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飲食店店長労務管理超基礎【第2回】飲食店店長ならば、アルバイトの社会保険加入要件を理解する

パート・アルバイトを社会保険に加入させていない飲食店が多い
 飲食店においては、正社員以外のパート・アルバイトを雇用保険や社会保険に加入させていないケースが多いと言われています。事実、ある飲食店店長に「アルバイトなんだから雇用保険とか、社会保険には加入させる必要はないだろう?」と聞かれたことがありますが、これは誤りです。社会保険の加入においては、正社員・パート・アルバイトなどの雇用形態はまったく関係ありません。どのような雇用形態であっても労働時間など一定の条件を満たせば雇用保険や社会保険に加入させる必要があります。もしも、保険に加入させていなかった場合は、過去2年間に遡って保険料を納める必要があります。この保険料の事業主負担分は合計約14%にもなります。例えば月給20万円のアルバイトが2年間遡って保険料を納めなくてはならなくなった場合は、20万円×14%×2年=67万2千円にもなります。もしもこのようなアルバイトが10人いれば、672万円にもなってしまいます。このようなリスクを抱えた状態で飲食店経営を続けていくことは非常に危険です。この社会保険料加入の問題に対する解決策は2つしかありません。1つは「社会保険に加入させる」、もう1つは「加入しなくても良いようにする」ことです。


パート・アルバイトの社会保険の加入要件
 以下ではまず雇用保険と社会保険の加入要件について確認しておきましょう。
①雇用保険の加入要件
 飲食店においては、個人経営であれ、法人経営であれ、一人でも従業員を雇った瞬間から雇用保険に加入する義務が発生します。しかし、1週間に合計10時間しか働かないような短時間のパート・アルバイトについてまで雇用保険に加入しなければならないわけではありません。パート・アルバイトの雇用保険への加入要件は以下の2点です。
(1)31日以上の雇用見込みがある方
(2)1週間の所定労働時間が20時間以上である方


 この要件に該当する場合には、例えパート・アルバイトであったとしても雇用保険に加入する必要があります。一方、正社員と同じように1週間の労働時間が40時間あるような者でも、以下の5点に該当する者は雇用保険に加入する必要がありません。
(1)法人の役員
(2)事業主と同居している親族
(3)昼間学生
(4)4ヶ月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される方
(5)日雇い労働者


 ですから、飲食店の経営においては、1週間の労働時間が20時間未満のパート・アルバイトでシフトを組むようにしたり、パート・アルバイトを学生中心にしていくと雇用保険料負担を減らすことができます。


②社会保険の加入要件
 社会保険については、個人経営であれば例え100人の従業員を雇用していたとしても社会保険に加入する必要はありません。しかし、法人の場合は従業員1人だけでも加入する必要があります。社会保険についても短時間労働者については、ある一定の労働時間数以上の場合のみ加入義務が発生します。その基準は以下の2点です。
(1)1日または1週間の労働時間が正社員の概ね4分の3以上の方
(2)1ヶ月の労働日数が正社員の概ね4分の3以上の方


 正社員の1週間の所定労働時間を40時間としている企業が多いので、目安としては1週間の労働時間が30時間未満であれば、社会保険に加入しなくてもよいということになります。また1週間の労働時間が40時間の者でも以下の2点に該当する方は社会保険に加入する必要がありません。
(1)日雇労働者(ただし1ヶ月を超えて使用されるに至ったらその日から加入)
(2)2ヶ月以内の期間を定めて使用される者(ただしその期間を超えて使用されるに至ったらその日から加入)


