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フレックスタイム制での時間外手当の支払について教えてください

 服部印刷では前回、製造部制作課のDTPオペレーターへのフレックスタイム制導入に向け、大熊よりこの制度の基本的なレクチャーを受けた。依頼者である製造部長との社内打ち合わせの結果、運用面において疑問点が出てきたため、引続き相談することとなった。



宮田部長:
 大熊先生、こんにちは。例のフレックスタイム制に関して製造部長と打ち合わせを行ったところ、実際の運用面においてどのようになるのか疑問が出てきたため、確認させてください。
大熊社労士:
 分かりました。いろいろ検討されたようですね。
宮田部長:
 はい。まず最初の疑問点ですが、フレックスタイム制と通常の勤務時間をミックスさせることはできないのでしょうか。具体的には、1週間のうち1回ほど、会議や部内ミーティングを開く必要があるため、その日だけフレックスタイム制を適用せず、これまでどおりの勤務時間で行うといった取り扱いができないのかという意見が出てきたのですが。
大熊社労士:
 うーん、これは難しいですね。フレックスタイム制をこのような変則的な形で行うことは、制度そのものの趣旨に反しますね。なぜならフレックスタイム制においては、清算期間のすべての日において、始業・終業の時刻が従業員の決定にゆだねられている必要があるからです。
宮田部長:
 それでは、一時的に適用しないといったこともできないのでしょうか。
大熊社労士:
 そうですね。例えば会議の日は従業員の個別同意を得た上で会議の時間に出社してもらうのであれば問題ないでしょう。組織を運営する中では今回のように、一定の時間に勤務してもらう必要が出て来ることは避けられません。そうした場合に事情を従業員に説明して勤務を要請すること自体は、業務運営上認められる範囲と考えられます。もっともあまり乱発すると問題ではありますが。
福島さん:
 別の方法として週に1日だけ、コアタイムを前に繰り上げることはできないのでしょうか。
大熊社労士:
 それは可能ですね。例えば通常のコアタイムが「午前10時から午後3時」の場合で、会議を行う日だけ「午前9時30分から午後2時30分」としてコアタイムの開始時刻を繰り上げておくことが考えられます。ただし、午前中のフレキシブルタイムが極端に短くならないように注意が必要ですね。
宮田部長:
 なるほど。次に、時間外や休日労働の割増について教えてください。DTPのオペレーターはお客様のご要望に対応するために短納期の仕事を避けることができず、やはり残業が多いものですからフレックスタイム制を導入することでどのようになるのか気になります。
大熊社労士:
 はい、まず時間外についてお話します。フレックスタイム制の場合、通常、1ヶ月間を清算期間として、この1ヶ月の単位で労働時間を把握します。そのため、1日8時間や1週間40時間ではなく、清算期間の総労働時間と実際の労働時間との間で、過不足分を清算します。
福島さん:
 例えば、実際に働いた時間が200時間で、もともと設定した時間が1日8時間×20日で160時間だったときは、差の40時間が時間外労働になるということですね。
大熊社労士:
 考え方としてはその通りです。ただし細かなことを言いますと、法定内残業と法定残業とに分けることになります。
宮田部長:
 この話は、以前お聞きした「パートに残業をさせた際の時間外手当」と同じ考え方ですね。
大熊社労士:
 はい。法定内残業については割増部分を払う必要はなく(法定内残業についても割増の対象とする定めをしている場合は除く)、通常の賃金相当額を支払うことで足ります。具体的に説明しましょう。清算期間が1ヶ月の場合(法定労働時間が40時間の事業場)、法定労働時間の総枠としては30日の月では171時間25分(40時間×30日÷7日)、31日の月では177時間8分(40時間×31日÷7日)となります。もともと設定した時間が160時間、実際の労働時間が200時間であっても、例えば30日の場合であれば、171時間25分までは割増賃金を支給する必要はなく、通常の賃金相当額を支払えば問題ありません。そして、171時間25分を超えた部分(28時間35分)については、時間外割増が必要で、通常の賃金相当額に1.25を乗じて計算した金額を支払うことになります。
宮田部長:
 分けて考える必要があるということですね。
大熊社労士:
 厳密に管理する場合にはそのとおりです。次に休日労働についてですが、フレックスタイム制は始業・終業時刻を従業員に委ねるもので、休日については自由に選択できる制度ではありません。そのため、労働基準法第35条が適用され、少なくとも毎週1日もしくは4週につき4日の休日を与える必要があり、法定休日に勤務させた場合は休日労働割増の支払が必要です。また、深夜労働についても同じ考えとなり深夜割増の支払が必要となります。
宮田部長:
 なるほど。従業員に始業・終業時刻を任せるだけであって、会社は勤務時間を把握してきちんと清算しなければならないということですね。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。今回は、労働時間の清算方法についてお話しましょう。原則としては、該当する清算期間内で労働時間と賃金を清算していきますが、通達(昭和63年1月1日 基発第1号・婦発代1号)において次のような取り扱いが認められています。
実際の労働時間が総労働時間を超えた場合
 この場合、総労働時間を超えた部分については、次の清算期間の総労働時間に繰り越すことはできません。時間外労働として清算期間内で賃金の清算を行います。
実際の労働時間に不足があった場合
 この場合、定められた時間分の賃金を全額支払った上で、総労働時間に達しなかった時間分を次の清算期間の総労働時間に上積みすることは、法定労働時間の枠内の範囲内であれば問題ありません。ただし、次の清算期間の総労働時間が法定労働時間の総枠を超えた場合は、超過した時間については時間外労働となり、割増賃金を支払う必要が出てきますので、この点に注意が必要です。



