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2008年度の企業年金平均収益率は△17.02%と過去最悪

 2009年1月31日のブログ記事「2008年4月~12月の度企業年金の平均収益率は△15.24%」では、格付投資情報センター調査の2008年度第3四半期時点での運用状況についてお伝えしましたが、先日、第4四半期および年度の運用状況に関する資料が公表されました。


 これによれば、厚生年金基金、企業年金基金、税制適格年金等の2008年度第4四半期(2009年1~3月)の時間加重収益率の平均は、生保一般勘定を含む資産全体でマイナス2.01%となり、年度通算(2008年4月~2009年3月)のパフォーマンスはマイナス17.02%で、同社がパフォーマンスを計測しはじめた1989年度以降、過去最低利回りとなりました。2008年度通算の各資産の騰落率は以下のような状態となっています。
国内株 マイナス34.78%
外国株 マイナス43.32%
国内債 プラス1.34%
外国債 マイナス7.17%


 企業業績の悪化が進む中、企業年金の積立不足が深刻さを増すことは確実でしょう。



関連blog記事
2009年4月12日「中退共の平成21年度付加退職金はゼロ」
https://roumu.com
/archives/51531611.html
2009年1月31日「2008年4月~12月の度企業年金の平均収益率は△15.24%」
https://roumu.com
/archives/51493928.html
2008年12月6日「2007年度企業年金の修正総合利回りは△10.58%」
https://roumu.com
/archives/51462176.html
2008年11月13日「金融危機と円高により危機的な状況にある企業年金の運用」
https://roumu.com
/archives/51448321.html
2008年10月19日「2008年度上半期の企業年金運用はマイナス4.66%に悪化」
https://roumu.com
/archives/51430706.html
2008年10月5日「中退共 累積欠損金急増で財務状況に関する資料を公開」
https://roumu.com
/archives/51423111.html
2008年8月26日「中退共 平成19年度決算発表 運用利回りは△2.98%で繰越欠損金は1,564億円まで急増」
https://roumu.com
/archives/51398061.html
2008年7月31日「2008年4~6月の企業年金運用はプラス2.68%に反転」
https://roumu.com
/archives/51379779.html


参考リンク
格付投資情報センター「2008年度通算マイナス17.02%、過去最低に金融危機沈静化せず、内外株が3~4割の大幅下落」
http://www.r-i.co.jp/jpn/news_topics/detail_pension/2009/jn0904.pdf


(大津章敬)


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支給要件が緩和された中小企業基盤人材確保助成金

支給要件が緩和された中小企業基盤人材確保助成金 ここ数ヶ月間、雇用に関連した助成金の拡充・要件緩和には目が離せないほどですが、この4月から改正されたものも少なくありません。今日は、その中でも中小企業基盤人材確保助成金について取り上げましょう(画像はクリックして拡大)。


 そもそもこの助成金は、都道府県知事の認定を受けた改善計画に従い、新分野進出等(創業・異業種進出)に伴い新たに経営基盤の強化に資する労働者を雇入れた場合、または生産性を向上させるための基盤となる人材を新たに雇い入れまたは大企業等から受け入れた場合に受けられるものです。助成額は原則として以下の通りとなっています。
【新分野進出等に係る基盤助成金】
 基盤人材の雇入れ・・・140万円/人
 一般労働者の雇入れ・・30万円/人


【生産性向上に係る基盤助成金】
 基盤人材の雇入れ・受入れ・・・140万円/人
 一般労働者の雇入れ・・・・・・・30万円/人


 この助成金を受給するためには、この改善計画認定申請書による事業を開始した日から第1期初回の支給申請書の提出日までの間に、新分野進出等に伴う事業の用に供するための施設または設備等の設置・整備に要する費用を事業主が300万円以上負担することが必要でしたが、今回の改正により、この負担すべき費用が250万円以上に引き下げられました(※)。この改正の適用は、平成21年4月1日移行に「新分野進出等基盤人材確保実施計画認定申請書」を提出した場合に適用されます。
※特定地域においては改善計画を提出し対象労働者を雇い入れる事業主については、費用の額が250万円以上から200万円以上と改正されています。


