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パワハラの追加など、改正が行われた精神障害等に係る労災認定の判断指針

改正が行われた精神障害等に係る労災認定の判断指針 業務による心理的負荷を原因として精神障害を発病し、あるいは自殺したとする事案(以下「精神障害等」)については、「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」(平成11年9月14日付け基発第544号。以下「判断指針」)の判断指針別表1「職場における心理的負荷評価表」により、業務による心理的負荷の強度等について評価し、業務上外の判断が行われています。しかし、この判断指針策定以降、企業における組織再編や人員の削減、あるいは能力主義・成果主義に基づく賃金・処遇制度の導入など、労働環境は急激に変化しており、また業務の集中化による心理的負荷、職場でのひどいいじめによる心理的負荷など、新たな心理的負荷が生ずる出来事が認識され、評価表における具体的出来事への当てはめが困難な事案が増加しています。そこで厚生労働省は、この判断指針の評価表等を改正し、昨日(4月6日)付けで厚生労働省労働基準局長から都道府県労働局長あて通達を発出しました。本日は今回の改定内容のポイントについて見ていくこととしましょう(画像はクリックして拡大)。

[主な改正内容]
判断指針別表1「職場における心理的負担評価表の具体的出来事の追加および修正」
 新たな出来事として12項目を追加し、計43項目とすると共に、現行の出来事についても、心理的負荷をより適切に評価するために7項目の修正を実施した。
(1)出来事の追加項目例
□職場におけるひどい嫌がらせ等による心理的負荷の反映
 「ひどい嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」を追加
□業務の集中化による心理的負荷の反映
 「複数名で担当していた業務を1人で担当するようになった」を追加
□違法行為を強要されたことによる心理的負荷の反映
 「違法行為を強要された」を追加
□無理な注文を受けたこと等による心理的負荷の反映
 「顧客や取引先から無理な注文を受けた」、「達成困難なノルマが課された」を追加
(2)出来事の修正項目例
□「非正規社員であるとの理由等により、仕事上の差別、不利益取り扱いを受けた」
□「部下とのトラブルがあった」の心理的負荷の強度を見直し

「心理的負荷の強度を修正する視点」の見直し
 新たに追加する具体的出来事(12項目)について、心理的負荷の強度を修正する際の着眼事項を示すとともに、これまで示していた具体的出来事の着眼事項についても、心理的負荷の強度を適切に修正を行う視点から修正(10項目)を行った。

「出来事に伴う変化等を検討する視点」の見直し
 出来事後の状況がどの程度持続し、拡大あるいは改善したかによる心理的負荷(慢性ストレス)を出来事自体による心理的負荷と総合して検討・評価するという観点をより明確にするための修正を行うとともに、新たに具体的評価を行う際の着眼点として「持続する状況を検討する際の着眼事項例」を例示した。

その他
 判断指針別表2「職場以外の心理的負荷評価表」についても、新たな具体的出来事として「親が重い病気やケガをした」を追加した。

 今回の改定ではパワハラによる心理的負荷を中心に評価要素が追加されましたが、この評価表は安心して働くことができる職場作りにも活用できるものですので、内容を把握しておきたいところです。今回の改正内容や評価表の詳細は以下をご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/dl/h0406-2a.pdf


関連blog記事
2009年3月6日「厚生労働省から公開されたセクシュアルハラスメントアンケート」
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2008年12月16日「管理職研修に最適!ネットで見られるメンタルヘルス啓発ビデオ」
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2008年10月26日「様々な企業でのメンタルヘルス対策の事例集がダウンロードできます」
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2008年10月25日「メンタルヘルス不全防止に向けた「セルフケア」のポイントをまとめた小冊子」
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2008年10月23日「企業のメンタルヘルス対策は「労働者からの相談対応の体制整備」から」
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2008年9月5日「職場で急増する職務内容や負荷、環境に関する悩み」
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2008年9月3日「スタートした「メンタルヘルス不調者等の労働者に対する相談機関による相談促進事業」」
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2008年9月2日「長時間労働者への医師による面接指導の記録保存」
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2008年8月30日「メンタル・ヘルス研究所から発表された2008年版「産業人メンタルヘルス白書」」
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2008年8月18日「メンタルヘルスケアに活用できる「職場環境改善のためのヒント集」ダウンロード開始」
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2008年8月11日「メンタルヘルス対策が重点課題とされている第11次労働災害防止計画」
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2008年8月9日「依然として増加傾向にある企業における「心の病」」
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2008年6月16日「前年度比1.9倍と急増するセクシュアルハラスメント等に関する相談」
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2008年5月29日「過重労働に基づく過労死・精神障害の労災認定件数が過去最高を記録」
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2008年5月21日「過去3年間に56.1%の企業で精神疾患の発症例あり」
https://roumu.com
/archives/51332893.html