 よって1週間の労働時間が30時間未満のパート・アルバイトでシフトを組むようにすると会社の社会保険料負担を軽減することができます。


問題解決は採用活動から始まる
 雇用保険と社会保険の加入要件はご理解いただけたかと思います。そうはいっても長時間勤務してくれるパート・アルバイトは飲食店店長にとって、頼りになりますし、成長も早いため、ありがたい存在でしょう。しかし、ここまで述べた社会保険料負担の大きさや退職のリスクを考えれば、短時間のパート・アルバイトを上手に活用することも重要であることが分かります。飲食店経営は、正社員比率が低いということが弱みといわれます。しかし、雇用保険料や社会保険料をコントロールすることが可能であることは、実は他の業種にはない大きなメリットでもあります。これはすなわち、雇用保険料や社会保険料の加入要件について正しく理解すれば、正社員ばかりの業種に比べ14%の人件費を節約することができるということなのです。まずは雇用保険や社会保険の加入要件を理解し、うまくシフトを組むことは飲食店店長の必須スキルであるといえるでしょう。



関連blog記事
2011年2月5日「飲食店労務管理超基礎【第1回】飲食店店長ならば、必ず就業規則を整備する」
https://roumu.com
/archives/51821707.html


(中島敏雄)


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役員の年間報酬の平均は社長で3,181万円、取締役で1,584万円

役員の年間報酬の平均は社長で3,181万円、取締役で1,584万円 先日、産労総合研究所より「役員報酬の実態に関するアンケート調査」の結果が公表されました。この調査は、上場企業1,500社および非上場企業2,000社を対象に実施されたもので、回答は上場企業67社、非上場企業84社の合計151社というもの。これによれば、2010年の役員報酬の水準は、賞与の有無、従業員規模、上場・非上場の区分によってバラツキがあるものの、以下のとおりとなっています。
会 長          3,291万円
社 長          3,181万円
副社長         3,482万円
専務取締役  2,254万円
常務取締役  1,774万円
取締役       1,584万円


 なお役員退任後については、約8割の企業で何かしらの対応を行っているという結果が出ていますが、その際の顧問・相談役の平均年間報酬は、常勤が675万円、非常勤で498万円となっています。



参考リンク
産労総合研究所「役員報酬の実態に関するアンケート調査」
http://www.e-sanro.net/sri/news/pr_1101/


(大津章敬)



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介護基盤人材確保等助成金、介護未経験者確保等助成金は平成23年3月31日をもって廃止を予定しています。

lb05199タイトル:介護基盤人材確保等助成金、介護未経験者確保等助成金は平成23年3月31日をもって廃止を予定しています。
発行者:厚生労働省
ページ数:2ページ
概要:介護基盤人材確保等助成金、介護未経験者確保等助成金が平成23年3月31日をもって廃止予定であることを案内しているリーフレット
Downloadはこちらから(441KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb05199.pdf 



関連blog記事
2011年1月10日「平成23年3月31日で廃止が予定される育児休業取得促進等助成金」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51814640.html

2011年1月6日「若年者等正規雇用化特別奨励金の対象者が一部拡充されています」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51813245.html

2010年12月29日「福島労働局が提供する非常に分かりやすい助成金紹介ページ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51811033.html

2010年12月28日「健康・環境分野の人材育成に活用できる「成長分野等人材育成支援奨励金」」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51810550.html

2010年12月14日「厚労省関連の助成金が一覧形式でまとまった資料がダウンロードできます」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51805877.html
2010年9月22日「閣議決定された経済対策に基づく新卒者雇用に関する緊急対策」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51780904.html
2010年5月25日「経産省と日本商工会議所が開始する中小企業の人材採用支援プロジェクト」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51739907.html
2010年4月29日「6割の新入社員が内定社数1社で就職へ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51727416.html
2010年3月10日「文部科学省から出された新規学校卒業者採用に関する要請」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51705926.html
2010年1月19日「調査開始以来最悪の水準となった大卒の就職内定率」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51684970.html

参考リンク
厚生労働省「事業主の方への給付金のご案内」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/e-top.html


(福間みゆき)

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雇用調整助成金の支給事由に霧島山噴火被害拡大が追加

 2011年2月4日のブログ記事「雇用調整助成金の支給事由に鳥インフルエンザが追加」において、雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金を含む)の支給事由の拡大について取り上げたばかりですが、今度は、霧島山(新燃岳)噴火被害拡大に伴う経済上の理由で事業活動が縮小した場合についてもその対象となることが発表されました。

