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管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その2)

 本日は2008年12月11日のブログ記事「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その1)」に引き続き、人事評価スキルを得るために必要な3つの認識と習得のうち、今回は2つ目の「人事考課のスキル」について取り上げましょう。改めて“考課”とは、そして必要な視点とは何なのでしょうか?



[人事考課のスキル=人事考課の原則と行動評価の視点をマスターする]
 人事考課というのは単なる評価ではなく、特殊な見方をする。まず、評価の対象は「仕事に限る」ということ。次に「人ではなく行動や成果を見る」ということである。しかしこの2点はよく言われる割にはほとんどできていない。


 ここでまず人事考課の定義をしておきたい。「考課」という言葉には「上司と部下とで課題を考える」という意味がある。つまり、1年や半期といった一定の期間内における「活動の結果の確認」と「行動の振り返り」を行なうというものである。つまり人事考課は、評価を通じて互いの課題を明確にし、次期に向けてそれを改善していくという改善活動のプロセスそのものである。これによって部下は自己の成長を認識し、「この職場で頑張って働いていこう」という意欲につながることになる。これこそが人事考課を含む人事政策が目指すべき姿である。


 但し、この人事考課を効果的に行なうためには一定のルールがある。これを知らずに普通に(自分なりに)評価しただけでは、結果はエラーだらけになる。さらには多くの評価者は人物評価の癖が抜けず、分析的に行動を見ることもできないため、結果の説明においてその根拠がお粗末になってしまっている。頑張ったかどうか、好きか嫌いか、できる奴かできない奴か、等々。確かに評価ではあるが、これは人事考課とは言わない。そしてこれでは本来めざすべき行動改善に繋がらないのである。


 冒頭に、人事考課は「仕事に限る」ということを述べたが、これは大分浸透しているようである。例えば、職場の仲間内の飲み会などに積極的に参加するなどのことが人事考課に関係しないことは概ね理解されているようである。しかし次の「人ではなく行動を見る」という点はほとんどの評価者ができない。私もこれまで1,000人を超える管理者を対象に人事考課研修を実施してきたが、最初から行動をきちんと見ることができた者はほぼゼロであった。その原因は人事考課を行うときのステップにある。通常、人事考課を行う場合、例えばA君であれば、あいつの規律性はどうであったか、あいつの協調性はどうであったかなど、常に「あいつ=人」が主語になる。実はこれが人事考課上の視点の誤りである。人事考課というのは少々特殊なステップを踏む。


A君はこの評価期間中、どのような対象行動があって、成果はどうであったか。
その行動はどの評価項目(人事考課表で定めた項目)で説明するか。
評価項目を選択したら、それではその行動や成果はどの評価段階とするか。


というものである。つまり最初に採り上げるのは「A君の行動」であって、A君ではない。このステップを踏むことでエラーを廃し、ひいては視点の統一を図ることができるようになる。そしてこれによって上司が部下に対して論理的な説明ができるようになることで、当初目指した公平性、納得性の実現に近づくのである。


(つづく)



関連blog記事
2008年12月11日「管理者の部下評価能力はトレーニングされているか(その1)」
https://roumu.com
/archives/51464811.html
2008年11月27日「人事評価は何のために行うのか」
https://roumu.com
/archives/51457421.html
2008年11月17日「景気と連動する人事制度」
https://roumu.com
/archives/51450151.html
2008年11月2日「企業再編における人事労務問題(その3)」
https://roumu.com
/archives/51438409.html
2008年10月18日「企業再編における人事労務問題(その2)」
https://roumu.com
/archives/51430628.html
2008年10月2日「企業再編における人事労務問題(その1)」
https://roumu.com
/archives/51421207.html
2008年9月19日「未払い残業手当請求と労働時間管理」
https://roumu.com
/archives/51411572.html
2008年8月5日「「当たり前のこと」と就業規則」
https://roumu.com
/archives/51385413.html
2008年7月15日「活力のある会社には訳がある」
https://roumu.com
/archives/51370957.html


参考リンク
名南経営「人事考課研修ビデオ【業務命令】」
https://roumu.com/video/evadvd.html


(小山邦彦)

リフレッシュ休暇取得申請書

リフレッシュ休暇取得申請書 勤続10年、20年、30年などの節目に社員に対して付与するリフレッシュ休暇の取得申請書の様式サンプル(画像はクリックして拡大)です。
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[ワンポイントアドバイス]
 リフレッシュ休暇は結婚や弔事などの際に付与される特別休暇の一種で、社員の長期勤続を奨励し、その功労を表彰する意味から設けられる休暇です。あくまでも法定超の取り扱いではありますが、中堅以上のクラスの企業では比較的多く採用されています。実際にこの制度を導入する際には、就業規則においてその対象となる年数、休暇日数、旅行券支給の有無などを決めておきましょう。