参考リンク
厚生労働省「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針の一部改正について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/h0406-2.html

(大津章敬)

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中小企業緊急雇用安定助成金のご案内

中小企業緊急雇用安定助成金のご案内タイトル:中小企業緊急雇用安定助成金のご案内
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年4月
Downloadはこちらから(493KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/chuuankin200904.pdf



関連blog記事
2009年4月14日「政府の経済危機対策に盛り込まれた雇用対策の内容」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51536151.html
2009年3月31日「ワークシェアリング推進の大型助成金 残業削減雇用維持奨励金が創設」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51527922.html
2009年3月30日「[速報]雇用調整助成金の助成率 本日の省令で大企業3/4 中小企業9/10へ引上げ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51527777.html
2009年2月22日「第二次補正予算により創設・拡充された雇用関係助成金の概要」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51507686.html


参考リンク
厚生労働省「中小企業緊急雇用安定助成金」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a01-2.html


(大津章敬)

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[改正雇用保険法](3)改正に伴い新しくなった離職証明書

改正に伴い新しくなった離職証明書 先週金曜日からスタートした改正雇用保険法の特集ですが、今日はその第3回目。今回は離職証明書の様式の変更について取り上げましょう。


 離職証明書は、雇用保険法の改正等に伴い、その様式が見直されていますが、今回の改正においても変更が行われています。これは、昨日のブログ記事「[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された「特定理由離職者」」で取り上げた通り、離職理由によって基本手当の受給資格を得るための被保険者期間が異なってくるためであり、離職証明書の右側(7)の離職理由欄が変更になっています(画像はクリックして拡大)。


 具体的には、契約を更新または延長することの確約・合意の有無および労働者から契約の更新又は延長の希望の申出の有無等が増えており、特定理由離職者の判定について事業主・離職者双方の主張の確認ができるようになっています。その他の様式でも変更になったものがありますので、今後の手続の際には様式を確認しながら行う必要がありそうです。



関連blog記事
2009年4月8日「[改正雇用保険法](4)特定理由離職者の範囲と判断基準」
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2009年4月6日「[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された特定理由離職者」
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2009年4月3日「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」
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2009年3月31日「平成21年度の新雇用保険料率は一般の事業で1,000分の11」
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2009年3月30日「改正雇用保険法成立 施行は明日 3月31日」
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2009年3月14日「[ワンポイント講座]雇用保険未加入が判明した場合の手続きと修正申告」
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2009年3月9日「6ヶ月以上遡って雇用保険に加入する際には遅延理由書の添付が必要に」
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2009年1月21日「改正雇用保険法案が昨日閣議決定 雇用保険適用範囲が拡大へ」
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2008年12月9日「政府の新雇用対策に掲げられた雇用保険制度の改正方針」
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参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(宮武貴美)


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美容文化BEAUTY WOO 2009年5月号「労務トラブルへの処方箋」

美容文化BEAUTY WOO 2009年5月号「労務トラブルへの処方箋」 弊社労務コンサルタントの佐藤浩子が、現在発行されている美容文化 BEAUTY WOO 5月号の連載「初心者にもわかりやすい!労務基礎講座」の第2回として「労務トラブルへの処方箋」という解説記事を執筆しております(画像はクリックして拡大)。本稿では、解雇と時間外手当という特にトラブルになりやすい事項を取り上げ、その基本的な対策を分かりやすく解説しております。機会がございましたら、是非ご覧下さい。


(大津章敬)


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中小企業の2009年賃上げ 連合一次集計では4,273円(1.65%)

