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浸透する育児休業制度と若干の低下が見られる育児休業取得率

浸透する育児休業制度 先月、厚生労働省より「平成22年度 雇用均等基本調査」の結果が発表されました。この調査は、男女の雇用均等問題に係る雇用管理の実態を把握することを目的として毎年実施されているもので、毎回メインとなるテーマを選定の上、調査が行われています。このうち、今回は育児休業の取得状況について取り上げておきましょう。

 育児休業制度は多くの企業で浸透し、取得者も年々増加していますが、平成22年度については、在職中に出産した女性の育児休業取得率は83.7%となり、90.6%と過去最高となった平成20年度の調査よりかなり低下する結果となりました。ただし、育児休業終了後の復職状況については、復職予定であった女性のうち、92.1%が復職を果たしており、平成20年度の88.7%から上昇しています。育児休業を取得する女性の中で、長期的なキャリア形成を考える人が増加していることが窺われます。

 また、有期契約労働者(女性)の育児休業取得率については、平成22年度は71.7%となり、平成20年度の86.6%と比較し、14.9%も低下する結果となっています。有期契約労働者の育児休業については、厚生労働省もパンフレットを作成し、積極的な取得促進をしていますが、現実的には取得が困難な状況があると推測されます。


関連blog記事
2011年5月25日「実務に役立つ有期契約労働者の育児休業取得推進マニュアル」
https://roumu.com
/archives/51848758.html
2011年5月20日「リニューアルされ再オープンした「両立支援のひろば」」
https://roumu.com
/archives/51847581.html
2010年9月25日「増加を続ける女性管理職を有する企業の割合」
https://roumu.com
/archives/51782875.html
2010年7月24日「営業に男性のみを配置する企業の割合は41.7%」
https://roumu.com
/archives/51761993.html
2010年7月19日「育児休業取得率 平成21年度女性は85.6% 男性は1.72%に」
https://roumu.com
/archives/51761857.html

参考リンク
厚生労働省「平成22年度雇用均等基本調査」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/71-22.html

(宮武貴美)

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[ワンポイント講座]従業員の中の障害者を確認する際の注意点

[ワンポイント講座]従業員の中の障害者を確認する際の注意点 障害者雇用に関しては改正障害者雇用促進法の施行に伴い、納付金の対象企業の範囲拡大が進められるなど、企業の人事労務管理において重要な課題の一つとなっています。7月15日には障害者雇用状況報告書を提出された企業も多いのではないでしょうか。

 さて、障害者の法定雇用人数を確保しようとする場合、身近なところとして従業員の中に該当者がいないか確認していくことがあります。しかし、非常にセンシティブな情報であることからプライバシーへの高度な配慮が求められ、実際にその確認作業を進める際には、どのように対応すればよいか困ることが多いのではないかと思います。そこで今回のワンポイント講座では、社内における障害者の把握・確認を行う際の注意点について、採用時と採用後の二つの場面に分けて解説します。

採用時における注意点
 合同面接会等の機会に障害者雇用求人に応募するなど、採用段階から本人が自ら障害者である旨を明らかにしているケースについては、採用後に従業員に対して障害者雇用状況の報告等のために情報を用いるという利用目的等の事項を伝え、本人の同意を得た上で、その利用目的に必要な情報を提供してもらうこととなります。なお、利用目的等の事項としては、以下が挙げられます。
1.利用目的(障害者雇用状況の報告、障害者雇用納付金の申告、障害者雇用調整金又は報奨金の申請のために用いること)
2.1.の報告等に必要な個人情報の内容
3.取得した個人情報は、原則として毎年度利用するものであること
4.利用目的の達成に必要な範囲内で、障害等級の変更や精神障害者保健福祉手帳の有効期限等について確認を行うことがあること
5.障害者手帳を返却した場合や、障害等級の変更があった場合は、その旨人事担当者まで申し出てほしいこと
6.特例子会社又は関係会社の場合、取得した情報を親事業主に提供すること
7.障害者本人に対する公的支援策や会社の支援策

