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来年から可能となる労働保険料の口座振替納付

来年から可能となる労働保険料の口座振替納付 これまで健康保険料、厚生年金保険料等の社会保険料の納付は金融機関での口座振替で行うことができましたが、労働保険料については原則として金融機関や労働局等の窓口で納付をする必要がありました。これについて、先日、厚生労働省から口座振替が可能となる旨の発表がありました。本日はこの内容に関して取り上げておきましょう。


口座振替納付の対象となる労働保険料等
 継続事業(一括有期事業を含む)および単独有期事業に係る概算保険料および確定保険料の不足額並びに一般拠出金が口座振替での納付対象となります。


口座振替の申込
 平成23年度第3期納付分からの対象となり、この期から口座振替納付を希望する場合には、平成23年10月20日(木)から平成23年11月11日(金)までの間に、申込用紙(「労働保険 保険料等口座振替納付書送付(変更)依頼書兼口座振替依頼書」)に必要事項を記入、口座を開設している金融機関の窓口に提出する必要があります。申込用紙は、都道府県労働局に申込用紙の配布があるほか、平成23年度の労働保険料を延納している事業所に関しては、平成23年度第2期分の納付書に申込用紙・記載例が同封されているため、これを活用することができます。なお、申込用紙に添付書類は不要であり、手数料もかかりません。


取扱金融機関
 全国の銀行、信用金庫、労働金庫、信用組合での利用が可能ですが、一部の金融機関においては、現在、取り扱いがない場合があります。取扱金融機関の一覧が厚生労働省のホームページで確認できます。


参考リンク
厚生労働省「労働保険料等の口座振替納付」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/hokenryou/

(宮武貴美)

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両立支援助成金・中小企業両立支援助成金 支給申請の手引き

両立支援助成金・中小企業両立支援助成金 支給申請の手引きタイトル:両立支援助成金・中小企業両立支援助成金 支給申請の手引き
発行者:厚生労働省
発行日:平成23年10月
ページ数:24ページ
概要:従業員の職業生活と家庭生活の両立支援に取り組む事業主や事業主団体に対して支給される両立支援助成金・中小企業両立支援助成金の概要および支給申請手続を解説したリーフレット
Downloadはこちらから(1.43MB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/ishikawa20111015.pdf

(大津章敬)

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名古屋で中国社会保険法セミナーを開催 次回は11月7日(月)に開催!

名古屋で中国社会保険法セミナーを開催 先日、東海日中貿易センターと名南経営海外経営研究会の共同セミナー「最新!中国進出企業の労務管理と本社における実務対策(全2回)」の第1回セミナー「中国社会保険法の駐在員適用と企業の対策」が名古屋にて開催されました。

 当日は中国社会保険法の外国人適用はどうなるのかを中心に、10月15日施行の「中国国内就業外国人の社会保険加入暫定弁法」の内容や問題点を、株式会社名南経営シニアコンサルタント(中国担当)の清原学よりお話させていただきました。

 本セミナーの第2回は2011年11月7日(月)に名古屋商工会議所にて開催されます。次回は「中国労働関連法の最新政策と労務管理のポイント」と題しまして、現地の最新情報を中心に、人事労務トラブルの対応事例や賃金引上げの状況など、日本本社が押さえておくべきポイントを解説させていただきます。次回も多くの皆様のご参加をお待ちしております。


最新!中国進出企業の労務管理と本社における実務対策
【第2回】中国労働関連法の最新政策と労務管理のポイント
日時:平成23年11月7日(月)13:30~16:30
場所:名古屋商工会議所 3階第5会議室(伏見)


 本セミナーの詳細およびお申込みは以下よりお願いします。
https://www.meinan.net/seminar/20111006rm.html

(佐藤浩子)

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1年単位の変形労働時間制とはどのような制度なのですか?