中小企業の2009年賃上げ 連合一次集計では4,273円(1.65%) 先日、連合より中小企業の賃上げに関する一次集計が発表されました。これによれば2009年の中小企業の賃上げは平均で4,273円(1.65%)となり、昨年実績の4,625円(1.77%)と比較すると、351円(△0.13%)の減少という結果になっています(画像はクリックして拡大)。


 また、これを99人以下企業に限定すると、昨年実績4,488円(1.79%)に対し、今年の平均は3,839円(1.54%)となり、4,000円を割り込む結果となっています。今年の昇給環境の厳しさを感じさせる結果が出ていますが、この連合の中小企業賃上げデータは毎年二次集計以降になると大幅に金額が下がる傾向が出ていますので、最終的には全体平均でも4,000円を割り込む結果となることが予想されます。



関連blog記事
2009年4月5日「都内労働組合の賃上げ平均妥結額は前年比7.8%減の5,414円(1.68%)」
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2009年3月23日「連合調査の賃上げ一次集計は前年比マイナス8.5%の5,830円」
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2009年3月21日「今春の都内企業の学卒初任給は大卒205,000円・高卒168,000円」
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2009年3月8日「平成20年冬季賞与の平均妥結額は831,813円(前年比△0.63%)」
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2009年2月15日「今春の昇給は昨年比で大幅減の見通し」
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2009年1月25日「厚労省より平成20年賃金構造基本統計調査の都道府県別速報が発表」
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2009年1月3日「平成20年に賃上げを実施した企業は前年比で8.8%の大幅減」
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2008年12月30日「東京都中小企業のモデル賃金 大卒35歳は326,035円」
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参考リンク
連合「2009年春季生活闘争 中小共闘集計 第1回集計(3月30日集計分)」
http://www.jtuc-rengo.or.jp/roudou/shuntou/2009/shuukei_chuushou/index.html


(大津章敬)


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残業削減雇用維持奨励金残業削減計画届

残業削減雇用維持奨励金残業削減計画届 平成21年3月30日に雇用調整助成金制度の中に新たに設けられた残業削減雇用維持奨励金を受給する際、最初に提出する必要がある残業削減雇用維持奨励金残業削減計画届の様式(画像はクリックして拡大)です。
重要度:

[ダウンロード]
word
Word形式 ws_plan.doc(118KB)
PDFPDF形式 ws_plan.pdf(42KB)

[ワンポイントアドバイス]
 この計画届の提出は、残業削減実施の初日の前日までとなっています。また、併せて以下の3つの書類を提出する必要があります。
残業削減実施事業所の労働者の過半数で組織する労働組合(労働者の過半数で組織する労働組合がない場合には、労働者の過半数を代表する者)との間に締結した残業削減に関する書面による協定(実施期間、削減残業時間、対象労働者の範囲等について記載)の写し
残業削減実施事業所の事業活動の状況に関する申出書(様式第1号(2))
比較期間における事業所労働者の労働時間を明らかにする書類


関連blog記事
2009年3月31日「ワークシェアリング推進の大型助成金 残業削減雇用維持奨励金が創設」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51527922.html

 

参考リンク
厚生労働省 「残業削減雇用維持奨励金の創設等について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/other34/syourei.html

(福間みゆき)

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労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準タイトル:労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準
発行者:厚生労働省
発行時期:-
Downloadはこちらから(4.6MB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/jikan_tekiseihaaku.pdf



関連blog記事
2008年10月31日「平成19年度のサービス残業是正支払額は1,728社で272億円」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51440408.html
2007年12月7日「対応が遅れる労働時間の適正な把握と懸念される調査の増加」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51186435.html
2007年10月31日「明日から賃金不払残業解消キャンペーンがスタート~今年は過重労働解消も目的に追加」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51143376.html
2007年10月7日「平成18年度のサービス残業是正支払額は1,679社で227億円」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51113831.html


参考リンク
厚生労働省「賃金不払残業の解消を図るために講ずべき措置等に関する指針」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/10/h1005-1b.html
厚生労働省「賃金不払残業総合対策要綱」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2007/10/h1005-1a.html


(大津章敬)

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高校生のアルバイトを仕事に就かせるときの注意点を教えて下さい

 前回、高校生を雇用する場合の注意点について確認したが、いよいよ今週から高校生にアルバイトにやって来ることとなった。配属は工場となり、製本作業を行う予定となっている。