 併せて、障害者雇用状況の報告等以外の目的で従業員より障害に関する個人情報を取得する場合においては、従業員がきちんと情報の利用目的、利用方法を理解した上で同意を行うことができるように、障害者雇用状況の報告等のために用いる際は別途説明するなどの配慮が求められています。

採用後における注意点
 採用後については、従業員からの申し出がなければ把握が難しい状況にあるでしょう。このような場合、企業としては画一的な手段、例えば従業員全員がみることができる電子会議室に掲示を出したり、全従業員にメールを送信する等により、申し出を呼びかける方法があります。なお、障害者と思われる従業員のいる部署のみにチラシを配布するなどの対応は、不適切なため注意が必要です。

 また、この呼びかけの際には、上記と同様に、障害者雇用状況の報告等のために用いる旨の利用目的等の事項を明示し、「業務命令として回答を求めているものではないこと」を追加しておく配慮が望まれます。企業としては、安心して申し出がなされるような環境を作っておく必要があるでしょう。

 その他の注意点としては、企業が把握・確認した情報についても、その後変更される場合があることから更新が必要となりますが、手帳の有効期限や障害の程度等の情報に変更がないかを確認する場面においては、確認する理由を伝えた上で必要最小限の頻度で行うことがポイントとなります。企業としては、情報の変更があった場合の手続きを示し、申し出を行いやすくしておくことが求められます。

 なお、厚生労働省よりリーフレット「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドラインの概要-事業主の皆様へ-」が発行されていますので、併せてご覧ください。リーフレットはこちらから、ダウンロードできます。是非ご利用ください。
リーフレット「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51103455.html


関連blog記事
2011年8月3日「プライバシーに配慮した障害者の把握・確認ガイドライン」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51103455.html
2011年7月25日「障害者を多数雇用する企業に対する税制優遇制度が拡充に」
https://roumu.com
/archives/51862567.html
2010年7月14日「[ワンポイント講座]短時間労働者数が変動するケースにおける障害者法定雇用人数のカウント方法」
https://roumu.com
/archives/51759409.html
2010年7月6日「改正障害者雇用促進法の施行に伴い、7月1日より障害者助成金の取扱いが一部変更に」
https://roumu.com
/archives/51756683.html
2010年5月19日「増加する障害者の雇用と不況で増加した解雇」
https://roumu.com
/archives/51737056.html
2010年4月23日「障害者雇用のポイントが非常によくまとまった小冊子「はじめからわかる障害者雇用~事業主のためのQ&A集」」
https://roumu.com
/archives/51725993.html

(福間みゆき)

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高年齢者雇用安定法の全体像がよくまとめられた石川労働局のガイドブック

高年齢者雇用安定法ガイドブック 2010年12月17日のブログ記事「平成23年3月31日で終了する定年後の継続雇用制度の対象者基準に係る特例」で取り上げたとおり、60歳以降の継続雇用制度の整備が求められています。そんな中、石川労働局では「高年齢者雇用安定法ガイドブック」をまとめ、ホームページでの提供を開始しました。

 このガイドブックでは、高年齢者雇用安定法の概要から「高年齢者雇用確保措置」導入までの流れ、継続雇用対象者を限定する場合の基準の設定方法、更には就業規則の記載例や求職活動支援書の作成、各種助成金の内容まで、この問題に関する情報を多くの図表と共にまとめられています。高齢者雇用に関し、求められていることを確認するには非常によい内容となっておりますので、ダウンロードの上、ご活用されてはいかがでしょうか。

石川労働局「高年齢者雇用安定法ガイドブック」のダウンロードはこちら
http://ishikawa-roudoukyoku.jsite.mhlw.go.jp/library/ishikawa-roudoukyoku/antei/taisaku/koureisya/kounennreikoyou.pdf