 前回、土曜日に開催される全社イベントに対応するため、1ヵ月単位の変形労働時間制の活用が有効であるということを知った宮田部長。今回はそれに引き続き、1年単位の変形労働時間制についてレクチャーを受けることになった。
※今回のエピソードは実際のカレンダーに基づいて作成されていますので、2012年のカレンダーを手元に置き、お読みいただければ幸いです。


 宮田部長宮田部長
 大熊先生、こんにちは。前回は1ヵ月単位の変形労働時間制の活用について教えていただきましてありがとうございました。現在、来年の会社カレンダーの案を作成しているところですので、完成しましたらまた相談に乗ってください。
大熊社労士:
 はい、もちろんです。さて前回お話させて頂いた変形労働時間制にはいくつかの種類があります。もっとも多くの企業で採用されているのが前回お話させて頂いた1ヵ月単位の変形労働時間制なのですが、今回はそれと並んで採用企業が多い1年単位の変形労働時間制についてお話しようと思います。
宮田部長
 そうでしたか、よろしくお願いします。
大熊社労士:
 はい、前回お話した1ヵ月単位の変形労働時間制は、「1ヵ月以内」の一定期間を平均し、1週間当たりの労働時間が法定労働時間(40時間)を超えない範囲内において、特定の日または週に法定労働時間を超えて労働させることができる制度でしたが、1年単位の変形労働時間制はこれが「1ヶ月を越え1年以内」の一定の期間を平均し、ということになる制度です。
宮田部長
 なるほど、その変形期間が最大1年ということになる訳ですね。
大熊社労士:
 そのとおりです。その結果、企業にとってはもっとも有効な労働時間制度となるのです。
宮田部長
 そうなんですか?どうしてだろう?
大熊社労士:
 はい、理由は比較的簡単で、企業のお休みというのは一般的に特定の月に偏っていることが多いからです。例えば年末年始休暇や夏季休暇、春にはゴールデンウィークがあり、最近は秋にシルバーウィークもあります。このように特定の月にはかなりの休日があることから、所定労働時間が短くなっています。その一方で祝日がない6月などは休日数が少なくなっています。1年単位の変形労働時間制はこれらをすべて平均して所定労働時間を計算することができるので、企業にとっては非常に使い勝手が良い制度になっているのです。
宮田部長
 なるほど、イメージは分かりますが、具体的にはまだ十分理解できていないような気がします。
大熊社労士大熊社労士:
 そうですか。それでは具体的な数字を出して解説しましょう。1日の所定労働時間が8時間の会社の場合、1ヵ月単位の変形労働時間制で週40時間をクリアするためには、2月以外の通常の月は9日の休日が、2月は8日の休日が確保されなければなりません。よって結論としては年間107日の所定休日が必要となります。これに対し、1年単位の変形労働時間制の場合の必要年間休日は105日になります。これだけ見ても、理論上有利ということが分かります。
宮田部長
 なるほど。これは1ヵ月単位の場合の端数が影響してそうですね。
大熊社労士:
 鋭い!その通りです。いまのは理論上の話で、企業の実際のカレンダーに当てはめると更にメリットが見えてきます。先ほど企業の休日は偏っているという話をしました。例えば2012年1月のカレンダーを見てみましょう。1ヵ月単位の変形労働時間制の変形期間が1日から末日までとした場合、その期間の休日は完全週休2日で、更に1月5日までを年末年始休暇とすると、1月の所定休日日数は14日(1日~5日、7日~9日、14日、15日、21日、22日、28日、29日)となります。とするとこの月の所定労働日数は17日しかないことになりますので、平均所定労働時間は17日×8時間÷31日×7日=30.7時間しかないことになります。
宮田部長
 1月の週平均所定労働時間が30.7時間しかないということですね。確かに週40時間を大幅に下回っていますね。
大熊社労士:
 その通りです。一方で例えば6月が繁忙期だとしましょう。6月は土日が計9日ありますが、繁忙期のため、うち3回の土曜日出勤を行うとします。するとこの月の所定労働日数は24日。結果、週平均所定労働時間は24日×8時間÷30日×7日=44.8時間と、大幅に40時間を上回ってしまうのです。このように月単位で見ると、特定の月は大幅に週40時間を下回る一方で、休みが少ない月には40時間を超えてしまうということが起こるのです。そこでこの変形期間を最大1年間に延ばし、その期間で平均することで、休日の偏りを吸収することができるというのが1年単位の変形労働時間制の最大のメリットなのです。
宮田部長
 なるほど、よく分かりました。いまの例ですと6月については1ヵ月単位の変形労働時間制では週40時間をクリアできないので、休日を増やすか、1日の所定労働時間を短くするしかありません。しかし、そもそも繁忙期なのでそのようなことは現実的ではなく、単純に残業や休日出勤が増えるということになってしまいます。そこで1年単位の変形労働時間制を採用することで、労働時間を平準化し、週40時間をクリアできるということなんですね。
大熊社労士:
 はい、完璧です!
宮田部長
 それは便利な制度ですね。もう少し具体的な内容を教えていただけますか?
大熊社労士:
 はい、1年単位の変形労働時間制には1ヵ月単位と比較した場合にデメリットもありますし、導入には労使協定の締結なども必要ですので、詳しい内容についてはまた次回、お話したいと思います。
宮田部長
 了解しました。それではまた改めてよろしくお願いします。