 雇用調整助成金は、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、従業員の雇用を維持するために、一時的に休業等を行った場合、当該休業に係る休業手当相当額等の一部が助成される制度ですが、霧島山(新燃岳)噴火被害に関しては以下のような事例において活用が検討できます。
入山規制が敷かれている範囲外の旅館や商店等において、入山規制の影響を受けて観光客が減少したことにより、売上高が減少した場合。
入山規制の範囲内にあり、避難勧告が出されている旅館や商店等において、いずれも解除された後においても、風評被害により観光客が減少し、売上高が減少した場合。
降灰の影響により農作物の供給が滞ったことに伴い、小売業や流通業の事業活動が縮小した場合。

 なお、霧島山(新燃岳)噴火を直接的な理由(入山規制、避難勧告、施設の破損等を理由とするもの)とした事業活動の縮小については、「経済上の理由」に該当しないため、本助成金の対象になりませんのでご注意ください。


関連blog記事
2011年2月4日「雇用調整助成金の支給事由に鳥インフルエンザが追加」
https://roumu.com
/archives/51821007.html
2011年1月21日「雇用調整助成金 各労働局がメールで不正受給の内部告発を呼び掛け」
https://roumu.com
/archives/51817243.html
2011年1月17日「雇用調整助成金の教育訓練費の支給額が4月1日より引き下げへ」
https://roumu.com
/archives/51816152.html
2010年12月2日「本日より実施される雇用調整助成金の更なる要件緩和」
https://roumu.com
/archives/51803968.html
2010年10月12日「雇用調整助成金 円高対策で12月より更なる要件緩和が実施されます」
https://roumu.com
/archives/51788829.html
2010年9月16日「11月1日申請分より雇用調整助成金の不正受給防止対策が強化されます」
https://roumu.com
/archives/51781048.html

 

参考リンク
厚生労働省「霧島山(新燃岳)噴火に伴う経済上の理由により事業活動が縮小した場合の雇用調整助成金の利用について」
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/josei/kyufukin/a08-1.html

(大津章敬)

 

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茨城労働局からダウンロードできるセクハラの相談・苦情への対応フローの例

セクハラの相談・苦情への対応フローの例 ここ最近、厚生労働省は男女雇用機会均等法を説明したリーフレット等のリニューアルを実施し、また2月1日には「現行の男女雇用機会均等法に係るQ&A」という26問のQ&Aを発表される等、男女雇用機会均等法に関する対策を積極的に進めています。


 男女雇用機会均等法では、職場のセクシュアルハラスメント対策を事業主に義務付け、セクシュアルハラスメントがあってはならない旨の方針を明確にし、労働者に周知・啓発することや、相談窓口を設置するなど、全9項目の措置を講じるように求めています。この措置の中には、事実確認ができた場合は、行為者および被害者に対する措置を適正に行うことも求められていますが、セクシュアルハラスメント問題が現実に発生していない段階でその措置を適正に行う方法を構築しておくことはなかなか難しいものです。


 これに関連し、茨城労働局ではセクシュアルハラスメントの相談・苦情への対応例として、本人や第三者の訴えがあってから事実関係を確認し、その内容に応じ行為者を処分するまでのフローをダウンロードできるようにしています。事前にフローを作っておくことで問題が発生した際に、速やかに対応できるようになるため、これを参考に自社のフローも確立しておきたいものです。


ダウンロードはこちら
http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/kinto/gyoumu/dl/gyoumu05_04d.pdf