関連blog記事
2009年4月20日「フレックスタイム制というのはどのような制度なのですか?」
https://roumu.com/archives/65082983.html
2007年1月21日「フレックスタイム制に関する労使協定」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/51767511.html


参考リンク
厚生労働省「効率的な働き方に向けてフレックスタイム制の導入」
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/flextime/index.htm


(福間みゆき)


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平成22年1月に解禁が検討される確定拠出年金のマッチング拠出

平成22年1月に解禁が検討される確定拠出年金のマッチング拠出 厚生労働省が第171回国会(常会)に提出している法律案の中に「企業年金制度等の整備を図るための確定拠出年金法等の一部を改正する法律案」があります。この中に以前より産業界からの強い要望が出されていた確定拠出年金のマッチング拠出容認に関する事項が盛り込まれています(画像はクリックして拡大)。


 現在の確定拠出年金(企業型)の掛金は全額事業主が拠出することとされています。マッチング拠出とはこれに加え、加入者(従業員)の掛金拠出を認めるというもので、今回の法案では46,000円(今後、政令により51,000円に引上げ予定)の拠出限度額の中で、加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えないよう範囲で加入者の拠出が認められる方向とされています。またこの加入者拠出の掛金については事業主が給与より控除し、「企業型年金加入者掛金の控除に関する計算書」を作成し、その控除額を加入者に通知した上で納付できるとしています。


 施行日は平成22年1月1日とされていますが、税金の繰り延べだけではなく社会保険料の節減効果も期待できることから、多くの企業がこの制度の導入を検討することとなるでしょう。



関連blog記事
2009年4月19日「2008年度の企業年金平均収益率は△17.02%と過去最悪」
https://roumu.com
/archives/51536156.html
2009年4月12日「中退共の平成21年度付加退職金はゼロ」
https://roumu.com
/archives/51531611.html
2009年1月31日「2008年4月~12月の度企業年金の平均収益率は△15.24%」
https://roumu.com
/archives/51493928.html
2008年12月6日「2007年度企業年金の修正総合利回りは△10.58%」
https://roumu.com
/archives/51462176.html
2008年11月13日「金融危機と円高により危機的な状況にある企業年金の運用」
https://roumu.com
/archives/51448321.html
2008年10月19日「2008年度上半期の企業年金運用はマイナス4.66%に悪化」
https://roumu.com
/archives/51430706.html
2008年10月5日「中退共 累積欠損金急増で財務状況に関する資料を公開」
https://roumu.com
/archives/51423111.html


参考リンク
厚生労働省「厚生労働省が今国会に提出した法律案について“第171回国会(常会)提出法律案”」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/soumu/houritu/171.html
厚生労働省「確定拠出年金制度の概要」
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kyoshutsu/gaiyou.html


(大津章敬)


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5月22日セミナー「メンタルヘルス問題の現状と企業に求められる実務対策」受付中

5月22日「メンタルヘルス問題の現状と企業に求められる実務対策」 ここ数年、精神疾患にかかる労災申請は増え続け、過労死が大きな話題を呼び、テレビCMではうつ病予備軍に向け、病院での受診を勧めています。政府も対策を打つべく様々な取り組みを開始しています。このセミナーでは、メンタルヘルス問題の現状を押さえるとともに企業としてどのようなリスク管理を行うべきか、その取り組みについて考えます。
※経営者および人事総務担当者の皆様向けの内容となっています。管理職・一般向けの内容は6月15日(月)に「管理職であれば知っておきたいメンタルヘルス基礎講座~講義・基礎知識編」という講座を設定しておりますのでご注意下さい。