 雇用調整を行っている事業所も多いところですが、新分野へ進出を計画している企業にとっては活用できる助成金といえるでしょう。



関連blog記事
2009年3月31日「ワークシェアリング推進の大型助成金 残業削減雇用維持奨励金が創設」
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2009年3月30日「[速報]雇用調整助成金の助成率 本日の省令で大企業3/4 中小企業9/10へ引上げ」
https://roumu.com
/archives/51527777.html
2009年2月26日「助成率が大幅引上げとなった育児介護関連の助成金」
https://roumu.com
/archives/51508226.html
2009年2月22日「第二次補正予算により創設・拡充された雇用関係助成金の概要」
https://roumu.com
/archives/51507686.html
2009年2月19日「平成21年2月6日よりキャリア形成促進助成金が拡充」
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2009年2月17日「障害者雇用に関して創設・拡充された助成金制度」
https://roumu.com
/archives/51503716.html
2009年2月14日「雇止めした労働者に住居を提供する企業に支給される「離職者住居支援給付金」の概要」
https://roumu.com
/archives/51499820.html
2009年2月12日「年長フリーター・内定取消者等の雇用に対し支給される「若年者等正規雇用化特別奨励金」」
https://roumu.com
/archives/51499250.html
2009年2月10日「2月6日に創設された派遣労働者雇用安定化特別奨励金の概要」
https://roumu.com
/archives/51499235.html


参考リンク
独立行政法人雇用・能力開発機構「中小企業基盤人材確保助成金の改正のご案内」
http://www.ehdo.go.jp/new/n_2009/0401.html
独立行政法人雇用・能力開発機構「中小企業基盤人材確保助成金」
http://www.ehdo.go.jp/gyomu/f-1.html


(宮武貴美)


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時間外労働の制限等の義務化が盛り込まれた育児介護休業法の法律案要綱

時間外労働の制限等の義務化が盛り込まれた育児介護休業法の改正案 次世代育成という国の方針に基づき、育児介護休業制度の拡充が続いていますが、昨日、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案要綱」(画像はクリックして拡大)について、労働政策審議会から厚生労働大臣に対して、「厚生労働省案を妥当と認める」とする答申が行われました。この答申を受け、厚生労働省は法律案を作成し、次回の通常国会に提出する予定となっています。そこで今回は今回の法律案要綱の中から、新設される予定となっている制度を確認しておきましょう。



介護休暇の新設
 要介護状態にある対象家族の介護等を行う労働者は、事業主に申出を行うことにより、一年度において五労働日を限度とした介護休暇を取ることができる。


所定外労働の制限の新設
 3歳に満たない子を養育する労働者が請求した場合には、事業の正常な運営を妨げる場合を除き、所定労働時間を超えて労働させてはならないものとする。
※労使協定により一定範囲の労働者を対象外とすることは可能


所定労働時間の短縮の措置等の新設
 3歳に満たない子を養育する労働者であって育児休業をしていないものが申出を行った場合には、所定労働時間を短縮することにより就業しつつ子を養育することを容易にするための措置を講じる必要がある。
※労使協定により一定範囲の労働者を対象外とすることは可能


紛争解決の新設
 育児休業、介護休業等の事項に関し、労働者から苦情の申出を受けたときは事業場内の苦情処理機関等での自主的な解決を図るよう努めなければならない。


過料の新設
 報告徴収の規定による報告をせず、または虚偽の報告をした場合には、20万円以下の過料に処する。


 現状、少子化対策・次世代育成支援は喫緊の課題であり、政府が力を入れている分野になっているため、早期に法案提出、成立となる可能性もあります。成立となると育児介護休業規程の変更等の実務的対応が必要になるため、その動向に注目していく必要があるでしょう。なお、要綱案には暫定措置が記載されており、労働者100人以下の事業所に関しては、改正内容の一部に付き、3年程度の猶予措置が設けられることとなりそうです。



関連blog記事
2009年4月14日「[改正雇用保険法](8)休業中に全額支給となる育児休業給付」
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/archives/51531353.html
2009年4月13日「産前産後休暇・育児休業等の取得に対する不利益取扱い禁止を確認した通達の発出」
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2009年3月19日「中小企業子育て支援助成金の支給額・対象人数が拡充」
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2009年2月26日「助成率が大幅引上げとなった育児介護関連の助成金」
https://roumu.com
/archives/51508226.html
2009年2月16日「育児休業期間中に次の子の産前産後休業が重なる場合の社会保険届出」
https://roumu.com
/archives/51503565.html
2009年2月9日「育児休業期間中に次の子の産前産後休業が重なる場合の社会保険料の取扱い」
https://roumu.com
/archives/51497459.html
2009年1月20日「第二子以降に月額36,000円の支給が検討されている子育て応援特別手当」
https://roumu.com
/archives/51484965.html
2009年1月8日「短時間勤務の義務化など拡充が検討される育児休業制度」
https://roumu.com
/archives/51480821.html
2008年12月8日「平成21年4月より301人以上企業で次世代育成行動計画の公表・周知が義務化へ」
https://roumu.com
/archives/51462125.html
2008年8月15日「女性労働者の育児休業取得率は約9割に上昇」
https://roumu.com
/archives/51391167.html
2008年7月29日「育児休業等終了後の社会保険の特例的取扱い」
https://roumu.com
/archives/51377897.html
2008年7月7日「厚労省研究会が今後の育児休業制度の拡充を提言」
https://roumu.com
/archives/51365167.html
2008年6月29日「女性従業員の取得率が9割に近づく育児休業」
https://roumu.com
/archives/51360343.html


