
 多くの企業でポスト不足による中堅社員のモチベーション低下への懸念が高まるにつれ、役職定年制度を導入し、一定年齢での役職の若返りを行おうとする企業が増えています。人事管理面からの必要性が高いこの制度ですが、実際に導入する際には様々な問題をクリアする必要があります。最大の問題は役職定年になった元管理職の職務設計と処遇でしょう。いくら役職手当などを不支給としたとしても、一定水準以上の高給社員を補助的な仕事に従事させるのはコスト面からも、また本人のプライドからも課題が多く、人事労務の実務担当者が頭を抱えているというのが実情ではないでしょうか。しかし、それを行わないとすれば40代を中心とした中堅社員のモチベーションの維持も困難になっており、企業としては厳しい選択を迫られています。

 なお、後継者が育っていない場合など、例外的に役職を継続できるといった措置を残すことがありますが、これはその判断において当事者の不信感や不満に繋がりやすいため、できるだけ例外なく適用することがポイントとなるでしょう。

(福間みゆき)

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就業規則作成のご相談・コンサルティングのご依頼は名南経営まで。

前年比2桁の伸びを見せる労働相談件数

前年比2桁の伸びを見せる労働相談件数 先日、東京都産業労働局より「平成18年度における労働相談及びあっせんの状況について」という資料が発表されました。これは平成18年度に都内6ヶ所の労働相談情報センターにおいて対応した中小企業の労使等からの「労働相談」および「あっせん」の結果を取りまとめたもの。その中から今日は労働相談の状況について見てみることにしましょう。


 左のグラフが過去5年間の労働相談の件数を、労働者/使用者/その他という相談者別に集計した推移です。これによれば平成18年度の労働相談件数は前年度比14%増の55,700件で過去最高となりました。このデータを更に相談者別に捉えると、興味深い結果が見えてきます。労働者からの相談は40,710件で前年度比13%の伸びだったのが、使用者からの相談は11,824件で、前年度比なんと22%の大幅増この結果はどのように解釈すれば良いのでしょうか。私も実務上、お客様の企業の従業員が不穏な動きを見せたり、解雇などの取り扱いを行う際には、お客様の経営者や担当者の方に、先手をうって労働基準監督署などへの相談を行ってもらうことがありますが、そうした対応が実務上増えているということなのでしょうか。いずれにしても労働相談件数が年々増加していることは間違いありませんので、就業規則の見直しや管理者教育など、必要な対策を行うことの重要性が高まっていることは確実です。


 ちなみに相談内容のトップ3を見てみると、労働者からの相談では賃金不払(7,739件)、解雇(7,376件)、労働契約(6,160件)が、使用者からの相談では解雇(2,619件)、賃金不払(2,169件)、労働契約(1,659件)と若干順位の入れ替わりはあるものの、やはりこの3項目が上位を占めています。



関連blog記事
2007年5月4日「7割以上の社員が管理職へのパワハラ研修の実施を要望」
https://roumu.com
/archives/50959952.html
2006年12月27日「労働組合への浸透が遅れる労働審判制度」
https://roumu.com
/archives/50833598.html
2006年12月25日「増加を続ける個別労働紛争と求められる企業の対応」
https://roumu.com
/archives/50832401.html


参考リンク
東京都産業労働局「平成18年度における労働相談及びあっせんの状況について」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2007/05/20h5g600.htm


(大津章敬)


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目まぐるしく変わる経営環境とキャリアパスの重要性

 企業や社員を取り巻いている環境は、目まぐるしく変化しています。そのため社員は、いま勤めている会社で自らがどのようになっていくのか(いけるのか)が見えにくくなっています。面談などの際に社員から「会社の先行きが見えない!」といった不満や不安の声を聞かされたことがある方も少なくないのではないでしょうか。


 この対策としては企業のビジョンや経営計画を提示するといったことが求められますが、キャリア開発という観点からは、キャリアパスを整備することで社員に対して将来の方向性を示すということが行われます。しかし、会社が示しているキャリアパスは、管理職への昇進を前提とした「できる社員」を想定して作られることが多く、多くの社員にとってはピンと来ないものになっている例も少なくありません。環境の変化に伴って、社員にとって働くことに対する価値観は多様化しています。そのため、地位が上がっていくことや給料が増えていくことの他に、自らの専門的な能力を高めていくことやお客様との良好な関係を構築したいなど、社員自身が仕事や会社に対して求めていることが多様になってきています。