関連blog記事
2008年12月26日「リフレッシュ休暇制度規程」
https://roumu.com/archives/55193185.html
2007年11月19日「人間ドック補助金申請書」
https://roumu.com/archives/54892221.html

 

(大津章敬)

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業務量の減少で一時帰休する場合の取扱いを教えてください

 前回、大熊社労士は、服部社長の友人である鳥谷工業(自動車部品製造業 社員数30名)の鳥谷社長から、雇用に関する相談を受け、整理解雇について説明した。今回は引き続き、整理解雇を行う前に対応として考えられる一時帰休について解説することとした。



大熊社労士大熊社労士:
 整理解雇は雇用調整における最終的な手段ですので、会社としてはそれを行う前に解雇を回避するためのあらゆる努力を尽くす必要があります。今回もなるべく雇用を維持していく形で、対策が打たれることを願っています。具体的には一時帰休を検討することはできませんか?
鳥谷社長:
 一時帰休ですか?
大熊社労士:
 はい。工場の生産をストップさせて、その間、従業員を休ませるという対応です。人手が余っているのであれば、雇用の確保を続けた上で、交替で休ませるなどの対応が考えられます。
鳥谷社長:
 なるほど。大手のメーカーで年末年始の休みを当初よりも長くする動きがありますが、一時帰休を実施しているということですね。
大熊社労士:
 そうです。ただし、この一時帰休を行う際には、賃金保障を行う必要があります。会社の都合で従業員を休業させるわけですから、労働基準法26条に定められる休業手当を支払う義務があります。
鳥谷社長:
 そうなんですね。具体的に休業手当はどのように計算すればよいのでしょうか。
大熊社労士:
 詳しく説明しましょう。まず、休業手当とは、平均賃金の6割以上を支払わなければならないことになっています。ここで出てくる平均賃金とは、算定事由の発生した日以前3ヶ月間にその労働者に支払われた賃金総額÷上記の3ヶ月間の総日数という計算式により算出します。
鳥谷社長:
 なるほど、文字通り「平均」の賃金なのですね。
大熊社労士:
 そのとおりです。算定事由の発生した日以前3ヶ月とは、今回であれば、休業日当日は含めず、その前日から3ヶ月間になります。ただし、賃金締切日がある場合は、直前の締切日から3ヶ月間です。また、算定期間に次のいずれかに該当する期間があれば、その日数を総日数から控除することになっています。
業務上負傷し、または疾病にかかり療養のために休業した期間
産前産後の休業した期間
使用者の責任によって休業した期間
育児・介護休業期間
試みの使用期間
 次に、賃金総額とは、算定期間中に支払われる賃金のすべてが含まれます。通勤手当、精皆勤手当、年次有給休暇の賃金、通勤定期券代も含まれます。ただし、次の賃金については賃金総額から控除します。
臨時に支払われた賃金(結婚手当、私傷病手当、加療見舞金、退職金等) 
3ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金(四半期ごとに支払われる賞与など、賞与であっても3ヶ月ごとに支払われる場合は算入されます)
労働協約で定められていない現物給与
鳥谷社長鳥谷社長:
 なるほど。休業した日については、この計算式で算出した6割以上の支払いが必要ということですね。注文が激減して売上の予測も立たない中で、6割の賃金を保証しなければならないのは、正直言いまして苦しいところです。
大熊社労士:
 そうですね。確かに厳しい状況ではないかと思います。そこで助成金の活用を検討してみましょう。一時帰休を行う際には雇用調整助成金という助成金が活用できます。特に中小企業については、12月から「中小企業緊急雇用安定助成金」という助成金が創設されています。パンフレットをお持ちしていますので、ご覧下さい。
鳥谷社長:
 ありがとうございます。当社は資本金・従業員数からすれば中小企業の定義に該当しますので、「中小企業緊急雇用安定助成金」の対象となりそうです。休業手当の5分の4が支給されるのですか!これが受給できれば、負担が少なくて済みそうです。
大熊社労士:
 そうですね。この助成金を受給するには、まず事前の届出が必要になります。休業を行った後に、助成金を申請しても対象とはなりませんので注意して下さい。このほかにも細かな注意点がたくさんあり、結果的に受給要件を満たさないために助成金が支給されないというにもなりかねませんので、労働局で確認してくださいね。
鳥谷社長:
 わかりました。事前に計画を立てた上で労働局の方へ相談に行き、注意点をよく聞いてきます。
大熊社労士:
 初回の申請については、原則として休業する日の2週間前までに行うことになっていまして、労働局の方も、後でトラブルにならないように計画書をしっかり確認したいという意向があるようです。早めに相談に行かれることをお薦めします。