 なお、高年齢者雇用安定法に関しては2011年6月9日のブログ記事「希望者全員の65歳までの継続雇用の方針が示された厚労省の報告書」で取り上げたとおり、秋以降、労働政策審議会でその改正に向けた検討が行われることとなっています。企業の人事管理や従業員の働き方に大きな影響を与える法改正ですので、継続的に注目しておきたいところです。


関連blog記事
2011年6月9日「希望者全員の65歳までの継続雇用の方針が示された厚労省の報告書」
https://roumu.com
/archives/51852464.html
2011年3月30日「継続雇用制度の労使協定がない事業所における定年退職者の雇用保険離職理由は事業主都合扱いに」
https://roumu.com
/archives/51835513.html
2010年12月17日「平成23年3月31日で終了する定年後の継続雇用制度の対象者基準に係る特例」
https://roumu.com
/archives/51807957.html
2009年10月29日「増加する高年齢者の常用労働者数 今後は70歳までの雇用が焦点に」
https://roumu.com
/archives/51642204.html

(大津章敬)

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社労士向け自動更新ホームページ 8月中 初期費用・会費割引のサマーキャンペーンを実施中

社労士向け自動更新ホームページ2 サマーキャンペーンを開始 弊社で運営している社労士向け自動更新ホームページ2サービスですが、今月いっぱい(8月31日まで)サマーキャンペーンを行っております。

 この自動更新ホームページは、ホームページ作成業者に依頼することなく、いつでもワープロ感覚でオリジナル情報をタイムリーに更新できる機能を提供するホームページサービスです。100種類のデザイン・カラーの組み合わせから選択できる豊富なテンプレートを用意しておりますので、非常に簡単な操作でオリジナルのホームページを作成することが出来、更には労務ドットコムを14年間運営してきた名南経営が最新ニュースなどのコンテンツを提供し、定期的にコンテンツが自動的に更新されますので、手間なくホームページの情報を更新することができます。

 今回のキャンペーンでは、初期費用・月額会費とも割り引き価格を設定しておりますので、是非この機会に利用のご検討をよろしくお願いします。詳細は以下をご覧ください。
http://www.mykomon.com/service/srhp/


関連blog記事
2011年6月9日「自動更新ホームページ2に「一斉メール配信サービス」機能を追加」
http://blog.livedoor.jp/lcgjapan/archives/4885376.html
2010年2月12日「社労士向け自動更新ホームページ サンプルページを公開」
http://blog.livedoor.jp/lcgjapan/archives/2594377.html

 

(大津章敬)

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2011年8月の「人事労務のお仕事カレンダー」

2011年8月の「人事労務のお仕事カレンダー」 今夏は電力需給調整のために節電に取り組む企業が増えていますが、熱中症の発生が懸念されます。熱中症予防のため、屋内外に関わらず、対策を行っておきましょう。


[8月の主たる業務]
8月10日(水)一括有期事業開始届(建設業)届出
参考リンク:厚生労働省「労働保険関係各種様式」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudouhoken01/yousiki.html

8月10日(水)7月分の源泉所得税・住民税特別徴収税額の支払
参考リンク:国税庁「源泉所得税の納付期限と納期の特例 」
http://www.nta.go.jp/taxanswer/gensen/2505.htm

8月31日(水)7月分健康保険・厚生年金保険料の支払
参考リンク:日本年金機構「保険料と総報酬制について」
http://www.nenkin.go.jp/main/employer/index3.html

[トピックス]
社会保険料随時改定の反映(4月昇給の場合)
 随時改定により、7月から新たに改定された社会保険料を翌月控除する場合、8月給与から控除することになります。