 企業としては社員の価値観に併せて多様なキャリアパスを提示し、社員自身が将来こんな仕事がしたい、そのためにはこんなキャリアパスを進みたいと考えていけるようにしていくことが重要になるでしょう。そしてこのことが、社員にとってキャリアを自分の問題として受け止めるきっかけにも繋がっていきます。そのためにはまず、今あるキャリアパスを見直し、どのようなキャリアパスがあるのかを再検討してみることが最初のステップになります。そして、そのキャリアパスに教育制度やローテーション、部署異動といった人事施策を結びつけていくことが、キャリアパスを進めていく上でも欠かせないでしょう。


 企業として目標となるキャリア像を示すことで、キャリアへの挑戦が社員のモチベーションアップに繋がっていくことが期待できるでしょう。それだけでなく、社員自身がキャリアパスから自分のキャリア像を設定することを通じて、会社と社員とが将来のキャリア像を共有することができるのではないでしょうか。


(福間みゆき)


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日経ヘルスケア 5月号「人事評価制度の功罪を知る」

日経ヘルスケア 弊社コンサルタントの服部英治が「実践!院長のための人事・労務入門」という連載を行っております日経ヘルスケアの5月号(第29回)が発売になりました。今月は「人事評価制度の功罪を知る」というタイトルで、人事評価制度運用のポイントについての基本解説を行っています。

 なお、今回の記事でご紹介している人事評価に関する3つのポイントは以下のとおりです。詳細は是非、誌面でご覧下さい。
まずは求める職員像を伝える
職場の雰囲気が悪化する恐れもある
職員の意識改革を促すなら別の方法も



参考リンク
日経BP社「日経ヘルスケア」
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/info/mag/nhc/magazine/index.jsp

(大津章敬


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過労死等の労災支給決定件数は過去最高を更新

過労死等の労災支給決定件数は過去最高を更新 先日、厚生労働省より「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成18年度)について」というという調査結果が発表されました。今日はこの中から「過労死」等事案の労災補償状況について見てみることにしましょう。


 この結果のポイントは以下のようになっています。
請求件数、支給決定件数共に過去最高の水準。請求件数は938件となり、前年度に比べ69件(7.9%)の増加。一方、支給決定件数は355件となり、前年度に比べ25件(7.6%)増加。
業種別に見ると支給決定件数のトップ3は、運輸業(97件)、卸売・小売業(74件)、製造業(39件)となっている。
年齢別に見ると支給決定件数のトップ3は50歳代(141件)、40歳代(104件)、30歳代(64件)と、年齢の上昇と共に件数が増加している。


 グラフを見れば分かるように、年々、請求件数・支給決定件数共に増加傾向にあります。この防止のためにはまずは適正な労働時間管理が求められますが、これは会社としての仕事の仕組みの見直しと現場の管理者への指導が欠かせません。前者については、自社の営業構造や人材配置にも関わる大きな問題ですが、後者については研修等を通じ、長時間労働のリスクを社員に伝え、少なくとも月間80時間を超えるような時間外労働が発生しないような労働時間管理の徹底が求められています。



関連blog記事
2006年6月6日「過労死の労災認定件数は前年度に比べ12.2%の増加」
https://roumu.com
/archives/50589218.html


参考リンク
厚生労働省「脳・心臓疾患及び精神障害等に係る労災補償状況(平成18年度)について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/05/h0516-2.html
中央労働災害防止協会「労働者の疲労蓄積度自己診断チェックリスト」
http://www.jisha.or.jp/web_ch/td_chk/index.html
厚生労働省「脳・心臓疾患の認定基準の改正について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0112/h1212-1.html


(大津章敬)


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2006年度の企業年金収益率はプラス4.55%

 ニュースとしては少し前になってしまいますが、格付投資情報センターより「2006年度通算は4.55%に、4年連続のプラス利回り、外貨建ての寄与大」というニュースリリースが発表されました。本日はこの資料から企業年金制度の運用状況について取り上げてみることとしましょう。
2006年度第4四半期(2007年1~3月)の時間加重収益率
 厚生年金基金、企業年金基金、税制適格年金等の2006年度第4四半期(2007年1~3月)の時間加重収益率の平均は、生保一般勘定を含む資産全体でプラス1.16%(推定値)。
2006年度通算の時間加重収益率
 2006年度第1~3四半期の実績値であるプラス3.35%に、第4四半期の推定値を加味した年度通算ではプラス4.55%となり、4年連続のプラス利回り。


 この背景には外貨建て資産の大幅な伸び(外国株式17.85%、外国債券10.24%)が大きく、平均収益率を押し上げています。2006年度は国内株式の下落から始まり、大きな不安の中からのスタートでしたが、最終的には一定の運用が確保され、企業の年金担当者としては一安心といったところではないでしょうか。