>>>to be continued


[大熊社労士のワンポイントアドバイス]
大熊社労士のワンポイントアドバイス こんにちは、大熊です。休業手当を計算する際の平均賃金については、上記とおりとなりますが、賃金の支払形態を考慮して最低保障額というものがあり、その額を下回ってはならないことになっています(労働基準法第12条第1項但し書)。
①賃金が労働した日もしくは時間によって算定され、または出来高払制その他の請負制によって定められた場合
 賃金の総額/その期間中に労働した日数×100/60
②賃金の一部が月、週その他一定の期間によって定められた場合
 その部分の総額/その期間中の総日数+①の金額の合算額


 そのため、最低保障額の方が高い場合は、こちらを採用すること注意が必要です。


[関連法規]
労働基準法 第12条
 この法律で平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数で除した金額をいう。ただし、その金額は、次の各号の一によって計算した金額を下ってはならない。
1.賃金が、労働した日若しくは時間によって算定され、又は出来高払制その他の請負制によって定められた場合においては、賃金の総額をその期間中に労働した日数で除した金額の100分の60
2.賃金の一部が、月、週その他一定の期間によって定められた場合においては、その部分の総額をその期間の総日数で除した金額と前号の金額の合算額
2 前項の期間は、賃金締切日がある場合においては、直前の賃金締切日から起算する。3 前2項に規定する期間中に、次の各号の一に該当する期間がある場合においては、その日数及びその期間中の賃金は、前2項の期間及び賃金の総額から控除する。
1.業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業した期間
2.産前産後の女性が第65条の規定によって休業した期間
3.使用者の責めに帰すべき事由によって休業した期間
4.育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)第2条第1号に規定する育児休業又は同条第2号に規定する介護休業(同法第61条第3項(同条第6項及び第7項において準用する場合を含む。)に規定する介護をするための休業を含む。第39条第7項において同じ。)をした期間
5.試みの使用期間
4 第1項の賃金の総額には、臨時に支払われた賃金及び3箇月を超える期間ごとに支払われる賃金並びに通貨以外のもので支払われた賃金で一定の範囲に属しないものは算入しない。
5 賃金が通貨以外のもので支払われる場合、第1項の賃金の総額に算入すべきものの範囲及び評価に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。
6 雇入後3箇月に満たない者については、第1項の期間は、雇入後の期間とする。
7 日日雇い入れられる者については、その従事する事業又は職業について、厚生労働大臣の定める金額を平均賃金とする。
8 第1項乃至第6項によって算定し得ない場合の平均賃金は、厚生労働大臣の定めるところによる。


労働基準法 第26条(休業手当)
 使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の100分の60以上の手当を支払わなければならない。



関連blog記事
2008年12月27日「雇用調整助成金の相談件数 愛知が全体の約70%と断トツ」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51474645.html
2008年12月22日「受注量激減で人員削減を検討しなければならなくなりました」
https://roumu.com/archives/65029701.html
2008年12月19日「人員削減をする際に忘れてはならないハローワークへの届出」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51470384.html
2008年12月15日「今後、激増が予想される企業の一時休業・一時帰休」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51467042.html
2008年12月12日「解雇・雇止め・内定取消などの新パンフ ダウンロード開始」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51466539.html
2008年12月5日「12月より中小企業緊急雇用安定助成金が創設されています」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51462084.html
2008年12月3日「[ワンポイント講座]業績悪化を理由とする新卒の内定取消を行う際の留意点」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51461700.html
2008年11月6日「景気後退に伴い進められる企業の賃金調整・雇用調整」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51444058.html
2008年12月8日「出向協定書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55184940.html
2008年12月1日「教育訓練協定書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55183252.html
2008年11月28日「休業協定書」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55183250.html


参考リンク
東京労働局「中小企業緊急雇用安定助成金」
http://www.roudoukyoku.go.jp/topics/2008/20081204-jyoseikin/pdf/01-chyusyou.pdf


(福間みゆき)


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法制化された中国における年次有給休暇の規定

 今回は9月18日に公布・施行されました、「企業従業員年次有給休暇実施弁法」について報告いたします。表題のとおり、この弁法は「有休」について定めたものですが、中国における「有休」の概念そのものは、1995年1月に施行された、労働法規の基本法である「労働法」第45条において、「国は年次有給休暇制度を実施する。労働者は1年以上連続して勤務した場合、年次有給休暇を享受する。具体的方法は国務院が規定する」と規定されていました。この後、具体的な規定がなかったところ、2008年1月より「従業員有給休暇条例」が施行され、その具体的取り扱いを定めた、今回の実施弁法の施行となりました。


 有給休暇条例と実施弁法のポイントは下記のとおりとなります。
有給休暇実施条例
【第3条】累計勤務期間が1年以上10年未満の労働者は年休5日間、10年以上20年未満は10日間、20年以上は15日間とする。法定休日と休日は含めない。
[解説]
 割当られる休日そのものは少ない。中国では病欠時でも、診断書があれば、「給与計算基準額(通常給与×70%)×支給割合60%(勤務年数によって変化)」が病気休暇給与として支給されることも影響していると思われる。