関連blog記事
2011年1月27日「すぐに利用できる社内周知用のセクハラ防止対策掲示ちらし」
https://roumu.com
/archives/51818959.html
2011年1月14日「悩んでいませんか?職場でのセクシュアルハラスメント」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50975740.html
2011年1月7日「事業主の皆さん 職場のセクシュアルハラスメント対策は事業主の義務です!!(平成22年11月版)」
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50972438.html
2010年9月7日「厚生労働省が策定した「男女間賃金格差解消に向けた労使の取組支援のためのガイドライン」
https://roumu.com
/archives/51778184.html
2009年8月19日「[雇用機会均等法]事業主がセクハラ問題に対し構ずべき9つの措置(7)」
https://roumu.com
/archives/51605218.html
2009年7月24日「[雇用機会均等法]2つに分類されるセクシュアルハラスメント(6)
https://roumu.com
/archives/51593086.html
2009年7月23日「[雇用機会均等法]禁止される不利益取扱いの具体例(5)」
https://roumu.com
/archives/51591184.html
2009年7月22日「[雇用機会均等法]婚姻、妊娠、出産等を理由とする不利益取扱いの禁止等(4)」
https://roumu.com
/archives/51591182.html
2009年7月21日「[雇用機会均等法]女性労働者にかかる措置に関する特例(3)」
https://roumu.com
/archives/51591175.html
2009年7月20日「[雇用機会均等法]男女雇用機会均等法で禁止されている間接差別(2)」
https://roumu.com
/archives/51591158.html
2009年7月9日「[雇用機会均等法]男女雇用機会均等法で禁止されている性別による直接差別(1)」
https://roumu.com
/archives/51584611.html


参考リンク
茨城労働局「職場におけるセクシュアルハラスメント対策について(対応事例集)」
http://www.ibarakiroudoukyoku.go.jp/kinto/gyoumu/gyoumu05_04.html


(宮武貴美)


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時間外労働・休日労働に関する協定届(様式第9号の2)

shoshiki421これは、事業場外労働制(みなし時間が通常労働時間を超える場合)を導入し36協定の届出を行う際に、一括して届出ができる書式サンプル(画像はクリックして拡大)です。
□重要度 ★★★
□官公庁への届出 必要(提出先:所轄労働基準監督署)
□法定保存期間 3年間

[ダウンロード]
WORD
Word形式 shoshiki421.doc(51KB)
PDFPDF形式  shoshiki421.pdf(22KB)

[ワンポイントアドバイス]
 そもそも従業員に残業させるには、就業規則や労働契約に合理的な残業命令の根拠規定が必要になります。協定の内容は、厚生労働大臣が定める基準に適合しなければならず、延長できる時間の限度が決められています。

 また、事業場外労働制を適用して、通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、その業務の遂行に通常必要とされる時間について、労使協定を締結し、労働基準監督署に届け出なければならないとされています。そのため、両方をまとめて届出ができるこのような書式を利用して、確実に届出を行うことが求められます。

[参照条文]

労働基準法第36条(時間外及び休日の労働)
 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、これを行政官庁に届け出た場合においては、第32条から第32条の5まで若しくは第40条の労働時間(以下この条において「労働時間」という。)又は前条の休日(以下この項において「休日」という。)に関する規定にかかわらず、その協定で定めるところによって労働時間を延長し、又は休日に労働させることができる。ただし、坑内労働その他厚生労働省令で定める健康上特に有害な業務の労働時間の延長は、1日について2時間を超えてはならない。
2 厚生労働大臣は、労働時間の延長を適正なものとするため、前項の協定で定める労働時間の延長の限度その他の必要な事項について、労働者の福祉、時間外労働の動向その他の事情を考慮して基準を定めることができる。
3 第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者は、当該協定で労働時間の延長を定めるに当たり、当該協定の内容が前項の基準に適合したものとなるようにしなければならない。
4 行政官庁は、第2項の基準に関し、第1項の協定をする使用者及び労働組合又は労働者の過半数を代表する者に対し、必要な助言及び指導を行うことができる。

労働基準法第38条の2
 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定し難いときは、所定労働時間労働したものとみなす。ただし、当該業務を遂行するためには通常所定労働時間を超えて労働することが必要となる場合においては、当該業務に関しては、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務の遂行に通常必要とされる時間労働したものとみなす。
2 前項ただし書の場合において、当該業務に関し、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、その協定で定める時間を同項ただし書の当該業務の遂行に通常必要とされる時間とする。
3 使用者は、厚生労働省令で定めるところにより、前項の協定を行政官庁に届け出なければならない。

[参考リンク]