関連blog記事
2007年4月12日「導入例が急増する規約型DBと企業型DC」
https://roumu.com
/archives/cat_1014521.html
2007年4月11日「平成19年度 中退共の付加退職金はゼロ」
https://roumu.com
/archives/50936186.html
2007年1月29日「企業年金の2006年10月~12月の運用はプラス3.61%」
https://roumu.com
/archives/50870862.html
2007年1月24日「2005年度の企業年金 修正総合利回りは過去最高の19.16%」
https://roumu.com
/archives/50867872.html


参考リンク
格付投資情報センター「2006年度通算は4.55%に、4年連続のプラス利回り、外貨建ての寄与大」
http://www.r-i.co.jp/jpn/news_topics/detail_pension/2007/jn0704.pdf


(大津章敬)


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注目のパートタイマーへの厚生年金適用拡大 3つの要件と猶予措置の案が明らかに

注目のパートタイマーへの厚生年金適用拡大 先日、厚生労働省より「パート労働者の厚生年金適用に関するワーキンググループの報告書(案)」が公表されました。パートタイム労働法の改正など、非正規労働者の処遇の見直しの機運が高まっていますが、企業にとってもっとも大きな影響を与えるであろう項目がこの社会保険の適用拡大問題です。本日はこの報告書(案)のポイントを見てみることにしましょう。


 まずこの報告書(案)の大前提となっている考え方は「パート労働者が急増しており、今やその業務は定型的・補完的なものだけでなく、かつて正社員が担当していた企業の基幹的な業務までを担う者も増加している。しかし、パート労働者の多くは低賃金で生活する給与所得者で、老後の生活基盤がない場合が多いので、できる限り被用者年金制度の対象としていくべき」といったところに置かれています。その上で、適用拡大の様々な要件の検討や企業経営への影響に配慮した猶予措置などを提言しています。


 それでは以下では報告書(案)に見られる3つの要件について、見てみることにしましょう。
労働時間要件
□現在の適用基準である「通常の就労者の所定労働時間の4分の3以上」という労働時間に関する要件を引き下げることが基本。
□具体的基準としては、当面は、雇用保険の取扱いを考慮して「週の所定労働時間が20時間以上の者」とすることが適当。
賃金水準要件
□パート労働者は労働時間が短いことや、一般的に時給が低いことから、フルタイム労働者に比べて賃金が低い実態にあり、このような賃金額が相当程度低い労働者から本人負担分保険料を徴収すると、これまで保険料の負担を求められていなかった者にとっての負担感は無視できない要素になる。
□労使折半負担の厚生年金の適用対象にふさわしい「被用者」を考える場合、事業主の事業活動に一定以上の貢献をしている者を対象とするという切り口が考えられる。この場合、賃金が「労働の対償」という性格を持つことに鑑みれば、既適用者との均衡も考慮しながら、事業主が一定以上の賃金を支払っていることを、事業活動への貢献のメルクマールとすることも考えられるのではないか。
勤続期間要件
□パート労働者は、一般的に正社員に比べて流動性が高い。頻繁に入離職を行う者について事業主に負担を求めることは、事務手続に係る事業主負担が過大になるおそれがある。
□このことから、新たに適用対象となるパート労働者については、当面、雇用保険など他制度の例も参考にしつつ、現在適用されている臨時雇用者の適用要件(2ヶ月)よりある程度長い一定以上の勤務期間を要件として設定することも考えられる。


 以上をまとめると、「週の所定労働時間が20時間以上の者」、「一定の賃金水準以上の者」、「2ヶ月よりある程度長い一定以上の勤務期間の者」が基本的な対象者として想定されていることが分かります。しかし、一方では中小企業を中心とした猶予措置も明記されていますので、その内容も確認しておきましょう。
□適用拡大によって、短期的には確かに保険料負担分のコスト増が生じるが、就業調整のための時間管理のコスト等の減少、また中長期的には社員の人材育成の制限がなくなり、能力開発が促進されることで生産性が上昇することから、事業主にとっては必ずしもマイナスではないだろう。
□企業経営に重大な影響を及ぼし雇用にも悪影響が生じることは望ましくなく、激変緩和のための配慮措置が考えられる。その対策としては事業主が人材配置の仕組みや賃金水準の見直しを行うための時間を確保するために、施行までに十分な期間を設けることが考えられる。
□適用拡大による影響は小規模企業の方が相対的に大きいと考えられることから、一定規模未満の中小企業について、一定期間適用を猶予する措置を設けることが考えられる。