【第5条】(前略)有給休暇は1事業年度内で集中的に割り当てることも、時期を分けて割り当てることもできるが、一般的には年度をまたがない。単位は生産や業務上、年度をまたいで割り当てる必要がどうしてもある場合には、1年度をまたぐことができる。単位は業務上の必要性から規定通りに有給休暇を割り当てることができない場合は、本人の同意を得た上で、割り当てないことも可能。単位は、その労働者に付与すべき休暇日数に対し、日給を標準に300%を報酬として支払わなければならない。
[解説]
 基本は毎年精算(余った有休の買取)を行なうことが前提となる。買取については、日給ではなく、上乗せした価額にて買取を行なうこととなる。300%については、実施弁法を参照。


企業従業員年次有給休暇実施弁法
【第3条】従業員が連続12ヶ月以上勤務した場合、年次有給休暇を享受する。
【第4条】年休の日数は従業員の累計勤務時間によって確定する。従業員が同一または異なる使用者において勤務した期間、並びに法律、行政法規または国務院の規定により勤務期間に見なされる時間は、累計勤務時間に算入される。
[解説]
 累計勤務時間は他の雇用単位での勤務期間も含めて判断される。


【第5条】従業員が使用者に新規採用され、且つ本弁法第3条の規定に合致する場合、同年度の年休日数は同使用者において残った西暦日数を換算して確定し、換算後1日を満たさない部分は年休として享受しないものとする。前項で規定した換算方法は次の通りとする。
(同年度同使用者における残った西暦日数÷365日)×享受すべき年休日数
[解説]
 途中入社の場合、暦年での残り日数に応じて、1年目の有休を日数按分にて確定。


【第6条】従業員が法により享受する帰省休暇、結婚・喪中休暇、出産休暇等国家規定の休暇、並びに労災による賃金支給の上の出勤停止期間は、年休期間に算入しない。
[解説]
 病気による休暇は明記されていないが、おそらく上記同様年休期間に算入しないと予想される。


【第10条】使用者が従業員の同意を得て年休を手配しない、または従業員に手配する年休日数が享受すべき年休日数を下回る場合、本年度内において従業員の未消化の年休日数に対し、その1日賃金収入の300%を未消化年休の賃金報酬として支給する。その中には使用者が従業員に支給する正常勤務期間の賃金収入も含まれる。(後略)
【第11条】未消化年休の賃金報酬を計算する1日賃金収入は、従業員本人の1ヶ月賃金を1ヶ月賃金計算日数(21.75日)で割って換算する。前項でいう1ヶ月賃金とは、従業員は使用者における未消化年休の賃金報酬を取得する以前の12ヶ月のうち、残業賃金を除いた月平均賃金を指す。同使用者における勤務期間が12ヶ月を満たさない場合、実際の月数によって月平均賃金
を計算する。
[解説]
 未消化有休の賃金報酬の計算は、正常勤務期間の賃金収入を含めて300%となるため、概算では(正常勤務期間100%+上乗せ分200%)の合計300%ということになる。また、平均賃金には残業手当以外の「昼食手当」「携帯手当」等の各種手当は含まれることとなる。


【第12条】使用者が従業員と労働契約を解除する、または終了させるに際し、従業員の同年度に享受すべき年休を手配できなかった場合、従業員が同年度に既に勤務した期間によって未消化年休日数を換算し、未消化年休の賃金報酬を支給しなければならない。(後略)
[解説]
 年途中で従業員が退職する場合も有休の買取が必要。



関連blog記事
2008年11月23日「[中国労働契約法]遂に発表された労働契約法実施条例」
https://roumu.com
/archives/51453211.html
2008年8月23日「中国で相次ぐ最低賃金の引上げ」
https://roumu.com
/archives/51394236.html
2008年2月16日「[中国労働契約法]派遣労働契約に関する影響」
https://roumu.com
/archives/51249362.html
2008年1月20日「[中国労働契約法]実務への影響が大きい経済補償金」
https://roumu.com
/archives/51229020.html
2008年1月12日「[中国労働契約法]労働契約と従業員名簿」
https://roumu.com
/archives/51217540.html
2008年1月7日「[中国労働契約法]就業規則策定のススメ」
https://roumu.com
/archives/51217534.html


(上海名南企業管理咨詢有限公司 近藤充)


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雇用調整助成金の相談件数 愛知が全体の約70%と断トツ

雇用調整助成金の相談件数 愛知が全体の約70%と断トツ 急激な経営環境の悪化に伴い、雇用調整助成金および中小企業緊急雇用安定助成金の利用を検討する企業が増加しています。当ブログにも「中小企業緊急雇用安定助成金」のキーワード検索によるアクセスが非常に多いことからそれを実感していましたが、厚生労働省より「雇用調整助成金等の利用状況」についての集計結果が発表されました。