愛媛労働局「届出様式」
http://www.e-roudou.go.jp/annai/kantokuk/20402/2040205/index.htm


(福間みゆき)


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夏に向けて報告書が取りまとめられるパートタイム労働法改正の方向性

報告書が取りまとめられるパートタイム労働法改正 平成20年4月に改正パートタイム労働法(短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律)が施行されました。そこでは、主に労働条件の文書交付・説明義務、均衡のとれた待遇の確保の促進(働き・貢献に見合った公正な待遇の決定ルールの整備)、通常の労働者への転換の推進、苦情処理・紛争解決援助、という4点について改正され、具体的な対策を取ることが企業に求められました。正社員とパートタイマーの職務内容や人材活用の仕組みなどを現実にどのような差別化するのかという議論がなされたことも記憶に新しいのではないでしょうか。

 これに関連し、平成23年2月3日に厚生労働省で「今後のパートタイム労働対策に関する研究会」が発足し、今夏頃を目途に報告書が取りまとめれる予定となりました。この研究会では、いまや全労働者の3分の1を超える労働者数となったパートタイム労働者に対し、(1)通常の労働者との間の待遇の異同、(2)通常の労働者への転換の推進、(3)待遇に関する納得性の向上、(4)パートタイム労働法の実効性の確保等が議論される予定になっています。

 平成23年度の厚生労働省予算案では、パートタイム労働者に関する助成金は統廃合が行われる予定も発表されています。近年の非正規労働者に対する規制強化の流れを鑑みれば、パートタイム労働法についてもより企業に厳しい内容となってくることが予想されます。同時に進められている有期労働契約の議論とあわせて注目しておきたいところでしょう。


関連blog記事
2009年7月17日「重点指導されるパートタイム労働法の転換推進措置」
https://roumu.com
/archives/51589199.html
2008年8月25日「導入が進められる非正社員から正社員への登用制度」
https://roumu.com
/archives/51396966.html
2008年2月15日「[改正パート労働法]既に雇用しているパートタイマーへの労働条件通知書の切り替え」
https://roumu.com
/archives/51253168.html
2008年2月3日「[改正パート労働法]定年後の嘱託社員はパートタイム労働法が適用される?」
https://roumu.com
/archives/51242918.html
2007年11月21日「正社員と職務内容が同じパートタイム労働者の有無と賃金格差」
https://roumu.com
/archives/51168059.html
2007年11月17日「パートタイム労働者の雇用理由調査に見る改正パートタイム労働法の影響の大きさ」
https://roumu.com
/archives/51164467.html
2007年11月5日「[改正パートタイム労働法]労働条件の明示方法と違反時の罰則」
https://roumu.com
/archives/51149774.html
2007年9月21日「平成20年4月改正 パートタイム労働法のポイント4 苦情処理・紛争解決援助」
https://roumu.com
/archives/51063284.html
2007年9月18日「平成20年4月改正 パートタイム労働法のポイント3 通常の労働者への転換の推進」
https://roumu.com
/archives/51062853.html
2007年9月11日「平成20年4月改正 パートタイム労働法のポイント2 均衡のとれた待遇の確保の促進」
https://roumu.com
/archives/51062839.html
2007年9月7日「平成20年4月改正 パートタイム労働法のポイント」
https://roumu.com
/archives/51061223.html

参考リンク
厚生労働省「第1回今後のパートタイム労働対策に関する研究会 配付資料」
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000011q6m.html

(宮武貴美)

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22年度限りの緊急措置で奨励金対象者を拡充しました

lb05198タイトル:22年度限りの緊急措置で奨励金対象者を拡充しました
発行者:厚生労働省
発行時期:平成23年2月
ページ数:1ページ
概要:既卒者採用拡大奨励金・既卒者トライアル雇用奨励金・既卒者育成支援奨励金の対象者において、平成22年度に大学等の卒業を予定している者も対象になったことを案内しているリーフレット
Downloadはこちらから(217KB)
http://www.lcgjapan.com/pdf/lb05198.pdf 