宮田部長:
 大熊先生、こんにちは。先週ご相談しました高校生のアルバイトですが、いよいよ明日から来てもらいます。
大熊社労士:
 そうですか。今年は新規採用を控えられましたが、高校生のアルバイトが入ってくることによってフレッシュな印象を受けることができ、職場の雰囲気も変わりますね。
宮田部長宮田部長:
 そうですね。それも期待したいですね。アルバイトの彼には、工場の製本工程で仕事をしてもらおうと考えていますが、実際に仕事をさせるにあたっての注意点はありますか?
大熊社労士:
 はい、18歳未満の者については、労働基準法で危険・有害な業務をさせてはいけないとされており、その具体的な範囲については年少者規則第8条に定められています。例えば、ボイラーの溶接やクレーンの運転などがあります(詳細は文末の関連法規を確認)。
福島さん:
 なるほど。44個の業務が挙げられており、幅広い内容ですね。
大熊社労士:
 これらの業務については、大きく①安全上危険な業務、②衛生上有害な業務、③福祉上有害な業務の3つに分けることができます。そして、各々の業務について細かな行政解釈などが出ていますので、注意して確認する必要があります。今回については、製本の作業内容からみて問題ないでしょう。またそもそも労働基準法において、厚生労働省が定める重量物を取り扱う業務に就かせてはならないとされています。
福島照美福島さん:
 基本的には、重たい物を持ったり運んだりといったことはないと思いますが、この重量物を取り扱う業務とはどのような業務を指しているのでしょうか?
大熊社労士:
 これについても年少者規則第7条に定めがありまして、以下のように、就業禁止となる重量物の最低基準が示されています。
断続作業の場合
 満16歳未満 男:15㎏ 女:12㎏
 満16歳以上満18歳未満 男:30㎏ 女:25㎏
継続作業の場合
 満16歳未満 男:10㎏ 女:8㎏
 満16歳以上満18歳未満 男:20㎏ 女:15㎏
宮田部長:
 こんなルールがあるとはまったく知りませんでした。性別および年齢別、作業が連続か断続かによって、細かく決められているのですね。
大熊社労士大熊社労士:
 規定の中において明確な作業方法の定めは示されていませんが、健康に及ぼす影響との関係からみますと、重量物を直接担うケースを指していて重量物を押すようなケースについては含まれないと考えられます。
宮田部長:
 18歳未満の者については、身体の発育に危害が生じないように一層注意しなければなりませんね。しばらく仕事をしていくと、18歳未満であることという認識が薄れて行きかねませんので、総務の方でしっかり管理していきます。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。労働安全衛生法第61条では、未経験者であること、技能を有しない労働者であることを理由として、一般的な就業制限が規定されています。このうち一定の業務については免許を有しない者の就業を禁止していますが、この免許取得そのものについて、年少者であることを欠格事由としているものがあり、具体的には次のとおりです。
満18歳未満に満たない者であることを欠格事由とするもの
・特級ボイラー技士免許
・一級ボイラー技士免許
・二級ボイラー技士免許
・特別ボイラー溶接士免許
・普通ボイラー溶接士免許
・ボイラー整備士免許
・クレーン運転士免許
・移動式クレーン運転士免許
・デリック運転士免許
・ガス溶接作業主任者免許
・林業架線作業主任者免許
・発破技士免許
・揚貨装置運転士免許
・潜水士免許
・エックス線作業主任者免許
満20歳に満たない者であることを欠格事由とするもの
・高圧室内作業主任者免許


 なお、会社が、労働基準法第62条(危険有害業務の就業制限)に違反して年少者を危険有害の業務に従事させた場合についても、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金の罰則がありますので一層の注意を払うことが望まれます。


[関連法規]
労働基準法 第62条(危険有害業務の就業制限)
 使用者は、満18歳に満たない者に、運転中の機械若しくは動力伝導装置の危険な部分の掃除、注油、検査若しくは修繕をさせ、運転中の機械若しくは動力伝導装置にベルト若しくはロープの取付け若しくは取りはずしをさせ、動力によるクレーンの運転をさせ、その他厚生労働省令で定める危険な業務に就かせ、又は厚生労働省令で定める重量物を取り扱う業務に就かせてはならない。
2 使用者は、満18歳に満たない者を、毒劇薬、毒劇物その他有害な原料若しくは材料又は爆発性、発火性若しくは引火性の原料若しくは材料を取り扱う業務、著しくじんあい若しくは粉末を飛散し、若しくは有害ガス若しくは有害放射線を発散する場所又は高温若しくは高圧の場所における業務その他安全、衛生又は福祉に有害な場所における業務に就かせてはならない。
3 前項に規定する業務の範囲は、厚生労働省令で定める。