 この調査は雇用調整助成金および中小企業緊急雇用安定助成金について、全国12か所の主要都市がある労働局(北海道、宮城、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、京都、大阪、兵庫、広島、福岡)における利用状況をまとめたもの。それによれば、制度の見直し等が行なわれた12月1日から12月22日までの期間で総件数13,496件、このうちなんと愛知県だけで約7割の9,250件の相談が寄せられていることが明らかになりました(グラフはクリックして拡大)。(名南経営が本社を置く)愛知県はトヨタショックにより自動車産業およびその関連企業を中心に受注が激減し、年明け以降の見込みがまったく立たないというような状況が現実に頻発しており、全国的に見ても深刻な雇用危機の状態にあるのは間違いないと思われます。


 これらの助成金制度については企業レベルまではまだ十分に情報が行き渡っていないように思われますので、関連ブログにあるような資料を活用し、情報を浸透させていくことが求められています。



関連blog記事
2008年12月22日「人員削減対象者に対し住居を提供する事業主への助成金制度が創設」
https://roumu.com
/archives/51471567.html
2008年12月20日「雇用調整助成金・中小企業緊急雇用安定助成金の支給要件緩和」
https://roumu.com
/archives/51470644.html
2008年12月19日「[速報]雇用保険料率0.4%引き下げを含む緊急雇用対策発表」
https://roumu.com
/archives/51470609.html
2008年12月19日「人員削減をする際に忘れてはならないハローワークへの届出」
https://roumu.com
/archives/51470384.html
2008年12月15日「今後、激増が予想される企業の一時休業・一時帰休」
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2008年12月12日「解雇・雇止め・内定取消などの新パンフ ダウンロード開始」
https://roumu.com
/archives/51466539.html
2008年12月5日「12月より中小企業緊急雇用安定助成金が創設されています」
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/archives/51462084.html
2008年12月3日「[ワンポイント講座]業績悪化を理由とする新卒の内定取消を行う際の留意点」
https://roumu.com
/archives/51461700.html
2008年11月6日「景気後退に伴い進められる企業の賃金調整・雇用調整」
https://roumu.com
/archives/51444058.html


参考リンク
厚生労働省「雇用調整助成金等の利用状況について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1226-6.html


(大津章敬)


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労災保険料率 平成21年4月に加重平均で1000分の5.4に引き下げへ

労災保険料率 平成21年4月に加重平均で1000分の5.4に引き下げへ 12月22日に労働政策審議会(会長:菅野和夫明治大学法科大学院教授)は諮問を受けていた「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」について、妥当とする答申を行いました。厚生労働省は、この答申を踏まえ、今後省令の制定に向けた作業を進めることとしていますが、本日はこの省令案要綱のポイントについて取り上げましょう。


 今回の省令案要綱における改正のポイントは以下の4点となっています。
現行54業種の労災保険率の改定
 労災保険率が引上げとなる業種は5業種、引下げとなる業種は38業種、据置きとなる業種は11業種(画像はクリックして拡大)。今回の改定の結果、労災保険率の加重平均は1000分の7.0から1000分の5.4に下がる見込み。
船員保険の労災保険率設定
 船員保険が平成22年1月に統合されることに伴い、新たに設定されることとなる「船員法第1条に規定する船員を使用して行う船舶所有者(船員保険法第3条に規定する場合にあっては、同条の規定により船舶所有者とされる者)の事業」に係る労災保険率は1000分の50となる。
労務費率の改定
第2種特別加入保険料率および第3種特別加入保険料率の改定


 以上の具体的内容については以下の「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」の概要資料をご覧下さい。
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1222-2c.pdf



関連blog記事
2008年12月19日「[速報]雇用保険料率0.4%引き下げを含む緊急雇用対策発表」
https://roumu.com
/archives/51470609.html
2008年11月21日「11月に変更された労災保険から支給される通院費の範囲」
https://roumu.com
/archives/51454291.html
2008年3月24日「通勤災害の保険給付における「日常生活上必要な行為」の範囲拡大」
https://roumu.com
/archives/51283411.html
2007年11月26日「複数就業者の事業場間移動中の通勤災害」
https://roumu.com
/archives/51175059.html


参考リンク
厚生労働省「「労働保険の保険料の徴収等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱」についての労働政策審議会に対する諮問及び答申について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1222-2.html


(大津章敬)


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リフレッシュ休暇制度規程

リフレッシュ休暇制度規程 勤続10年、20年、30年などの節目に社員に対して付与するリフレッシュ休暇の取り扱いについて定めた規程サンプル(画像はクリックして拡大)です。
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[ワンポイントアドバイス]
 リフレッシュ休暇は結婚や弔事などの際に付与される特別休暇の一種で、社員の長期勤続を奨励し、その功労を表彰する意味から設けられる休暇です。あくまでも法定超の取り扱いではありますが、中堅以上のクラスの企業では比較的多く採用されています。実際にこの制度を導入する際には、就業規則においてその対象となる年数、休暇日数、旅行券等支給の有無、取得期限などを決めておきましょう。