[研修プログラム]
メンタルヘルス対策が求められている背景
メンタルヘルスに関連する判例と安全配慮義務
過重労働による脳・心臓疾患と健康障害
導入が求められるメンタルヘルス対策
見直しが必要な就業規則整備と休職管理


[開催要領]
日 時 :平成21年5月22日(金)午後2時~午後4時
講 師 :株式会社名南経営 社会保険労務士 宮武貴美
場 所 :株式会社名南経営(名古屋市熱田区神宮)本館研修室
参加費用:12,600円(会費なしの通常会員への登録が必要)
対 象 :経営者・人事総務担当者


[お申込み]
 詳細およびお申込みは以下よりお願いします
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090522.htm



現在受付中の各種セミナー
【5/22】「メンタルヘルス問題の現状と企業に求められる実務対策」(名古屋)
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090522.htm
【5/26】「企業を活性化する人事評価制度策定・人事考課者訓練実施のポイント」(名古屋)
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090526.htm
【6/10】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【6/15】「管理職であれば知っておきたいメンタルヘルス基礎講座~講義・基礎知識編」(名古屋)
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090615.htm
【6/16】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【6/18】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(名古屋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/15】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/22】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/30】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(名古屋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【8/10】「成果主義と個の尊重~今回の景気低迷期のあとにやって来る「ネクスト成果主義」との付き合い方」(東京)
https://roumu.com/seminar/seminar20090810.html
【8/20】「総務担当者が知っておきたい社保・雇保の基本手続(1)」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【8/25】「総務担当者が知っておきたい社保・雇保の基本手続(1)」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【8/28】「総務担当者が知っておきたい社保・雇保の基本手続(1)」(名古屋)
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(大津章敬)


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連合調査の夏季一時金の平均回答額は前期実績より59,681円マイナスの654,332円

夏季一時金の平均回答額は654,332円 2009年4月23日のブログ記事「日本経団連の2009年中小企業賃上げ調査 第1回集計結果は3,694円(1.40%)と前年比大幅減」では、今春の昇給のデータを取り上げましたが、昇給実務が終了するとすぐに夏季賞与のシーズンとなります。そこで本日は先日発表になった連合の「2009年春季生活闘争一時金 一時金 第3回回答集計(4月20日集計分)」の結果についてお伝えしましょう(画像はクリックして拡大)。


 これによれば今年の夏季一時金(季別・夏冬型の夏分・冬夏型の夏分)の平均回答額は654,332円となり、昨年実績の714,013円と比較すると59,681円の大幅マイナスという結果(画像はクリックして拡大)になっています。特に製造業の落ち込みが大きく、昨年実績768,400円から642,116円へと約12万円のマイナスとなっており、全体の水準を押し下げています。昨年の冬季賞与でもマイナスという結果になりましたが、企業業績の悪化が明確になった後、最初の支給となる夏季賞与では相当大きなマイナスとなることが予想されています。



関連blog記事
2009年4月23日「日本経団連の2009年中小企業賃上げ調査 第1回集計結果は3,694円(1.40%)と前年比大幅減」
https://roumu.com
/archives/51540184.html
2009年4月8日「中小企業の2009年賃上げ 連合二次集計では4,136円(1.62%)」
https://roumu.com
/archives/51533173.html
2009年3月8日「平成20年冬季賞与の平均妥結額は831,813円(前年比△0.63%)」
https://roumu.com
/archives/51512566.html
2009年1月2日「都内中小賞与の年間賞与平均は989,334円(3.29月)」
https://roumu.com
/archives/51476559.html
2008年12月21日「連合調査の冬季賞与最終集計は昨年同水準の704,607円」
https://roumu.com
/archives/51471183.html
2008年12月18日「日本経団連の2008年冬季賞与平均最終集計は889,064円(△0.36%)」
https://roumu.com
/archives/51469940.html


参考リンク
連合「2009年春季生活闘争 一時金 第3回回答集計(4月20日集計分)」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2009/shuukei_ichijikin/index.html


(大津章敬)


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派遣労働者の方に関する雇用保険の被保険者資格の取得・喪失手続が変わります!