>>>to be continued

[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス 
こんにちは、大熊です。今回は変形労働時間制の一つである1年単位の変形労働時間制の基本について取り上げました。この制度はあまり年間休日を多くすることが難しい中小企業にとっては非常に有効な制度と言われています。実際、平成9年4月に中小企業にも40時間制が適用された際に多くの事業所でこの1年単位の変形労働時間制を採用し、休日増をできるだけ抑制した上で、週40時間制に移行するという例が見られました。実務的には36協定の限度時間が厳しくなったり、労使協定の締結・届出が必要になるなどのポイントがありますので、そうした詳細についてはまた次回、取り上げたいと思います。

[関連法規]
労働基準法 第32条の4
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第32条の規定にかかわらず、その協定で第2号の対象期間として定められた期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第1項の労働時間又は特定された日において同条第2項の労働時間を超えて、労働させることができる。
1.この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
2.対象期間(その期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、1箇月を超え1年以内の期間に限るものとする。以下この条及び次条において同じ。)
3.特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。第3項において同じ。)
4.対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間(対象期間を1箇月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間(以下この条において「最初の期間」という。)における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間)
5.その他厚生労働省令で定める事項
2 使用者は、前項の協定で同項第4号の区分をし当該区分による各期間のうち最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定めたときは、当該各期間の初日の少なくとも30日前に、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働日数を超えない範囲内において当該各期間における労働日及び当該総労働時間を超えない範囲内において当該各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければならない。
3 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、厚生労働省令で、対象期間における労働日数の限度並びに1日及び1週間の労働時間の限度並びに対象期間(第1項の協定で特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。
4 第32条の2第2項の規定は、第1項の協定について準用する。


関連blog記事
2011年10月10日「土曜日に全社イベントを行うのですが、やはり休日出勤扱いになるのでしょうか?」
https://roumu.com/archives/65518999.html
2006年12月31日「1年単位の変形労働時間制に関する協定書(区分期間あり)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/51323918.html
2007年1月2日「1年単位の変形労働時間制に関する協定書(区分期間なし)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/51323961.html
2007年1月3日「1年単位の変形労働時間制に関する協定届」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/51324308.html

参考リンク
厚生労働省「1ヵ月又は1年単位の変形労働時間制」
http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/kijunkyoku/week/970415-3.htm

(大津章敬)

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11月28日から予定される離職票の電子申請交付とその申請方法

11月28日から予定される離職票の電子申請交付とその申請方法 社会保険の電子申請については、電子申請で行うことのできる申請が増加したことや、一括申請機能の整備等が進められたことなどにより次第に浸透してきいているようです。

 そのような中、先週、東日本大震災の影響により延期となっていた離職票の交付を伴う雇用保険被保険者資格喪失届の電子申請に関する情報が、全国社会保険労務士会連合会より速報として発表されました。今回の発表では、11月28日の電子申請の受付開始に向けて準備が進められていることと、予定されている取り扱いについて以下の3点が示されています。

事業主の電子署名について
 社会保険労務士が事業主の代行する場合には、事業主の提出代行者であることを証明することができるものとしてこれまでと同様、 「提出代行に関する証明書(継続委託用)」を離職証明書の提出と併せて送信する。

被保険者(離職者)の電子署名について
 被保険者(離職者)が離職証明書の内容について確認したことを証明することができるものとして「離職証明書の記載内容に関する確認書(案)」 を離職証明書の提出と併せて送信することをもって、当該被保険者の電子署名に代える。

電子公文書(離職票)について
 事業主および離職者に対して交付される確認通知書や離職票等については、電子公文書(PDF)により通知される。

 これらはあくまでも予定となっており、今後取り扱いが変更になる可能性もありますが、システム移行期間も11月23日から11月27日が予定されており、離職票が電子申請で発行できるよう準備が進んでいることが分かります。