関連blog記事
2007年11月19日「人間ドック補助金申請書」
https://roumu.com/archives/54892221.html

 

(大津章敬)

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東京都中小企業のモデル退職金は大卒1,225万円・高卒1,130万円

東京都中小企業のモデル退職金は大卒1,225万円・高卒1,130万円 先日、東京都産業労働局「平成20年「中小企業の賃金・退職金事情」調査結果」が発表されました。この調査は、7月に東京都事業所・企業統計調査の事業所名簿から層別(産業・従業員数)抽出した3,500社を対象として実施されたもの。この中から今日は退職金に関する結果を見て行きたいと思います。



[モデル退職金]

 まずモデル退職金ですが、退職一時金のみを支給している企業のモデル退職金は会社都合による退職の場合、大学卒では、55歳の勤続33年で10,261千円、定年退職時で12,250千円、高校卒では55歳の勤続37年で9,848千円、定年退職時で11,301千円という結果になっています(図表はクリックして拡大)。モデル退職金調査というと、2,000万円~2,500万円という統計が多い中、この東京都中小企業産業労働局の調査は一定以上の信頼の置ける調査の中でもかなり中小企業の実態に近い水準ということができます。もっとも私の現場での感覚からすれば、この水準の退職金が支給されるのは従業員規模で300名程度の中堅クラスであり、従業員数100名程度ではなかなか1,000万円には届かないのが実態ではないかと考えています。


[適格退職年金の移換状況]
 一方、今回の調査では適格退職年金の廃止問題の対応状況に関する設問も設けられていますので、あわせて見ておきましょう。現在、適格退職年金制度の契約を有する企業においては、原則として平成24年3月31日までに制度を廃止するか、い確定給付企業年金制度や中退共など、他の制度に資産を移換することが求められています。今回の結果を見ると、現在の適格退職年金制度からの移行状況について「すでに移行済」が28.4%、「移行を決定している」が9.3%に止まっており、「移行を検討中」が34.9%にも上っています。廃止期限まで残り3年少しという時期を考えれば、かなり対応が遅れていると指摘することができるでしょう。なお、移行先としては、「中退共等の退職金共済制度」が33.0%、「確定拠出年金」が31.1%、「確定給付年金」が30.1%と、ほぼ同じような水準にあるのが興味深いところです。



関連blog記事
2008年10月16日「適年制度の移行先 中小企業は中退共、大企業はDB・DCの方向が明確に」
https://roumu.com
/archives/51429452.html
2008年10月5日「中退共 累積欠損金急増で財務状況に関する資料を公開」
https://roumu.com
/archives/51423111.html
2008年9月17日「今夏開催の2本の人事セミナー(退職金&人事制度)のDVDを発売!youtubeでダイジェスト映像も公開!」
https://roumu.com
/archives/51411465.html
2008年8月26日「中退共 平成19年度決算発表 運用利回りは△2.98%で繰越欠損金は1,564億円まで急増」
https://roumu.com
/archives/51398061.html
2008年7月31日「2008年4~6月の企業年金運用はプラス2.68%に反転」
https://roumu.com
/archives/51379779.html
2008年7月19日「確定拠出年金の加入者 遂に中退共を逆転」
https://roumu.com
/archives/51373993.html
2008年7月2日「平成19年度に適年制度を解約した企業の38.5%が中退共を選択」
https://roumu.com
/archives/51363328.html


参考リンク
東京都産業労働局「平成20年「中小企業の賃金・退職金事情」調査結果について」
http://www.metro.tokyo.jp/INET/CHOUSA/2008/12/60ici600.htm


(大津章敬)


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改正労働基準法のパンフレット ダウンロード開始

改正労働基準法のパンフレット ダウンロード開始 2008年12月5日のブログ記事「割増率引上げを中心とした改正労働基準法成立 平成22年4月1日に施行」では、12月5日に改正労働基準法が参議院本会議において可決・成立したというニュースをお伝えしましたが、早速、この改正法に関するパンフレットが作成され、厚生労働省のサイトにおいてダウンロードが開始されています(画像はクリックして拡大)。


 このパンフレットでは、時間外労働の割増賃金率引き上げ、割増賃金引上げなどの努力義務、年次有給休暇の時間単位取得の各ポイントについて簡潔にまとめられていますので、今回の改正法を理解するには非常に良い内容となっています。また社会保険労務士のみなさんにおいては、顧問先向けの情報提供にピッタリの資料でしょう。