関連blog記事
2011年1月10日「平成23年3月31日で廃止が予定される育児休業取得促進等助成金」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51814640.html

2011年1月6日「若年者等正規雇用化特別奨励金の対象者が一部拡充されています」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51813245.html

2010年12月29日「福島労働局が提供する非常に分かりやすい助成金紹介ページ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51811033.html

2010年12月28日「健康・環境分野の人材育成に活用できる「成長分野等人材育成支援奨励金」」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51810550.html

2010年12月14日「厚労省関連の助成金が一覧形式でまとまった資料がダウンロードできます」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51805877.html
2010年9月22日「閣議決定された経済対策に基づく新卒者雇用に関する緊急対策」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51780904.html
2010年5月25日「経産省と日本商工会議所が開始する中小企業の人材採用支援プロジェクト」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51739907.html
2010年4月29日「6割の新入社員が内定社数1社で就職へ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51727416.html
2010年3月10日「文部科学省から出された新規学校卒業者採用に関する要請」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51705926.html
2010年1月19日「調査開始以来最悪の水準となった大卒の就職内定率」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51684970.html

参考リンク
厚生労働省「若年者雇用対策」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/jakunensha.html


(福間みゆき)

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4月1日から対象が拡大される一般事業主行動計画策定義務の具体的な内容を教えてください

 2011年4月1日から一般事業主行動計画の策定等の義務が従業員数101人以上の企業に拡大されるにあたって、宮田部長は大熊社労士に具体的な取組についての相談をしていた。