賞与所得税の納付
 7月に賞与を支給した事業所においては、今月の源泉徴収所得税の納付の際に忘れないように納付しましょう。

8月1日より雇用保険の基本手当日額等が変更
 8月1日より基本手当の日額の算定の基礎となる賃金日額の範囲等が引き上げられました。
 最高額:受給資格に係る離職の日における年齢に応じ以下のとおり
  □60歳以上65歳未満:6,543円→6,777円
  □45歳以上60歳未満:7,505円→7,890円
  □30歳以上45歳未満:6,825円→7,170円
  □30歳未満:6,145円→6,455円
 最低額
  □1,600円→1,864円
関連blog記事:2011年7月20日「8月1日適用の雇用保険給付額等改正に伴うリーフレットが公開」
https://roumu.com
/archives/51861605.html
2011年7月1日「雇調金支給額にも影響のある雇用保険の基本手当日額 8月より5年ぶりに引上げ」
https://roumu.com
/archives/51857319.html
2011年6月2日「[H23改正雇用保険法③]徴収法改正による現状より引き下げが可能となる雇用保険料率
https://roumu.com
/archives/51850781.html
2011年5月31日「[H23改正雇用保険法②]暫定措置が廃止され大幅な引上げとなった再就職手当等の変更」
https://roumu.com
/archives/51849719.html
2011年5月27日「[H23改正雇用保険法①]基本手当の賃金日額の変更等の実施」
https://roumu.com
/archives/51849345.html
参考リンク:厚生労働省「雇用保険の基本手当の日額等の変更について」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001havj.html

[今月のアクョン]
一斉休暇を取得する際の事前対策
 長期休暇後出勤してみると、パソコンが動かなくなるといった不具合がつきものです。休暇に入る前にデータのバックアップを行うよう従業員にアナウンスしておきましょう。併せて、会社の防犯対策も行っておきましょう。

熱中症対策
 この時季になると、屋外作業等で熱中症が発生しやすくなります。具体的な熱中症対策について、厚生労働省や消防庁よりリーフレットが発行されていますので、これらを参考に対策を行いましょう。
関連blog記事:2011年6月27日「熱中症を防ぐために~国民の皆さまに取り組んでいただきたいこと~」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51100802.html
2011年6月24日「熱中症を予防して元気な夏を!」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51101456.html
2011年5月4日「「職場における熱中症予防対策」をご存知ですか?」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/51076778.html

(福間みゆき)

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中小企業子育て支援助成金(平成23年4月改正チラシ)

中小企業子育て支援助成金(平成23年4月改正チラシ)タイトル:中小企業子育て支援助成金(平成23年4月改正チラシ)
発行者:厚生労働省
発行年月日:平成23年5月
ページ数:2ページ
概要:一定の要件を備えた育児休業を実施する中小企業事業主(従業員数100人以下)に対して、初めて育児休業取得者が出た場合に支給される中小企業子育て支援助成金の平成23年4月改正対応版2ページものチラシ
Downloadはこちらから(532KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/110502_01.pdf

(大津章敬)

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中国人事管理の先を読む!第2回「インフレ経済下における賃金管理」

 中国では2009年の下期よりCPI(消費者物価指数)が上昇を続け、4%を超えた現在もさらに上昇の兆しを見せています。2010年12月3日、インフレ、物価上昇を抑制するため、中国政治局会議にて金融政策の引き締めが決定され、中国人民銀行は今年10月に引き続き、追加の利上げを行うと見られています。このようなマクロ経済状況下において賃金管理を疎かにしますと、昇給を実行しても物価水準の上昇と比較して実質減給となり、社歴の長い従業員よりも直近で入社した従業員の給与の方が高いという現象も発生し、従業員の満足を得るのが難しくなります。つまり、現在の中国経済下では「ベースアップ」が必然の対応となります。

 日本では2000年に入ってからはデフレ基調の経済環境のため、ベアを実施している企業は極めて少なくなりました。私は5 年前から各地の講演で「中国の賃金管理はベアを避けて通れない」とお話して参りましたが、日系企業はベアに慣れておらず(本社の同意が得られず)、人件費もまだ低い水準で推移していたため、理解いただくのが難しい状況でした。しかし今はベアの必然性を疑う方はいらっしゃらないと思います。