参考リンク
厚生労働省「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び雇用保険法の一部を改正する法律案要綱の答申について」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2009/04/h0415-3.html


(宮武貴美)


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厳しい経済情勢下での労務管理のポイント

厳しい経済情勢下での労務管理のポイントタイトル:厳しい経済情勢下での労務管理のポイント
発行者:厚生労働省
発行時期:平成20年12月
ページ数:8ページ
概要:「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」の内容に関するリーフレット
Downloadはこちらから(324KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/kibishi_roumukanri.pdf



関連blog記事
2009年4月16日「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について」
https://roumu.com/archives/50480151.html
2008年12月19日「人員削減をする際に忘れてはならないハローワークへの届出」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51470384.html


参考リンク
厚生労働省「現下の雇用労働情勢を踏まえた取組みについて」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1209-1.html
経済情勢の悪化を踏まえた適切な行政運営について(平成20年12月9日付け地発第1209001号・基発第1209001号)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1c.pdf


(大津章敬)

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有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について

有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準についてタイトル:有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準について
発行者:厚生労働省
発行時期:平成20年12月
ページ数:12ページ
概要:「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」の内容に関するリーフレット
Downloadはこちらから(970KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/yatoidome200812.pdf



関連blog記事
2008年12月19日「人員削減をする際に忘れてはならないハローワークへの届出」
http://blog.livedoor.jp/roumucom/archives/51470384.html


参考リンク
厚生労働省「現下の雇用労働情勢を踏まえた取組みについて」
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/h1209-1.html
経済情勢の悪化を踏まえた適切な行政運営について(平成20年12月9日付け地発第1209001号・基発第1209001号)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1209-1c.pdf


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[改正雇用保険法](10)手続の方法が変更となる派遣労働者の雇用保険取得・喪失手続

手続の方法が変更となる派遣労働者の雇用保険取得・喪失手続 2週前より平日は毎日更新して参りました改正雇用保険法特集も本日で最終回。今回は昨年後半からの労働問題の中心として扱われている派遣労働者に関連した改正です。


 この改正雇用保険法の特集では2009年4月3日の第1回のブログ記事「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」において、雇用保険の被保険者の適用範囲が拡大されたことをご紹介しましたが、派遣労働者の適用基準等も同様に変更になっています。取得と喪失に分けて改正点を押さえていきましょう(画像はクリックして拡大)。
取得
○改正前
・1年以上の雇用見込みがあること
・1週間当たりの所定労働時間が20時間以上であること
○改正後
・6ヶ月以上の雇用見込みがあること
・1週間当たりの所定労働時間が20時間以上であること


喪失
○改正前
 雇用契約期間の満了時において次の派遣就業先が決まっていなくても、派遣労働者が同一の派遣元事業主の下での派遣就業を希望しており、かつ、派遣元事業主も次の派遣就業を指示する意向がある場合には、雇用契約期間満了後、1ヶ月程度経過するまでの間は、被保険者資格を喪失しない。
○改正後
 派遣元事業主が、派遣労働者に対して雇用契約期間が満了するまでに次の派遣就業を指示しない場合には、派遣労働者が同一の派遣元事業主のもとでの派遣就業を希望する場合を除き、雇用契約期間満了時に被保険者資格を喪失する。


 この改正の適用は、取得については平成21年4月1日時点で6ヶ月以上の雇用見込みがあり、適用基準に該当する場合には加入手続きを行う必要があります。また、喪失については平成21年3月31日以降に雇用契約期間が満了する場合に新たな取扱いを行う必要があります。