 なお、今回の改正法においては、60時間を超えた時間外労働に対する50%の割増率の適用が最大のポイントとなっていますが、この点は中小企業については「当分の間」適用が猶予されます。一部でこの中小企業の範囲の解釈について、様々な見解が出されておりましたが、今回のパンフレットでは以下のように明記されております。
[猶予される中小企業]
(1)資本金の額または出資の総額が
小売業5,000万円以下
サービス業5,000万円以下
卸売業1億円以下
上記以外3億円以下
または
(2)常時使用する労働者数が
小売業50人以下
サービス業100人以下
卸売業100人以下
上記以外300人以下
(注)事業場単位ではなく、企業(法人または個人事業主)単位で判断。


Downloadはこちらから
リーフレット「労働基準法の一部改正法が成立~平成22年4月1日から施行されます」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/dl/tp1216-1e.pdf



関連blog記事
2008年12月16日「改正労働基準法に関する最初の通達が発出」
https://roumu.com
/archives/51469129.html
2008年12月5日「割増率引上げを中心とした改正労働基準法成立 平成22年4月1日に施行」
https://roumu.com
/archives/51462195.html


参考リンク
厚生労働省「労働基準法が改正されます(平成22年4月1日施行)」
http://www.mhlw.go.jp/topics/2008/12/tp1216-1.html


(大津章敬)


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[ワンポイント講座]育児休業中のe-ラーニングは労働時間として賃金を支払うべきか

 8月15日のブログ記事「女性労働者の育児休業取得率は約9割に上昇」では、厚生労働省が発表した「平成19年度雇用均等基本調査結果概要」を引用し、育児休業取得率が女性が89.7%、男性が1.56%となり、平成17年度の前回調査に比べ女性で17.4ポイント、男性で約3倍と男女とも大幅に上昇したという結果をお伝えしました。このように女性労働者においては完全に定着した育児休業ですが、こうした問題に積極的に取り組んでいる企業においては、育児休業を取得していた社員が職場復帰する際、休業中のブランクを埋めるためにインターネットを使った復帰プログラムを受講できるようにしてあることがあります。これは育児介護休業法からも企業に対して努力義務として求められている事項でありますが、今回はこうしたe-ラーニング受講の際の労働時間の問題について取り上げてみましょう。


 労働基準法第32条では、「1日8時間」「1週40時間」を法定労働時間とした上で、「休憩時間を除き法定労働時間を超えて労働させてはならない」と規定されているだけで、労働時間とはどのような時間なのかを具体的に定めていません。そのため、まずは労働時間とはどのような時間なのか定義を確認しておく必要があります。この点に関し、判例(三菱重工業長崎造船所事件 最高裁一小 平成12年3月9日判決)によると、労働時間とは「労働者が使用者の指揮命令の下におかれている時間」と定義されています。そして、実際に労働している時間だけでなく、使用者の指揮命令下にあると客観的に認められる時間、例えば手待時間や昼休みに電話当番をしている時間は使用者の指揮命令下にあるため、労働時間となります。これに対し研修時間が労働時間になるか否かについては通達(昭和26年1月20日 基収2875号)が存在し、これによれば「労働者が使用者の実施する教育に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益取扱による出席の強制がなく自由参加のものであれば、時間外労働にはならない」とされています。よって研修に参加することが義務づけられているような場合は、その研修時間は労働時間として取り扱われます。また研修参加の明確な指示命令がなくとも、黙示に参加が義務づけられている場合についても、自由参加であることを明示していない限りは労働時間となります。これは、明示あるいは黙示の業務命令に反した場合、社員に対して懲戒等の不利益な取扱いがなされる可能性があると考えられているからです。一方、研修の内容に関して言えば、パソコンや語学などの一般教養の講座については、職務内容との関係が少ないものであれば、その講座の受講時間は原則として労働時間にはなりません。なぜなら、受講することで待遇がよくなることはあっても、受講しないことによって不利益な取扱いが行われるわけではないからです。


 以上の事項を押さえて上で今回の育児休業復帰時に受講するe-ラーニングの時間について考えてみましょう。このe-ラーニングは復職のための研修であり、業務との関連性は高いと判断できます。しかし、この研修はインターネットを通じた自宅学習であり、またあくまで受講することは任意であるため、社員が直接使用者の指揮命令の下に置かれていたとは考えにくいはずです。よって、こうした場合のe-ラーニングの受講時間は労働時間ではなく、原則として賃金を支払う必要はないと考えられるでしょう。