 実際にベアを実施する場合には、留意すべきことがふたつあります。ひとつは賃金テーブルの書き換えです。北京、上海、江蘇省など、各行政区が毎年発表しているCPIが指標となります。このCPIを参考に「定率」で行うか「定額」で行うかを決めなければなりません。「定率」で行う場合、ベアの効果は賃金水準の低い従業員に厚く、賃金水準の高い従業員に薄くなります。「定額」で行う場合はその逆の効果が得られます。「定率」と「定額」の両方を使って書き換えを行う場合もあります。賃金テーブルは規則性を持ち、全体で均衡がとれている状態ですので、迂闊に書き換えてこの規則性を崩さないよう注意することが必要です。

 また、ベアを実施しただけでは従業員間のそれぞれのプロット位置には何の変化もありません。ベアを実施した状態で、個々の評価による「昇給」を実施します。つまり「ベアが先、昇給が後」ということです。賃金テーブルの書き換えを行った後、社員個々の評価による昇給を実施しますが、全体の平均昇給率に対し、ベアと昇給の各々比率をどの程度予算として見ておくか、賃金管理上重要なポイントとなってきます。

 多くの日系企業では賃金決定プロセスの整備が遅れている傾向にありますが、合理的で納得性の高い賃金管理を行うことで、企業が直面する労務リスクの軽減にもつながりますので、早急にこのような賃金決定の制度を作られることをお勧めします。

(2010年12月20日 Bizpresso掲載記事)

[執筆者プロフィール]
清原学
株式会社名南経営 人事労務コンサルティング事業部
海外人事労務チーム シニアコンサルタント(中国担当)
 1961年兵庫県生。学習院大学経営学科卒。共同通信社、アメリカAT&Tにて勤務後、財団法人社会経済生産性本部にて組織人事コンサルティングに従事。大手エンジニアリング企業の取締役最高人事責任者(CHO)を歴任し、上海・大連・無錫・ホーチミン・香港の駐在を経て、2004年プレシード上海設立。中国進出日系企業約400社の組織構築、人事制度設計、労務アドバイザリー、人材育成に携わる。日本、中国にて講演多数。2011年からは株式会社名南経営にて日本国内での活動を行っている。
・独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー
・ジェトロ上海センター 人事労務委託業務契約
・財団法人 社会経済生産性本部コンサルティング部 経営コンサルタント
・兵庫県中国ビジネスアドバイザー
・神戸学院大学 東アジア産業経済センター アドバイザー


関連blog記事
2011年7月30日「中国人事管理の先を読む!第1回「外国人の保険加入が義務付けに?」」
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2011年7月23日「東海日中貿易センター「中国社会保険法の施行と在華就労外国人への適用」」
https://roumu.com
/archives/51861405.html
2011年7月12日「中国進出企業が押さえておきたい「中国社会保険法」の影響と対策セミナー パソナ様主催で開催(東京・大阪)」
https://roumu.com
/archives/51859813.html
2011年7月3日「当社中国人事労務コンサルタント清原学が東京投資育成様でセミナーを開催」
https://roumu.com
/archives/51856533.html

参考リンク
ビジネスフリーペーパー「Bizpresso」概要
http://bizpresso.net/about

(清原学)

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中国人事管理の先を読む!第1回「外国人の保険加入が義務付けに?」

中国人事労務セミナー@大阪 日本企業の海外進出がこれまでにない勢いで続いています。そこで本日より、弊社海外人事労務チーム シニアコンサルタント(中国担当)の清原学による連載「中国人事管理の先を読む!」を開始します。この連載は上海で毎月2回発行されているビジネスフリーペーパー「Bizpresso」で連載されているものです。現在は第16回まで進んでおりますが、まずは昨年12月7日から連載されているバックナンバーを順次公開していきます。お楽しみに。


中国人事管理の先を読む!
第1回「外国人の保険加入が義務付けに?」
2010年12月7日掲載記事


 2010年10月28日、「中華人民共和国社会保険法(以下、中国社会保険法)」が公布され、2011年7月1日から施行されることが決定しました。中国では経済成長に伴い国民の生活は豊かになる一方で、所得の格差、急激に進む少子高齢化等、多くの深刻な社会問題が噴出してきております。社会保険制度もそのひとつであり、保障制度自体の確立や、保険移転のインフラ整備は中国にとって早急に解決していかなければならない課題と言えます。