労働基準法 第63条(坑内労働の禁止)
 使用者は、満18歳に満たない者を坑内で労働させてはならない。


年少者規則 第8条(年少者の就業制限の業務の範囲)
 法第六十二条第一項の厚生労働省令で定める危険な業務及び同条第二項の規定により満十八歳に満たない者を就かせてはならない業務は、次の各号に掲げるものとする。ただし、第四十一号に掲げる業務は、保健師助産師看護師法 (昭和二十三年法律第二百三号)により免許を受けた者及び同法 による保健師、助産師、看護師又は准看護師の養成中の者については、この限りでない。
一  ボイラー(労働安全衛生法施行令 (昭和四十七年政令第三百十八号)第一条第三号 に規定するボイラー(同条第四号 に規定する小型ボイラーを除く。)をいう。次号において同じ。)の取扱いの業務
二  ボイラーの溶接の業務
三  クレーン、デリック又は揚貨装置の運転の業務
四  緩燃性でないフィルムの上映操作の業務
五  最大積載荷重が二トン以上の人荷共用若しくは荷物用のエレベーター又は高さが十五メートル以上のコンクリート用エレベーターの運転の業務
六  動力により駆動される軌条運輸機関、乗合自動車又は最大積載量が二トン以上の貨物自動車の運転の業務
七  動力により駆動される巻上げ機(電気ホイスト及びエアホイストを除く。)、運搬機又は索道の運転の業務
八  直流にあっては七百五十ボルトを、交流にあっては三百ボルトを超える電圧の充電電路又はその支持物の点検、修理又は操作の業務
九  運転中の原動機又は原動機から中間軸までの動力伝導装置の掃除、給油、検査、修理又はベルトの掛換えの業務
十  クレーン、デリック又は揚貨装置の玉掛けの業務(二人以上の者によって行う玉掛けの業務における補助作業の業務を除く。)
十一  最大消費量が毎時四百リットル以上の液体燃焼器の点火の業務
十二  動力により駆動される土木建築用機械又は船舶荷扱用機械の運転の業務
十三  ゴム、ゴム化合物又は合成樹脂のロール練りの業務
十四  直径が二十五センチメートル以上の丸のこ盤(横切用丸のこ盤及び自動送り装置を有する丸のこ盤その他反ぱつにより労働者が危害を受けるおそれのないものを除く。)又はのこ車の直径が七十五センチメートル以上の帯のこ盤に木材を送給する業務
十五  動力により駆動されるプレス機械の金型又はシヤーの刃部の調整又は掃除の業務
十六  操車場の構内における軌道車両の入換え、連結又は解放の業務
十七  軌道内であって、ずい道内の場所、見通し距離が四百メートル以内の場所又は車両の通行が頻繁な場所において単独で行う業務
十八  蒸気又は圧縮空気により駆動されるプレス機械又は鍛造機械を用いて行う金属加工の業務
十九  動力により駆動されるプレス機械、シヤー等を用いて行う厚さが八ミリメートル以上の鋼板加工の業務
二十  削除
二十一  手押しかんな盤又は単軸面取り盤の取扱いの業務
二十二  岩石又は鉱物の破砕機又は粉砕機に材料を送給する業務
二十三  土砂が崩壊するおそれのある場所又は深さが五メートル以上の地穴における業務
二十四  高さが五メートル以上の場所で、墜落により労働者が危害を受けるおそれのあるところにおける業務
二十五  足場の組立、解体又は変更の業務(地上又は床上における補助作業の業務を除く。)
二十六  胸高直径が三十五センチメートル以上の立木の伐採の業務
二十七  機械集材装置、運材索道等を用いて行う木材の搬出の業務
二十八  火薬、爆薬又は火工品を製造し、又は取り扱う業務で、爆発のおそれのあるもの
二十九  危険物(労働安全衛生法施行令 別表第一に掲げる爆発性の物、発火性の物、酸化性の物、引火性の物又は可燃性のガスをいう。)を製造し、又は取り扱う業務で、爆発、発火又は引火のおそれのあるもの
三十  削除
三十一  圧縮ガス又は液化ガスを製造し、又は用いる業務
三十二  水銀、砒素、黄りん、弗化水素酸、塩酸、硝酸、シアン化水素、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、石炭酸その他これらに準ずる有害物を取り扱う業務
三十三  鉛、水銀、クロム、砒素、黄りん、弗素、塩素、シアン化水素、アニリンその他これらに準ずる有害物のガス、蒸気又は粉じんを発散する場所における業務
三十四  土石、獣毛等のじんあい又は粉末を著しく飛散する場所における業務
三十五  ラジウム放射線、エックス線その他の有害放射線にさらされる業務
三十六  多量の高熱物体を取り扱う業務及び著しく暑熱な場所における業務
三十七  多量の低温物体を取り扱う業務及び著しく寒冷な場所における業務
三十八  異常気圧下における業務
三十九  さく岩機、鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務
四十  強烈な騒音を発する場所における業務
四十一  病原体によって著しく汚染のおそれのある業務
四十二  焼却、清掃又はと殺の業務
四十三  刑事施設(刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律 (平成十七年法律第五十号)第十五条第一項 の規定により留置施設に留置する場合における当該留置施設を含む。)又は精神科病院における業務
四十四  酒席に侍する業務
四十五  特殊の遊興的接客業における業務
四十六  前各号に掲げるもののほか、厚生労働大臣が別に定める業務