[関連判例]
三菱重工業長崎造船所事件(最高裁一小 平成12年3月9日判決)
 労基法上の労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいう。労基法上の労働時間に該当するか否かは、労働者の行為が使用者の指揮命令下に置かれたものと評価することができるか否かにより客観的に定まるものであり、労働契約、就業規則、労働協約等の定めのいかんにより決定されるべきものではない。労働者が就業を命じられた業務の準備行為等を事業所内において行うことを使用者から義務付けられ、またはこれを余儀なくされたときは、その行為を所定労働時間外に行うものとされている場合でも、その行為は、特段の事情のない限り、使用者の指揮命令下に置かれたものと評価できる。したがって、その行為に要した時間は、それが社会通念上必要と認められるものである限り、労基法上の労働時間に該当する。XらはYから作業服及び保護具等の装着を義務付けられ、それを事業所内の更衣所において行うものとされていた。また、Xらの一部はYにより資材等の受出し及び月数回の散水を義務付けられていた。したがって、(1)、(2) 及び(3)の各行為は、Yの指揮命令下に置かれたものと評価できる。


八尾自動車興業事件(大阪地裁 昭和58年2月14日判決)
 (イ)右趣味の会は、被告会社の従業員の福利厚生の一環としてなされていたものであって、その講師に支払う費用等は被告会社においてこれを負担していたが、被告会社の従業員がこれに参加するか否かは全くその自由に委ねられ、被告会社から右参加を強制されていたようなことはなかったこと、(ロ)したがって、被告会社の従業員のなかで、現に右趣味の会に参加していない者もあったこと、(ハ)また、被告会社において、右趣味の会に対する出欠をとっていたようなことはなく、(中略)。したがって、右趣味の会に出席した場合にこれに対する賃金を支払ったこともなければ、これに欠席したことを理由に不利益を課せられるようなこともなかったこと、以上の事実が認められる。そうだとすれば右趣味の会の活動は、被告会社の業務として行なわれたとは到底いい難いから、原告らの右趣味の会活動が被告会社における時間外労働に当るとの主張は失当である。被告会社では昭和四九年一二月頃全従業員が経営に参加する趣旨の下に経営協議会が設けられ、その専門委員会として、教養委員会、管理委員会、車輌委員会その他の委員会が設けられた。(中略)右各専門委員会の委員長、副委員長はいずれも被告会社の代表取締役が委嘱し委員長には月額五〇〇〇円、副委員長には月額三〇〇〇円の手当が支給されていたし、また、被告会社の従業員は、すべていずれかの委員会に配属されていたところ、昭和五二、五三年当時、原告X1は当初は渉外委員会にその後は教養委員会に、原告X2は管理委員会に、原告X3は車輌委員会にそれぞれ属していた。(中略)右各専門委員会は、概ね月一、二回程度教習第八部の終った午後四時五〇分から教習第九部の始まる午後五時二〇分までのうち少なくとも二〇分以上を費して開催されるのが通例であって、右委員会への出席は、被告会社における時間外労働に当る。
 右事実によれば、右専門種委員会は、被告会社の業務としてなされたものであって、原告らが右各専門委員会に出席して活動した時間は、時間外の労働時間というべきであるから、これに対して、被告会社は割増賃金を支払う義務がある。そうだとすれば、原告X1が右研修会に参加した分の六〇分は、時間外労働に従事した時間というべきであるからこれに対しては、割増賃金が支払われるべきである。


 [関連法規]
育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第22条(雇用管理等に関する措置)
 事業主は、育児休業申出及び介護休業申出並びに育児休業及び介護休業後における就業が円滑に行われるようにするため、育児休業又は介護休業をする労働者が雇用される事業所における労働者の配置その他の雇用管理、育児休業又は介護休業をしている労働者の職業能力の開発及び向上等に関して、必要な措置を講ずるよう努めなければならない。


[関連通達]
昭和26年1月20日 基収2875号
 労働者が使用者の実施する教育に参加することについて、就業規則上の制裁等の不利益取扱による出席の強制がなく自由参加のものであれば、時間外労働にはならない。



関連blog記事
2008年8月15日「女性労働者の育児休業取得率は約9割に上昇」
https://roumu.com
/archives/51391167.html
2008年12月17日「[ワンポイント講座]退職した社員に賞与を支払う必要はあるのか」
https://roumu.com
/archives/51466156.html
2008年12月10日「[ワンポイント講座]親の介護をしている社員に転勤を命じることはできるのか」
https://roumu.com
/archives/51463241.html
2008年12月3日「[ワンポイント講座]業績悪化を理由とする新卒の内定取消を行う際の留意点」
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2008年11月26日「[ワンポイント講座]1ヶ月間まったく出社なしの場合の通勤手当不支給の取り扱い」
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/archives/51457350.html
2008年11月12日「[ワンポイント講座]在宅勤務者の労働時間はどのように取り扱うのか」
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/archives/51447800.html
2008年11月5日「[ワンポイント講座]派遣社員の健康診断は派遣先・派遣元のどちらが行うのか」
https://roumu.com
/archives/51441644.html
2008年10月29日「[ワンポイント講座]3回遅刻した場合に、1日分の賃金カットを行うことはできるのか」
https://roumu.com
/archives/51439131.html


(福間みゆき)


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