関連blog記事
2011年9月20日「ネットから印刷して利用できるようになった雇用保険の帳票類」
https://roumu.com
/archives/51874539.html
2011年6月29日「離職票発行の電子申請は平成23年11月28日から受付開始」
https://roumu.com
/archives/51856892.html
2010年7月5日「e-Govでの電子申請マニュアルのダウンロード」
https://roumu.com
/archives/51755983.html


参考リンク
全国社会保険労務士会連合会「離職票の交付を伴う雇用保険被保険者資格喪失届の電子申請について(速報)」
http://www.shakaihokenroumushi.jp/social/topics/2011/1013.html

(宮武貴美)

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地域産業保健センターをご活用ください 産業保健サービスを無料で受けられます

地域産業保健センターをご活用くださいタイトル:地域産業保健センターをご活用ください 産業保健サービスを無料で受けられます
発行者:厚生労働省
発行年月日:平成23年5月
ページ数:4ページ
概要:労働者数50人未満の小規模事業所の事業主や小規模企業場で働く人を対象に産業保健サービスを無料で提供している地域産業保健センターのサービス内容をまとめたリーフレット
Downloadはこちらから(484KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/110502-1.pdf

(大津章敬)

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労務事情10月1日号「中国社会保険法の日本人駐在員への適用Q&A」

労務事情10月1日号「中国社会保険法の日本人駐在員への適用Q&A」 現在発売されている労務事情2011年10月1日号で、弊社シニアコンサルタントの清原学が「中国社会保険法の日本人駐在員への適用Q&A」という特集記事を執筆しております。

 本年7月1日より「中華人民共和国社会保険法」が施行され、在華就業外国人への同法の適用に関する問題が注目を浴びています。そこで本稿では、中国社会保険法の日本人駐在員への適用についてQ&A形式で解説しています。機会がございましたら是非ご覧下さい。


清原学による中国人事労務管理関連セミナー情報
[東京]3時間で全体像を理解する!中国労務管理の基礎知識
日時:平成23年11月8日(火) 午後1時30分~午後4時30分
会場:名南経営東京事務所セミナールーム(日比谷)
詳細および申込みは以下より:
http://www.lcgjapan.com/sr/seminar/1111china.html

[名古屋]中国進出企業の労務管理・社会保険セミナー
第2回(労務管理)
中国労働関連法の最新政策と労務管理のポイント
日時:平成23年11月7日(月)13:30~16:30
場所:名古屋商工会議所 3階第5会議室(伏見)
詳細および申込みは以下より:
https://www.meinan.net/seminar/20111006rm.html


関連blog記事
2011年10月15日「中国人事管理の先を読む!第21回「中国社会保険法暫定弁法の公布と施行」」
https://roumu.com
/archives/51880371.html
2011年10月2日「10月15日施行!中国社会保険加入義務化の影響をまとめた無料レポートの申込み受付中」
https://roumu.com
/archives/51877072.html
2011年9月21日「日経ビジネス 9月19日号「年金二重負担に企業が悲鳴」」
https://roumu.com
/archives/51875017.html
2011年6月5日「労務事情6月1日号「海外勤務者の労務管理Q&A」」
https://roumu.com
/archives/51851649.html

(大津章敬)

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中国人事管理の先を読む!第21回「中国社会保険法暫定弁法の公布と施行」

 9月7日から上海を離れ、講演、企業本社との面談、大学での講義、コンサルティング商品開発の打ち合わせ等の目的で日本に出張し、東京、名古屋、大阪で10日間を過ごしました。その中で、9月9日には名古屋で中国社会保険法の外国人適用に関する背景と見通しについて、「日経ビジネス」の記者から取材を受けました(9月19日号掲載)。
 

 取材は午前中に無事終了し、午後からは銀行等の面談も終えたので、夜は名古屋駅近くの飲食店ですっかりでき上がっていました。そこへ、「日経ビジネス」の記者から携帯に電話が。「北京から連絡があり、中国社会保険法の実施細則が出たようです。原稿を書き直しますので、今晩中にコメントをお願いします」とのこと。日本にいて情報が寸断されていましたので、お酒も入ったまま慌ててホテルに戻り、上海のスタッフに指示すると「やはり出ています」とのこと。すぐに原文を送らせ、思考が通常の半分程度の状態ながらも解読し、コメントを書き上げました。