派遣労働者の方に関する雇用保険の取得・喪失手続が変わります!タイトル:派遣労働者の方に関する雇用保険の被保険者資格の取得・喪失手続が変わります!
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年4月
ページ数:1ページ
概要:平成21年3月31日施行の改正雇用保険法に基づく、派遣労働者の雇用保険適用基準および雇用契約期間が満了した場合の喪失手続の変更に関するリーフレット
Downloadはこちらから(80KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/koho_haken200904.pdf



関連blog記事
2009年4月23日「6か月の雇用見込みについて」
https://roumu.com/archives/50480299.html
2009年4月22日「雇用保険の適用範囲の拡大について」
https://roumu.com/archives/50480287.html
2009年4月21日「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断」
https://roumu.com/archives/50480275.html
2009年4月15日「平成21年3月31日以降、雇用保険制度が変わりました!」
https://roumu.com/archives/50480128.html
2009年4月16日「[改正雇用保険法](10)手続の方法が変更となる派遣労働者の雇用保険取得・喪失手続」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531384.html
2009年4月15日「[改正雇用保険法](9)雇用保険料率の引下げと労働保険年度更新時の概算保険料率の変更」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531360.html
2009年4月14日「[改正雇用保険法](8)休業中に全額支給となる育児休業給付」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531353.html
2009年4月13日「[改正雇用保険法](7)常用就職支度手当の給付率の引上げと支給対象者の拡大」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531345.html
2009年4月10日「[改正雇用保険法](6)再就職手当の給付率の引上げと支給要件の緩和」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531341.html
2009年4月9日「[改正雇用保険法](5)再就職困難な者に対する基本手当の給付日数の延長」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531337.html
2009年4月8日「[改正雇用保険法](4)特定理由離職者の範囲と判断基準」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531336.html
2009年4月7日「[改正雇用保険法](3)改正に伴い新しくなった離職証明書」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51530106.html
2009年4月6日「[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された特定理由離職者」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51530099.html
2009年4月3日「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51529833.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(大津章敬)

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[改正障害者法]常時雇用労働者101人以上の企業にまで拡大される障害者雇用納付金制度

改正障害者雇用促進法パンフ 先週まで改正雇用保険法の特集ということで、10回に亘り、改正内容と実務への影響を取り上げてきました。大変好評であり、多くのアクセスを頂きました、ありがとうございます。さて、今日からは4月より順次施行されている改正障害者雇用促進法について取り上げていくことにします。第一回の今回は、改正により多くの企業に影響がある「障害者雇用納付金制度の対象事業主の拡大」について取り上げましょう(画像はクリックして拡大)。


 「障害者の雇用の促進等に関する法律」では「障害者雇用率制度」が設けられており、「常用雇用労働者数」が56人以上の一般事業主は、その「常用雇用労働者数」の1.8%以上の身体障害者または知的障害者を雇用する義務が定められています。「障害者雇用納付金制度」には、事業主間の経済的負担を調整する目的があり、雇用障害者数が法定雇用率に満たない事業主から一定金額を徴収し、それを原資として、法定雇用率を満たす事業主に対し、障害者雇用調整金や助成金を支給する仕組みになっています。


 この納付金の徴収については、これまで常時使用する労働者数を301人以上雇用する事業主が対象とされていましたが、今回の改正により対象事業主の拡大が行われます。具体的には、以下の通り常時使用する労働者数によって2段階に分かれて拡大されることになっ
ています。
[障害者雇用納付金制度の対象事業主]
現状       常時使用する労働者数 301人以上の事業主
平成22年7月~  常時使用する労働者数 201人以上300人以下の事業主
平成27年4月~  常時使用する労働者数 101人以上200人以下の事業主


 障害者雇用納付金は、現在、雇用すべき障害者が1人不足するごとに1ヶ月当たり5万円になっていますが、今回の拡大に伴い、5年間の減額特例が実施されます。その特例と障害者雇用調整金については第2回のブログで取り上げることにしましょう。



関連blog記事
2009年4月20日「4月に創設された障害者雇用に関するグループ算定特例」
https://roumu.com
/archives/51539278.html
2009年4月10日「平成22年7月に予定される障害者雇用の除外率10%引き下げの概要」
https://roumu.com
/archives/51527384.html
2009年3月2日「労政審の答申が行われた障害者雇用促進法の改正内容」
https://roumu.com
/archives/51510399.html
2009年2月23日「徐々に明らかになってきた障害者雇用に関する法改正の詳細」
https://roumu.com
/archives/51507698.html
2009年2月17日「障害者雇用に関して創設・拡充された助成金制度」
https://roumu.com
/archives/51503716.html
2008年12月22日「改正障害者雇用促進法が成立 障害者納付金が中小企業にも段階的に適用」
https://roumu.com
/archives/51472063.html