 ということで、中小企業への適用猶予措置が明確に提示されています。以上がこの報告書(案)のもっとも重要なポイントとなりますが、報告書(案)の中に実務に影響を与えそうな提案が2つ含まれていましたので、最後に補足しておきます。
□適用拡大後でも、厚生年金に加入しないパート労働者が国民年金保険料を確実に納付できるよう、保険料徴収について事業主の更なる協力を得られないか検討すべき。
□医療保険・介護保険は従前より厚生年金と同一の基準で一体的に適用されており、適用を分離した場合には、事務手続きが煩瑣になるという実務的な問題があり、できる限り同一の基準で適用拡大することが基本ではないか。



参考リンク
厚生労働省「パート労働者への厚生年金に関するワーキンググループ報告書(案)」
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/s0306-15.html


(大津章敬)


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就業規程は周知していなければ拘束力はありません!

 前回検討した「マイカー通勤管理規程」は、宮田部長と大熊社労士との間で、何度もやりとりをした結果、遂に完成した。そこで服部社長に最終確認してもらうために大熊は服部印刷を訪問した。



宮田部長:
 わが社の規程もここのところずいぶん見直しが進みましたね。これも大熊先生にご指導いただいたお蔭です。福島さん、最近見直した規程の一式は用意してもらっているよね?
福島さん:
 はい、部長。就業規則に、セクシャルハラスメント防止規程、マイカー通勤管理規程、それに出向規程ですね。この1、2ヶ月のうちに見直すことができました。大熊先生ありがとうございます。
大熊社労士:
 いえいえ、これもみなさんの高い意欲があってこそですから。しかし、まだまだいろいろ細かな点を見ていくと変えなければならない規程や追加しなければならないものが出てくると思いますよ。
服部社長:
 大熊さん、福島さんが打ち合わせに加わってから、当社への来社頻度が高くなっているように思いますが、気のせいですかねぇ
大熊社労士大熊社労士:
 社長、なにをおっしゃりますかそんなことはないですよ。福島さんは聡明な上、実務もよく理解されているので、宿題がどんどん進み、結果として従来よりもスパンの短い訪問となっているだけですよ(少し苦し紛れの言い訳!?)。ところで話を元に戻しますが、追加または改正した規程類は社員に周知していますか?
宮田部長:
 はい、先生のご指導でも周知+教育が重要とのことでしたので、教育についてはこれからスケジュールを立てていく予定ですが、周知は既に始めているはずです。でも一度、確認しておきましょう。福島さん、各部署に規程集というファイルが置いてあるので、新しいものに変わっているか調べてきてくれないか。
福島さん:
 はい、承知しました。すぐに確認してまいります。10分もあれば全部署のものを確認できると思いますので、行ってきます。


そして10分後





福島照美福島さん:
 今戻ってまいりました。部長、各部署の規程集を確認してきたのですが、「セクシャルハラスメント防止規程」がありません。この規程は部長が作成、配布してくださるということだったと思いますが違ったでしょうか?
宮田部長:
あっ、そうだったね。書類を準備したのは確かだけど、それからどうしたかなぁ?記憶がないなぁ!?ちょっと待ってください。机の引き出しに紛れ込んでいるかもかもしれないので探してみます。あった、あった。書類ができあがったものだからすっかり安心して、そのままになってしまっていたようです。申し訳ありません。
服部社長:
 困るなぁ、宮田部長。しっかりしてくれよ。ところで、社内研修も6月に行う予定だったね。ということは、セクシャルハラスメント防止に関する規程が変わったことを社員は知らないということになるね。
大熊社労士:
 それはいけませんね。就業規則の服務規律で「社員は性的な言動により他の社員に苦痛を与えること、また他の社員に不利益を与えたり、就業環境を害してはならない。詳細についてはセクシャルハラスメント防止規程に定める」としておきながらも、周知ができていなかったのですね。他の会社でも、いろいろな規程は作るものの、周知していないケースがたまに見受けられます。
服部社長:
 周知は必要だと思いますが、そんなに重要なことですか?
大熊社労士:
 はい、とても重要です。規程を改正しても周知がなければ実行性や拘束性を伴いません。御社の場合、セクシャルハラスメント防止規程を早速作成しましたが周知されていない訳ですから、先日説明した男女雇用機会均等法の措置義務を果たしたことにはなりません。規程などの社内ルールは社員と事業主のお互いが理解してはじめて守られるのであって、一方だけが知っていて、もう一方は知らないというのではルールにはなりません。裁判例でもこのことを示しています。
参考:「フジ興産事件」(最高裁二小 平成15年10月10日判決)
 使用者が労働者を懲戒するには、あらかじめ就業規則において懲戒の種別及び事由を定めておくことを要する(最高裁昭和54年10月30日第三小法廷判決〈国労札幌支部事件〉)。そして、就業規則が法的規範としての性質を有する(最高裁昭和43年12月25日大法廷判決〈秋北バス事件〉)ものとして、拘束力を生ずるためには、その内容を適用を受ける事業場の労働者に周知させる手続が採られていることを要するものというべきである。