 この「中国社会保険法」で注目されているのは、中国国内に居住する外国人の保険加入に対する適用です。先の日本経済新聞でも大きく報じられ、駐在員も中国の社会保険に加入する義務があるのかと懸念している企業も多いようです。そうとなれば駐在員コストの増加、日本で加入している社会保険との整合性が自ずと問題になるからです。実は2009年に、上海市条例で外国人の社会保険への任意加入が規定されています(沪人社養発(2009)38号)。誤解を招いている部分もあるようですが、「中国社会保険法」は外国人の社会保険の取り扱いを規定した法律ではなく、あくまでも中国の社会保険制度の整備を目論んだものです。全98条から成るこの法律の、第97条に外国人に関する適用について書かれています。原文を読み解いていくと、強制加入というニュアンスにはほど遠いものとなっております。中国の社会保険、いわゆる4金と呼ばれる制度は、「養老保険(日本で言うところの年金)」が中心となり、その他の社会保険制度が確立されていきます。確かに現在の養老保険制度の台所事情から見た場合、養老保険基金への収入に対し、極度の少子高齢化によって養老保険の支出が上回り、基金管理が非常に困難になっている現状がうかがえます。

 その原因のひとつとして社会保険の徴収インフラの整備が遅れていることが上げられ、それであればきちんと就労管理がされている外国人からも社会保険料を徴収しようという思惑がある可能性は分からないでもありません。ただ、日本と中国との間に社会保険の移転に関する条約が結ばれていない現状や、本法の末尾の一条でしか触れられていない状況を考えますと、「中国社会保険法」が外国人の強制加入まで踏み込んで制定されている可能性は極めて低いものと言えます。もちろんこれは、任意加入を否定するものではありません。しかし先にも書きましたように、中国は急ピッチで社会保険制度の整備に取り組んでいます。日本人管理者が想定し、準備しておかなければならないのは、従業員の社会保険加入、保険料の納付は法定どおりに実施されているのかを確認しておかなければならないことや、社会保険基数が将来改正され、さらに人件費負担が増えることを予想しておかなければならないのです。

[執筆者プロフィール]
清原学
株式会社名南経営 人事労務コンサルティング事業部
海外人事労務チーム シニアコンサルタント(中国担当)
 1961年兵庫県生。学習院大学経営学科卒。共同通信社、アメリカAT&Tにて勤務後、財団法人社会経済生産性本部にて組織人事コンサルティングに従事。大手エンジニアリング企業の取締役最高人事責任者(CHO)を歴任し、上海・大連・無錫・ホーチミン・香港の駐在を経て、2004年プレシード上海設立。中国進出日系企業約400社の組織構築、人事制度設計、労務アドバイザリー、人材育成に携わる。日本、中国にて講演多数。2011年からは株式会社名南経営にて日本国内での活動を行っている。
・独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー
・ジェトロ上海センター 人事労務委託業務契約
・財団法人 社会経済生産性本部コンサルティング部 経営コンサルタント
・兵庫県中国ビジネスアドバイザー
・神戸学院大学 東アジア産業経済センター アドバイザー


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2011年7月12日「中国進出企業が押さえておきたい「中国社会保険法」の影響と対策セミナー パソナ様主催で開催(東京・大阪)」
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ビジネスフリーペーパー「Bizpresso」概要
http://bizpresso.net/about

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労働保険料等の免除Q&A

lb06014タイトル:労働保険料等の免除Q&A
発行者:厚生労働省
ページ数:4ページ
概要:被災された事業主に対して、労働保険等の免除に関するQ&A
Downloadはこちらから(971KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb06014.pdf