関連blog記事
2009年3月30日「高校生のアルバイトを雇用する際の注意点を教えて下さい」
https://roumu.com/archives/65070671.html
2007年1月27日「交代制による深夜業延長許可申請書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/51943770.html
2007年8月27日「年少者に係る深夜業時間延長許可申請書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/54788527.html


参考リンク
神奈川労働局「高校生等を使用する事業主の皆さんへ」
http://www.kana-rou.go.jp/users/kijyun/kokosei.htm


(福間みゆき)


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[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された「特定理由離職者」

 本日は先週金曜日のブログ記事「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」に引き続き、改正雇用保険法の特集の第2回目(全10回)として今回の改正により新設された「特定理由離職者」について取り上げましょう。


 これまで離職者の中でも、倒産、解雇等により、再就職の準備をする時間的余裕がなく離職を余儀なくされた者については「特定受給資格者」として、基本手当の給付日数等で定年退職や自己の意思等で離職した者とは異なる取扱いがされてきました。今回の改正では、これに加え、新たに「特定理由離職者」が創設され、特定受給資格者と似通った取扱いをすることになっています。そもそも特定理由離職者は雇い止めとなった非正規労働者に対するセーフティーネット機能の強化であり、期間の定めのある労働契約が更新されなかったことその他やむを得ない理由により離職された者を対象としています。具体的には、以下の2つのいずれかに該当する場合に特定理由離職者として扱われることとなっています。


[特定理由離職者に該当する者]
期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した者(その者が当該更新を希望したにもかかわらず、当該更新についての合意が成立するに至らなかった場合に限る)
正当な理由のある自己都合により離職した者


 これらの者については、特定受給資格者と同様に基本手当の受給資格を得るために、被保険者期間が離職日以前の2年間に通算して12ヶ月以上必要なところ、離職日以前の1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あれば受給資格を得ることができることになっています。なお、この取扱いは、受給資格に係る離職の日が平成21年3月31日以降の者が対象となります。また、期間の定めのある労働契約が更新されなかったことにより離職した者については、基本手当の所定給付日数についても特定受給資格者と同様に取り扱われ、手厚い給付を受けられる場合があります。こちらの取扱いは受給資格に係る離職の日が平成21年3月31日から平成24年3月31日までの間にある者が対象となります。


 ちなみに、特定受給資格者または特定理由離職者に該当するかどうかの判断は、離職証明書の離職理由欄および事実確認できる資料による確認を行った上で最終的に公共職業安定所が慎重に行うことになっています。したがって、事業主または離職者の主張のみで判定するものではなく、離職理由を確認できる資料の提出が求められます。明日は、これに関連した離職証明書の書式の変更について取り上げることとします。