 実施細則(暫定弁法)は全12条と附則により構成される極めて短いものとなりましたが、6月10日に通知された「暫定弁法意見募集稿」で懸案事項となっていた「現地雇用の外国人」と「出向駐在の外国人」との加入社会保険の区分がなくなり、一様に5保険(養老・医療・工傷・失業・生育保険)への加入が強制となりました(出向駐在員が失業保険と生育保険に加入し、何の恩恵が享受できるのか未だに不明ですが)。

 更に二国間協定がない現状で、10月15日からの施行となり、日本・中国で二重払いになることが確実になってしまいました。今回の暫定弁法を見ても、十分に審議し尽くされている様子は見受けられず、次のような課題が残ったままとなっています。

具体的実施細則が公布されたため、各企業とも駐在員の社会保険加入手続に動くと思われる。

本法は2011年10月15日より施行されるため、時間的余裕がない。

さらに今度こそ罰則規定の対象となるため、予断を許さない。

社会保険番号の規定まで出されているため、実施については具体性を持っている。

北京政府によって公布されたばかりであり、各行政単位の制度的準備がどこまで整っているかは疑問が残る。

保険料率の定めがないため、外国人に対しても、その地域毎の料率が適用される。

対象となる所得は中国現地で受け取っているもののみなのか、それとも個人所得税同様、日本での所得と合算されるのか。

 これらの懸念は今後、実際の行政手続によって具体化されていくものと思われます。

(2011年10月12日 Bizpresso掲載記事)


[執筆者プロフィール]
清原学
株式会社名南経営 人事労務コンサルティング事業部
海外人事労務チーム シニアコンサルタント(中国担当)
 1961年兵庫県生。学習院大学経営学科卒。共同通信社、アメリカAT&Tにて勤務後、財団法人社会経済生産性本部にて組織人事コンサルティングに従事。大手エンジニアリング企業の取締役最高人事責任者(CHO)を歴任し、上海・大連・無錫・ホーチミン・香港の駐在を経て、2004年プレシード上海設立。中国進出日系企業約400社の組織構築、人事制度設計、労務アドバイザリー、人材育成に携わる。日本、中国にて講演多数。2011年からは株式会社名南経営にて日本国内での活動を行っている。
・独立行政法人 中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー
・ジェトロ上海センター 人事労務委託業務契約
・財団法人 社会経済生産性本部コンサルティング部 経営コンサルタント
・兵庫県中国ビジネスアドバイザー
・神戸学院大学 東アジア産業経済センター アドバイザー


清原学による中国人事労務管理関連セミナー情報
[東京]3時間で全体像を理解する!中国労務管理の基礎知識
日時:平成23年11月8日(火) 午後1時30分~午後4時30分
会場:名南経営東京事務所セミナールーム(日比谷)
詳細および申込みは以下より:
http://www.lcgjapan.com/sr/seminar/1111china.html

 

[名古屋]中国進出企業の労務管理・社会保険セミナー
第2回(労務管理)
中国労働関連法の最新政策と労務管理のポイント
日時:平成23年11月7日(月)13:30~16:30
場所:名古屋商工会議所 3階第5会議室(伏見)
詳細および申込みは以下より:
https://www.meinan.net/seminar/20111006rm.html