参考リンク
厚生労働省「障害者雇用促進法が改正されました」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/dl/koyo_poster.pdf


(宮武貴美)


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8月10日東京セミナー「成果主義と個の尊重~今回の景気低迷期のあとにやって来る「ネクスト成果主義」との付き合い方」受付開始

8月10日東京セミナー「成果主義と個の尊重」受付開始 いま、毎日のように業績悪化に関する企業からの相談・支援が続いています。このような時期は人事制度を抜本改定する企業は少ないのですが、バブル崩壊をはじめとして過去数回の経済ショックの歴史を見ると、底を打った後の回復期には、限られた原資を合理的に配分するための人事パラダイムが台頭して人事制度改定ラッシュが来ています。今回も来年後半あたりからこの風潮、つまり「ネクスト成果主義(差がつく人事)」の登場が予測されます。しかし一方で、ワークライフバランス、過重労働対策、次世代育成支援、メンタルヘルス、ハラスメント対策という最近のキーワードを見ると、企業には「個の尊重」がますます求められているようです。「成果主義」と「個の尊重」、この対立する概念の折り合いをどうつけるか。これが今回のテーマです。
いつの時代も結局は、能力主義+α。これは次回も変わらない。
「個の尊重」が「成果主義(差がつく人事)」を強化させる。
「選択の自由」は導入したらどうなるだろうか。
「ネクスト成果主義」の時代の人事制度をどう提案するか。
これまで以上に問われる管理者の説明能力


[開催概要]
日 時 平成21年8月10日(月)午後2時から午後4時30分
講 師 株式会社名南経営 人事コンサルタント 小山邦彦
会 場 総評会館 201会議室(東京・御茶ノ水)
受講料 一般10,000円(税込)
※前回、2月28日に弘済会館で開催しました「景気後退期における人員削減・賃下げなどの法的課題と変容する人事制度」においては当初、小山邦彦講師でご案内していたにも関わらず、急遽講師が変更となりましたので、同セミナーにご参加いただきましたみなさんにつきましては特別料金3,000円でご案内させていただきます。
定 員 70名
 
[人事あすなろ塾OBのみなさま]
 本セミナー終了後に人事あすなろ塾OB懇親会を開催します(参加実費5,000円)。懇親会にもご参加いただける場合には「お申込み区分」で懇親会にも参加の区分を選択して下さい。


[お申込み]
 詳細およびお申込みは以下よりお願いします
https://roumu.com/seminar/seminar20090810.html



現在受付中の各種セミナー
【5/22】「メンタルヘルス問題の現状と企業に求められる実務対策」(名古屋)
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090522.htm
【5/26】「企業を活性化する人事評価制度策定・人事考課者訓練実施のポイント」(名古屋)
https://www.meinan.net/mbc/sem/20090526.htm
【6/10】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【6/16】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【6/18】「総務担当者のための社保算定および労保年度更新の実務ポイント」(名古屋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/15】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/22】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【7/30】「緊急雇用対策で大幅拡充されたいま使える雇用関係助成金」(名古屋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【8/20】「総務担当者が知っておきたい社保・雇保の基本手続(1)」(豊橋)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
【8/25】「総務担当者が知っておきたい社保・雇保の基本手続(1)」(豊田)
https://roumu.com/seminar/freeseminar.html
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(大津章敬)


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6か月の雇用見込みについて

6か月の雇用見込みについてタイトル:6か月の雇用見込みについて
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年4月
ページ数:1ページ
概要:平成21年3月31日施行の改正雇用保険法で適用範囲が拡大された短時間就労者の取り扱いに関し、「6か月以上の雇用が見込まれる」基準の具体例を明示したリーフレット
Downloadはこちらから(82KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/koho_6month200904.pdf