服部社長:
 なるほど、それでは宮田部長ではなく、福島さんが早速各部署に配布しておいてください
宮田部長宮田部長:
 社長!分かりやすい当てつけですね(苦笑)。それにしても今回のことは申し訳ありませんでした。庶務的な仕事については、これからはしっかり者の福島さんにお願いすることにします。ところで、周知の方法ですが、他社もわが社のように規程集ファイルで綴っているのでしょうか?実は、以前ある部署で規程集をその他の処分書類と一緒に廃棄してしまったらしく1年間ほどまったく気づかなかったということがあったのです。そのようなことをなくしたいのですが。
服部社長:
 紙をファイルするのもいいが、近い将来社内ネットワークを構築したいと思っているので、部署のパソコンで閲覧できるようにならないでしょうか。大熊先生、そのような方法もOKですよね?
大熊社労士:
 はい、中小企業では規程集をファイルで綴っておき、各セクションに1冊ずつ置いているところはかなり多いですね。また、パソコンで閲覧する方法でも周知していると認められます。ただし、パソコンが苦手な人もいますので、マニュアルなどを作って操作方法がわかるようにしておく必要があります。また、操作もできるだけ簡単な設定にしておいてください。
服部社長服部社長:
 パソコン上での周知は、今すぐというわけではないのですが、研究を進める必要があると思っていますので、また教えてください。今日はありがとうございました。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。今回は就業規則等の周知について取り上げてみました。就業規則等が効力を持つためには、社員に対し周知されていることが原則となります。したがって、就業規則や労使協定、各種法令などの改正が行われたら速やかに周知するようにしてください。周知方法としては「常時各作業場の見やすい場所に掲示・備え付ける」「書面で交付する」「磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置する」といった選択肢がありますので、自社にあった方法で行なえば良いでしょう。また、周知した就業規則等について、疑問点や不明点があれば質問できる窓口(担当者)を設けておくことが望ましいでしょう。


[関連条文]
労働基準法第106条(法令等の周知義務)
 使用者は、この法律及びこれに基づく命令の要旨、就業規則、第十八条第二項、第二十四条第一項ただし書、第三十二条の二第一項、第三十二条の三、第三十二条の四第一項、第三十二条の五第一項、第三十四条第二項ただし書、第三十六条第一項、第三十八条の二第二項、第三十八条の三第一項並びに第三十九条第五項及び第六項ただし書に規定する協定並びに第三十八条の四第一項及び第五項に規定する決議を、常時各作業場の見やすい場所へ掲示し、又は備え付けること、書面を交付することその他の厚生労働省令で定める方法によつて、労働者に周知させなければならない。
2 使用者は、この法律及びこの法律に基いて発する命令のうち、寄宿舎に関する規定及び寄宿舎規則を、寄宿舎の見易い場所に掲示し、又は備え付ける等の方法によつて、寄宿舎に寄宿する労働者に周知させなければならない。


[関連判例]
フジ興産事件(最高裁平成15年10月10日第二小法廷判決)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2004/06/s0610-5b2.html#5



関連blog記事
2007年4月9日「社員を出向させるには本人の同意が必要ですか?」
https://roumu.com/archives/53577054.html
2007年3月27日「出向規程」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/53361083.html
2007年4月16日「具体的なセクハラ対策の実施が求められています!」
https://roumu.com/archives/53586123.html
2007年3月9日「改正男女雇用機会均等法対応のセクハラ規程 ダウンロード開始」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/50910960.html
2007年4月23日「プライベートな時間で飲酒運転事故を起こした従業員を懲戒できるのか?」
https://roumu.com/archives/53842865.html


参考リンク
福岡労働局「就業規則の作成・周知のポイント」
http://www.fukuoka.plb.go.jp/29joken/joken01_03.html
茨城労働局「就業規則は社員に周知しなければならない」
http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/soumu/qa/syugyo/syugyo03.html


(鷹取敏昭)


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