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2011年9月3日「中国人事管理の先を読む!第12回「進出企業の人事制度(7)昇給管理」」
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2011年8月28日「中国人事管理の先を読む!第11回「進出企業の人事制度(6)レンジ給②」」
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2011年8月27日「中国人事管理の先を読む!第10回「進出企業の人事制度(6)レンジ給①」」
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2011年8月21日「中国人事管理の先を読む!第9回「進出企業の人事制度(5)シングルレートの基本給」」
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2011年8月20日「中国人事管理の先を読む!第8回「進出企業の人事制度(4)基本給の設計」」
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2011年8月15日「中国人事管理の先を読む!第7回「進出企業の人事制度(3)等級とモチベーション」」
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2011年8月14日「中国人事管理の先を読む!第6回「進出企業の人事制度(2)等級を設計する」」
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2011年8月7日「中国人事管理の先を読む!第4回「成果やミッションで保有能力を評価する」」
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2011年8月6日「中国人事管理の先を読む!第3回「賞与相場と支給額の決定」」
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2011年7月31日「中国人事管理の先を読む!第2回「インフレ経済下における賃金管理」」
https://roumu.com
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2011年7月30日「中国人事管理の先を読む!第1回「外国人の保険加入が義務付けに?」」
https://roumu.com
/archives/51863078.html
2011年7月23日「東海日中貿易センター「中国社会保険法の施行と在華就労外国人への適用」」
https://roumu.com
/archives/51861405.html
2011年7月12日「中国進出企業が押さえておきたい「中国社会保険法」の影響と対策セミナー パソナ様主催で開催(東京・大阪)」
https://roumu.com
/archives/51859813.html
2011年7月3日「当社中国人事労務コンサルタント清原学が東京投資育成様でセミナーを開催」
https://roumu.com
/archives/51856533.html

 

参考リンク
ビジネスフリーペーパー「Bizpresso」概要
http://bizpresso.net/about


(清原学)

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平成24年度から10%超に引き上げられる見込みとなった協会けんぽ保険料率

協会けんぽ保険料率 先週、協会けんぽから「平成24年度協会けんぽの収支見込みについて」という資料が発表されました。これまで協会けんぽの保険料率は2年連続で引上げになっており、来年度の保険料率が注目されていましたが、この発表によると、来年度も保険料率を引上げざるを得ない状況とされています。

 平成23年度の協会けんぽの保険料率は全国平均で9.50%となっています。この水準は2年度連続での引上げの結果であり、「3年連続の引上げ」、「10%を超える水準」といった事態を避けるため、協会けんぽでは医療費に対する国庫補助率の引上げを求めてきました。しかし、平成24年度の概算要求において国庫補助率は現状のままとされたことから、保険料率の水準も以下のとおりの見込みとなりました。

高齢受給者に係る自己負担引上げ凍結を解除した場合
  9.50%⇒10.14%(0.64%ポイント増)
高齢受給者に係る自己負担引上げ凍結を継続した場合
  9.50%⇒10.20%(0.70%ポイント増)

 の10.20%へ引上げとなった場合、標準報酬月額を28万円、賞与月額を年1.41ヶ月分という者の場合の保険料負担(労使負担合計)は、月額で2,190円増、年額で26,284円増となっています。労務ドットコムでは今後もこの情報に注目していきたいと思います。


関連blog記事
2011年10月7日「10月からの児童手当拠出金拠出金率は0.13%で引上げなし」
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2011年9月23日「CDおよびDVDによる提出が可能となった社会保険手続き」
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2011年9月22日「EXCELで書類の作成・印刷・届出ができるようになった日本年金機構の諸手続き」
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2011年9月9日「健保組合は過去最高の415組合が保険料引き上げも8割が赤字」
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参考リンク
協会けんぽ「平成24年度協会けんぽの収支見込みについて」
http://www.kyoukaikenpo.or.jp/news/detail.1.83392.html

(宮武貴美)

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平成23年度 地域別最低賃金が全都道府県出揃いました

平成23年度 地域別最低賃金が全都道府県出揃いました 平成23年度の最低賃金ですが、答申の段階で平成23年11月6日発効予定となっていた岩手県も昨日の官報で公示があり、これで全都道府県のものが出揃ったこととなります(画像はクリックして拡大)。

 すべての都道府県で1円から8円の引上げとなり、改定後の全国加重平均額は737円で昨年より7円の引上げとなりました。今年度の引上げにより、地域別最低賃金額が生活保護水準と逆転しているのは北海道、宮城県、神奈川県の1道2県となります。


関連blog記事
2011年10月10日「平成23年度 地域別最低賃金が岩手県を除き出揃いました」
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2011年9月15日「全都道府県の最低賃金答申が出揃う 全国加重平均額は737円」
https://roumu.com
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2011年9月7日「【速報】平成23年度地域別最低賃金公示(北海道など全4道県)」
https://roumu.com
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2011年9月2日「【速報】平成23年度地域別最低賃金公示(東京,神奈川,大阪など全13都府県)」
https://roumu.com
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2011年8月8日「東京16円、大阪7円の引上げが予定される平成23年の最低賃金改正」
https://roumu.com
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(宮武貴美)

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