関連blog記事
2009年4月22日「雇用保険の適用範囲の拡大について」
https://roumu.com/archives/50480287.html
2009年4月21日「特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲と判断」
https://roumu.com/archives/50480275.html
2009年4月15日「平成21年3月31日以降、雇用保険制度が変わりました!」
https://roumu.com/archives/50480128.html
2009年4月16日「[改正雇用保険法](10)手続の方法が変更となる派遣労働者の雇用保険取得・喪失手続」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531384.html
2009年4月15日「[改正雇用保険法](9)雇用保険料率の引下げと労働保険年度更新時の概算保険料率の変更」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531360.html
2009年4月14日「[改正雇用保険法](8)休業中に全額支給となる育児休業給付」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531353.html
2009年4月13日「[改正雇用保険法](7)常用就職支度手当の給付率の引上げと支給対象者の拡大」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531345.html
2009年4月10日「[改正雇用保険法](6)再就職手当の給付率の引上げと支給要件の緩和」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531341.html
2009年4月9日「[改正雇用保険法](5)再就職困難な者に対する基本手当の給付日数の延長」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531337.html
2009年4月8日「[改正雇用保険法](4)特定理由離職者の範囲と判断基準」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51531336.html
2009年4月7日「[改正雇用保険法](3)改正に伴い新しくなった離職証明書」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51530106.html
2009年4月6日「[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された特定理由離職者」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51530099.html
2009年4月3日「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51529833.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(大津章敬)

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職場復帰及び就業上の配慮に関する情報提供書(平成21年3月改訂)

職場復帰及び就業上の配慮に関する情報提供書(平成21年3月改訂) 心の健康問題により休業している労働者が職場復帰する際に、主治医に情報提供するための書式サンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★

[ダウンロード]
word
Word形式 mental_fukki21.doc(30KB)
PDFPDF形式 mental_fukki21.pdf(8KB)

[ワンポイントアドバイス]
 心の健康問題を抱える労働者は通常、復帰後も定期的に主治医の診療を受診します。このため、主治医へは職場復帰のタイミングで事業場の対応や就業上の配慮の内容等について情報提供しておくことが望ましいでしょう。この情報交換により、産業医等と主治医が連携を図りながら職場復帰後のフォローアップを行なうことが期待できます。

 平成21年3月の改訂で文面等が若干変更になりました。


関連blog記事
2009年4月20日「職場復帰に関する意見書(平成21年3月改訂)」
https://roumu.com/archives/55246980.html
2009年4月16日「職場復帰支援に関する面談記録票(平成21年3月改訂)」
https://roumu.com/archives/55246979.html
2009年4月13日「職場復帰支援に関する情報提供依頼書(平成21年3月改訂)」
https://roumu.com/archives/55246978.html

 

参考リンク
厚生労働省「「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」の改訂について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei28/index.html

(宮武貴美)

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日本経団連の2009年中小企業賃上げ調査 第1回集計結果は3,694円(1.40%)と前年比大幅減

日本経団連2009年中小企業賃上げ調査 結果は3,694円 先日、日本経団連より「2009年春季労使交渉・中小企業業種別回答一覧」の第1回集計(4月21日現在)結果が公表されました(画像はクリックして拡大)。この調査は、原則として従業員数500人未満の17業種764社を対象に行われたもの。この第1回集計では回答が出ている企業のうち、平均金額が明らかになっている113社の集計結果となっていますが、これによれば今春の中小企業の昇給平均は総平均で3,694円(アップ率1.40%)という結果になりました。昨年の実績は4,412円(1.68%)でしたので、△718円(△0.28%)の大幅減となっています。業種別で見ると製造業平均は4,063円(1.51%)、非製造業平均は2,389円(0.95%)という結果になっており、特に製造業での落ち込み(前年比△778円・△0.30%)が全体を押し下げています。


 一方、同時に公表された大手企業集計を見ると、総平均で5,798円(1.76%)となり、こちらも前年の実績である6,165円(1.89%)と比較すると、△367円・△0.13%という結果になっています。



関連blog記事
2009年4月8日「中小企業の2009年賃上げ 連合二次集計では4,136円(1.62%)」
https://roumu.com
/archives/51533173.html
2009年4月6日「中小企業の2009年賃上げ 連合一次集計では4,273円(1.65%)」
https://roumu.com
/archives/51531604.html
2009年4月5日「都内労働組合の賃上げ平均妥結額は前年比7.8%減の5,414円(1.68%)」
https://roumu.com
/archives/51528902.html
2009年3月23日「連合調査の賃上げ一次集計は前年比マイナス8.5%の5,830円」
https://roumu.com
/archives/51522791.html
2009年3月21日「今春の都内企業の学卒初任給は大卒205,000円・高卒168,000円」
https://roumu.com
/archives/51521167.html


参考リンク
日本経団連「2009年春季労使交渉・中小企業業種別回答一覧(第1回集計)」
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2009/041.pdf
日本経団連「2009年春季労使交渉・大手企業業種別回答一覧(第2回集計)」
http://www.keidanren.or.jp/japanese/policy/2009/040.pdf


(大津章敬)


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