関連blog記事
2011年4月13日「東日本大震災の発生に伴い国税庁から発表された「災害に関する法人税、消費税及び源泉所得税の取扱いFAQ」[引用・転送歓迎]」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51839238.html
2011年4月8日「震災に伴う雇用調整助成金の特例の拡充[引用・転載歓迎]」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51838051.html
2011年4月7日「雇用調整助成金申請において書類添付が困難な場合の弾力措置[引用・転載歓迎]」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51837809.html
2011年4月6日「東日本大震災に伴う未払い賃金の立替払についてのQ&Aが公開[引用・転載歓迎]」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51837641.html
2011年4月1日「東日本大震災に伴う雇用保険の特例措置に関するQ&Aが公開[引用・転載歓迎]」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51836556.html

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震災被災者支援のため成長分野等人材育成支援事業が拡充されました

成長分野等人材育成支援事業が拡充 2010年12月28日のブログ記事「健康・環境分野の人材育成に活用できる成長分野等人材育成支援奨励金」で取り上げた成長分野等人材育成支援事業が拡充され、東日本大震災による被災者を新規雇用・再雇用した中小企業事業主が、その労働者に職業訓練を行う場合に、業種を問わず訓練費が助成されることとなりました。本日はその拡充内容について見ていくこととしましょう。

[支給対象事業主の主な要件]
雇用保険の適用事業主であること
次の①または②に該当する中小企業事業主であること
①青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉、新潟、長野の各県のうち、災害救助法適用地域(以下「特定被災地域」)に所在し、以前雇用していた労働者を再雇用し、以前とは異なる職種や職場環境の下で円滑に就業させるために、Off-JTのみ、またはOff-JTとOJTを組み合わせた職業訓練を行う事業主であること
②新規に雇い入れた被災離職者等(※) に、 Off-JTのみ、またはOff-JTとOJTを組み合わせた職業訓練を行う事業主であること
※以下の(1)または(2)に該当する者をいいます。
(1)平成23年5月1日以前に雇用期間の定めのない労働者として雇い入れた労働者であり、以下の①~③のすべてに当てはまる者
①東日本大震災発生時に特定被災地域において就業していた
②震災後に離職し、その後安定した職業についたことがない
③震災により離職を余儀なくされた
(2)特定被災地域に居住する平成24年3月以降卒業予定の新規学卒者

[支給対象となる職業訓練計画・職業訓練コース]
 職業訓練コースとは、訓練目標ごとに設定される一連のカリキュラムのことを言います。助成金の支給を受けるには、1つ以上のコースから成る職業訓練計画を作成することが求められますが、その際、以下の要件を満たすことが必要です。
新たに配属した職種・部門の業務に関する訓練であること
1コースの訓練時間が10時間以上であること
(助成対象の上限は、対象労働者1人当たり3コース)
職業訓練計画の実施期間が、原則1年であること
(ただし、必要な時間数が確保される場合には、6カ月以上)

 またOJTによる職業訓練を行う場合、以下の要件を満たすことが必要とされます。
①対象労働者の職業訓練計画全体を通じて、少なくとも1コースにはOff-JTによる訓練が含まれていること
②専門的な知識、技能を有する指導員・講師により行われるものであること
③OJTによる職業訓練の時間数が、訓練計画全体の総時間数の9割以下であること

[支給額]
 Off-JTについては事業主が負担した訓練費用を、OJTについては対象労働者1人につき1時間あたり600円が助成されます。
(1コース当たりの上限は、合計20万円(※) 1人当たり3コースまで)
※大学院をOff-JTで利用した場合には50万円が上限

 なお、この奨励金は、「キャリア形成促進助成金」など職業訓練を対象とする他の助成金と同一の事由で同時に支給を受けることはできません。

 この拡充内容に関するリーフレット、申請様式等は以下よりダウンロードすることができますので、是非ご利用ください。
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/g-top.html


関連blog記事
2010年12月28日「健康・環境分野の人材育成に活用できる「成長分野等人材育成支援奨励金」」
https://roumu.com
/archives/51810550.html

参考リンク
厚生労働省「成長分野等人材育成支援事業の拡充(平成24年3月31日までの暫定措置)」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/g-top.html

(大津章敬)

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