関連blog記事
2009年4月8日「[改正雇用保険法](4)特定理由離職者の範囲と判断基準」
https://roumu.com
/archives/51531336.html
2009年4月7日「[改正雇用保険法](3)改正に伴い新しくなった離職証明書」
https://roumu.com
/archives/51530106.html
2009年4月3日「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」
https://roumu.com
/archives/51529833.html
2009年3月31日「平成21年度の新雇用保険料率は一般の事業で1,000分の11」
https://roumu.com
/archives/51528429.html
2009年3月30日「改正雇用保険法成立 施行は明日 3月31日」
https://roumu.com
/archives/51527126.html
2009年3月14日「[ワンポイント講座]雇用保険未加入が判明した場合の手続きと修正申告」
https://roumu.com
/archives/51516274.html
2009年3月9日「6ヶ月以上遡って雇用保険に加入する際には遅延理由書の添付が必要に」
https://roumu.com
/archives/51515812.html
2009年1月21日「改正雇用保険法案が昨日閣議決定 雇用保険適用範囲が拡大へ」
https://roumu.com
/archives/51489035.html
2008年12月9日「政府の新雇用対策に掲げられた雇用保険制度の改正方針」
https://roumu.com
/archives/51465429.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(宮武貴美)


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[サービスご案内]定年退職予定者向け出張研修

[サービスご案内]定年退職予定者向け出張研修 名南経営では、定年退職予定者向け出張研修のサービスを行っております。これは、定年退職予定者(概ね55歳~60歳)に対して、福利厚生の一環として名南経営所属のの社会保険労務士が御社指定場所にて定年前後の手続等を説明代行させて頂く研修です。この研修では、厚生年金や健康保険、雇用保険を中心に退職前後には具体的にどういった制度等を選び、何をすればよいのか等を様々な事例を用いながら、また年金などではいくらくらい受給できるのかなどについて参加者の視点でお話をさせて頂きます。御社の総務・人事担当者は、目まぐるしく変わる各種制度の事前勉強から開放され、本来の業務に専念をすることができます。是非ご利用下さい(チラシ画像はクリックして拡大)。


[プログラムメニュー(例)]
定年前後の手続きと生活プラン
定年前後のスケジュール
定年前後の手続き
 雇用保険・・・失業給付を受けるための手続とトクをするもらい方
 健康保険・・・保険料でソンをしない上手な健康保険の選び方
 年金・税金・・・老後の収入の柱となる年金の仕組みから手続の流れ
生き甲斐・健康管理対策
個別相談対応


[理解度・満足度を高めるために]
 研修実施にあたっては、参加者の理解度や満足度を高めるために、以下の方法を採っております。
配偶者の同席
 配偶者の方も一緒に参加をして頂くことによって、別の角度から手続やライフプラン設計について理解をして頂くこともできます。必要性等のご判断は御社にてお任せ致します。
事前アンケート
 当日、どういったことを具体的に聞きたいのかなどを御社担当者を通じて参加者にアンケートを取り、そうした内容を重点的にお話させて頂きます。
随時質問対応
 一方的な講義を行うことなく、随時参加者の様子を見ながら質問はないかということを投げかけ、不明点を残すことがないよ
うに進めます。


[研修概要]
対応地域:原則として全国対応可(御社指定場所に講師がお伺いします)
標準時間:3時間
費用:150,000円(消費税別途)
※上記の費用に含まれないもの
(1)テキスト費用(市販のテキストを利用のため、その実費)
(2)交通費等実費
(2)名古屋駅を拠点にして半径200km以遠の場所にて実施する場合には、上記費用のほか、日当分として別途50,000円(消費税別途)をご請求させて頂きます。
チラシ:以下をクリックして、pdf形式のチラシをダウンロードしていただけます。
PDFPDF形式 teinen_kenshu.pdf(311KB)


[お問い合わせ先]
 研修の詳細については以下までお問い合わせ下さい。
愛知県名古屋市東区泉1-12-35 1091ビル4階
株式会社名南経営 人事コンサルティング部(担当/服部)
tel:052-962-2022 fax:052-962-2102
mail:ec492@ecall.co.jp


(服部英治


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