宮田部長:
 4月から一般事業主行動計画の策定等などの義務が従業員数101人以上の企業に拡大されるそうですね。
大熊社労士:
 ええ、そのとおりです。確か御社では既に取り組みを始めていらっしゃいましたよね?
宮田部長:
 ええ、取り組みを始めてはいるのですが、具体的にどんな取り組みを行っていけば良いのか悩んでいます。
大熊社労士:
 なるほど、わかりました。それではまずは一般事業主行動計画の基本的な部分をおさらいしておきましょう。福島さんに質問です。そもそも一般事業主行動計画とはどういったものでしょうか?
福島照美福島さん:
 はい、少子化が深刻な社会問題となっていることから、次世代育成支援対策推進法は企業に対し、仕事と子育ての両立を図るために必要な雇用環境の整備を義務付けています。この義務を達成するために企業には、この計画を策定し・届出、公表・周知することが義務付けられています。従来は従業員数301人以上の企業へ義務付けられていましたが、2011年4月より101人以上の企業にも義務付けが拡大されることになっています。
宮田部長:
 さすが福島さん。よく勉強しているね!上司として鼻が高いよ(笑)。
大熊社労士:
 そのとおりです。行動計画を策定の段階では、具体的には3つのステップを踏みます。1.自社の方針を明確にする。2.自社の現状・従業員のニーズを把握する。3.行動計画を策定するとありますが、まず最初にそもそも他社がどういった取組を行っているかは気になるところですし、できれば参考にしたいですよね?
宮田部長:
 気になります。同業者の集まりで聞くことくらいしか他社の取り組みを知ることはできませんからね。何か他に他社の取り組みを知る方法があるのですか?
大熊社労士:
 はい、それができるサイトが「両立支援のひろば」です。
宮田部長:
 そんなサイトがあるんですね。詳しく聞かせてください。
大熊社労士:
 両立支援のひろばは、仕事と家庭の両立支援に関する企業の取組事例を紹介しているサイトですが、2010年2月6日現在では、10,272社の取り組み事例が登録されており、これを見ることができます。
宮田部長:
 それはすごい数ですね。
大熊社労士大熊社労士:
 そうですね。またこのサイトには検索機能がついています。例えば企業規模、業種、都道府県などの条件を選んで検索することができるので、自社と同じような規模の同業種の企業がどのような取り組みを行っているかを知ることができます。自社に合った現実的な取り組みを考える上では非常に参考となると思いますよ。
宮田部長:
 おっ、当社のライバル企業の計画もありましたよ。この内容だったら当社の方が魅力的ですな(笑)。
大熊社労士:
 そうですね。御社は既に取り組みを始めていらっしゃるので「くるみんマーク認定」や「ファミリーフレンドリー企業表彰」を受けている企業を参考にしてみるのも良いと思いますよ。
宮田部長:
 「認定」や「表彰」ですか。しかし、当社のような規模の企業では認定を受けるのは難しいのではないでしょうか?
大熊社労士:
 いいえ、そうでもありません。両立支援のひろばからリンクされている、全国中小企業団体中央会の「認定企業事例集」を見てみるとと、秋田県の従業員数30名の製造業や大阪府の従業員数14名のサービス業、島根県の22名の塗装業など、御社よりも従業員数の少ない企業も認定を受けているようですよ。
宮田部長:
 それはすごいですね。認定なんて、大企業のものだと思い込んでいました。でも認定を受けるためには、やはりすごい取組をしているんじゃないですか?
大熊社労士:
 いえいえ、そんなお金や手間をかけてというものでもないですよ。秋田県の従業員数30名の企業の取り組みは、育児休業取得率の目標を男性20%、女性100%としたり、年次有給休暇の取得率を60%とするといった内容になっています。
宮田部長:
 そうですか、我々が取組めないほどのすごい目標と言うわけでもなさそうですね。
大熊社労士:
 はい。その取組の結果、出産や育児を理由に退職する社員がいなくなったために、人材募集のコストや新人をイチから教育するコストが不要になったり、パートタイマーの募集では、応募数が増えて優秀な人材を確保できるようになったという効果があったそうです。
宮田部長:
 でも、男性の育児休業取得はなかなか難しいんじゃないですか?
大熊社労士:
 男性の育児休業取得者については、紹介されているケースによると1年間というわけではなく、5日間から20日間という期間で実施しているそうです。休業取得者本人は会社や同僚への感謝から復帰後は非常に頑張ってくれるし、周りの同僚も同僚が休んだときのためにレベルアップしておかなければならないと、いろいろな仕事ができる多能職への努力をするようになったそうです。
宮田部長宮田部長:
 なるほど、5日程度でしたら既存社員のカバーでなんとか業務は回せそうですね。また、当社の勤勉な従業員であれば、確かに彼等のニーズにあった法律を上回る制度を整備することで、会社や同僚に感謝して、いま以上に頑張ってくれる気がします。
大熊社労士:
 そうですね。現在の「イクメン」と言う言葉に代表されるように、男性の育児に参加したいと言うニーズは徐々に高まりつつありますので、若い労働力を確保するためにも今後ますます両立支援は重要な施策になっていくと思いますよ。
宮田部長:
 なるほど、コストをかけなくても工夫次第で効果をあげることはできるし、新たな人材採用の面でも今後もっと真剣に取組んでいかなければならない分野ということですね。従業員の声も聞いて次回の行動計画策定の際には参考にしてみます。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス 
こんにちは、大熊です。以下では次世代認定マークについて説明しておきましょう。このマークは、「子育てサポート企業」として厚生労働大臣の認定を受けていることを証明する次世代認定マーク(愛称:くるみん)と呼ばれるもので、広告、商品、求人広告などに表示することによって、子育てサポート企業であることを内外にアピールすることができるというものです。この認定を受けるためには、行動計画の計画期間が終了し、以下の9項目をすべて満たすことが必要です。
(1)雇用環境の整備について、行動計画策定指針に照らし適切な一般事業主行動計画を策定したこと。
(2)一般事業主行動計画の計画期間が、2年以上5年以下であること。
(3)策定した一般事業主行動計画を実施し、それに定めた目標を達成したこと。
(4)平成21年4月1日以降に新たに策定・変更した一般事業主行動計画について、公表及び労働者への通知を適切におこなっていること。
(5)計画期間内に、男性の育児休業者等取得者が1人以上いること。
(6)計画期間内に、女性の育児休業等取得率が70%以上であること。
(7)3歳から小学校に入学するまでの子を持つ労働者を対象とする「育児休業の制度または勤務時間の短縮等の措置に準ずる措置」を講じていること。
(8)次の①から③までのいずれかを実施していること。
①所定外労働の削減のための措置
②年次有給休暇の所得の促進のための措置
③その他働き方の見直しに資する多様な労働条件の整備のための措置
(9)法及び法に基づく命令その他関係法令に違反する重大な事実がないこと。
 認定を受けるためには行動計画の策定段階からこれらの基準を踏まえることが求められます。



関連blog記事
2009年3月23日「「くるみん」の認定マークを受けるのは難しいのですか?」
https://roumu.com/archives/65068628.html
2009年3月16日「一般事業主行動計画の目標と対策はどのように設定すればよいのですか?」
https://roumu.com/archives/65066862.html
2009年3月9日「一般事業主行動計画はどのように作成するのですか?」
https://roumu.com/archives/65064532.html
2009年2月16日「従業員に育児休業をさせると会社が助成金をもらえるのですか」
https://roumu.com/archives/65055178.html
2008年3月5日「育児休業の取得促進に関する助成金制度」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51269983.html
2008年9月8日「一般事業主行動計画(2回目以降、取組推進版)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55130879.html
2008年9月5日「一般事業主行動計画(育成支援地域密着版)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55130872.html
2008年9月3日「一般事業主行動計画(多様な雇用環境整備版)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55127939.html
2008年9月1日「一般事業主行動計画(初回作成・認定版)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55127928.html


参考リンク
両立支援のひろば
http://www.ryouritsushien.jp/
全国中小企業団体中央会「子育て支援認定中小企業事例」
http://www2.chuokai.or.jp/hotinfo/200803kosodate_03.pdf


(中島敏雄)


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今春卒業予定未内定者についても2月から既卒者対象雇用奨励金の対象が拡大

lb05198 依然として新卒者の就職環境は厳しい状況が続いており、厚生労働省の就職内定状況調査によれば、平成23年3月に卒業予定となる大卒者の就職内定率は68.8%(前年同期△4.3ポイント 平成22年12月1日現在)となり、調査開始以来、過去最低の水準を記録しています。こうした状況を受け、厚生労働省は文部科学省、経済産業省と連携して未内定者の就職支援を更に強化することとなりました。


 具体的には、現在運用されている既卒者を採用する事業主向けの以下の3つの奨励金について、この2月より今春卒業予定の未内定者についても対象が拡大されることとなりました。なお、この取扱いは平成22年度限りの緊急措置となっています。
3年以内既卒者[新卒扱い]採用拡大奨励金
3年以内既卒者トライアル雇用奨励金
既卒者育成支援奨励金


 現在、2012年入社の新卒採用活動が始まっていますが、この4月に向けて人材を採用する際には、このような奨励金を活用できないか検討したいものです。なお、各奨励金はハローワークの紹介を通じて雇い入れた場合のみ支給対象となるため、企業としてはあらかじめハローワークに求人を出しておく必要があります。


 以下にて、今回の取り扱いの内容が記載されたリーフレット「22年度限りの緊急措置で奨励金対象者を拡充しました」がダウンロードできますので、是非ご利用ください。
http://blog.livedoor.jp/leafletbank/archives/50998451.html



関連blog記事
2011年1月6日「若年者等正規雇用化特別奨励金の対象者が一部拡充されています」
https://roumu.com
/archives/51813245.html
2010年9月30日「9月24日に創設された2つの既卒者採用のための奨励金制度」
https://roumu.com
/archives/51784481.html
2010年9月22日「閣議決定された経済対策に基づく新卒者雇用に関する緊急対策」
https://roumu.com
/archives/51780904.html
2009年2月12日「年長フリーター・内定取消者等の雇用に対し支給される「若年者等正規雇用化特別奨励金」」
https://roumu.com
/archives/51499250.html


参考リンク
厚生労働省「新規学校卒業予定者の厳しい就職環境を踏まえた就職支援の強化~文部科学省・経済産業省と連携し、未内定者の就職支援を強化します~」
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000010vg9.html


(福間みゆき)


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