関連blog記事
2009年4月15日「[改正雇用保険法](9)雇用保険料率の引下げと労働保険年度更新時の概算保険料率の変更」
https://roumu.com
/archives/51531360.html
2009年4月14日「[改正雇用保険法](8)休業中に全額支給となる育児休業給付」
https://roumu.com
/archives/51531353.html
2009年4月13日「[改正雇用保険法](7)常用就職支度手当の給付率の引上げと支給対象者の拡大」
https://roumu.com
/archives/51531345.html
2009年4月10日「[改正雇用保険法](6)再就職手当の給付率の引上げと支給要件の緩和」
https://roumu.com
/archives/51531341.html
2009年4月9日「[改正雇用保険法](5)再就職困難な者に対する基本手当の給付日数の延長」
https://roumu.com
/archives/51531337.html
2009年4月8日「[改正雇用保険法](4)特定理由離職者の範囲と判断基準」
https://roumu.com
/archives/51531336.html
2009年4月7日「[改正雇用保険法](3)改正に伴い新しくなった離職証明書」
https://roumu.com
/archives/51530106.html
2009年4月6日「[改正雇用保険法](2)特定受給資格者に加えて新設された特定理由離職者」
https://roumu.com
/archives/51530099.html
2009年4月3日「[改正雇用保険法](1)適用範囲が拡大された雇用保険の被保険者」
https://roumu.com
/archives/51529833.html
2009年3月31日「平成21年度の新雇用保険料率は一般の事業で1,000分の11」
https://roumu.com
/archives/51528429.html
2009年3月30日「改正雇用保険法成立 施行は明日 3月31日」
https://roumu.com
/archives/51527126.html
2009年3月14日「[ワンポイント講座]雇用保険未加入が判明した場合の手続きと修正申告」
https://roumu.com
/archives/51516274.html
2009年3月9日「6ヶ月以上遡って雇用保険に加入する際には遅延理由書の添付が必要に」
https://roumu.com
/archives/51515812.html
2009年1月21日「改正雇用保険法案が昨日閣議決定 雇用保険適用範囲が拡大へ」
https://roumu.com
/archives/51489035.html
2008年12月9日「政府の新雇用対策に掲げられた雇用保険制度の改正方針」
https://roumu.com
/archives/51465429.html


参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(宮武貴美)


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職場復帰支援に関する面談記録票(平成21年3月改訂)

職場復帰支援に関する面談記録票(平成21年3月改訂) 心の健康問題により休業している労働者の職場復帰判断を行なう際に、職場復帰の可否および職場復帰支援プランに関する話し合いの結果をまとめておく書式サンプル(画像はクリックして拡大)です。
重要度 ★★

[ダウンロード]
word
Word形式 mental_kiroku21.doc(33KB)
PDFPDF形式 mental_kiroku21.pdf(9KB)

[ワンポイントアドバイス]
 安全でスムーズな職場復帰を支援するためには、最終的な職場復帰決定の手続きの前に、必要な情報の収集と評価を行った上で職場復帰の可否を適切に判断し、更には職場復帰を支援するための具体的プランを準備しておくことが求められます。このプロセスは、事業場内の産業保健スタッフ等を中心に、管理監督者および当該労働者の間で十分に話し合い、良く連携しながら進めていく必要がありますが、その面談の結果をこの記録票にまとめ、関係者がその内容を互いに確認しながら進めることが求められています。

 平成21年3月の改訂で文面等が若干変更になりました。


関連blog記事
2009年4月13日「職場復帰支援に関する情報提供依頼書(平成21年3月改訂)」
https://roumu.com/archives/55246978.html

 

参考リンク
厚生労働省「「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」の改訂について」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei28/index.html

(宮武貴美)

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[ワンポイント講座]計画的年休付与日の育児休業者の取扱い

 年次有給休暇の計画的付与は、労使協定を締結することにより、時季を指定して年休を計画的に付与することができるというものですが、最近は生産調整をするために従業員を休ませる場合の手段をして活用されている例が多くなっています。そこで、今回はこの計画年休に関し、育児休業取得者が出てきた場合の取扱いについて取り上げてみましょう。


 そもそも年次有給休暇は、労働義務のある日について請求ができるものです。よって日曜日など会社の休日については、労働義務が発生していないことから、年次有給休暇を取得することはできません。また、休職についても同様の取扱いとなり、休職期間中は労働義務が免除されているため、年次有給休暇の取得はできないということになります。今回のテーマである育児休業の場合についても同じ考えとなることから、育児休業期間中に年次有給休暇の取得はできません。


 それでは、年次有給休暇の計画的付与と育児休業の関係について考えてみましょう。育児休業期間中の賃金については無給としている企業がほとんどではないかと思いますが、育児休業として無給の取扱いとしてよいのか、それとも計画的付与を行う日については年休分の賃金を支払わなければならないのかが論点となります。これについては、労使協定の締結前に申出がなされた場合と締結後に申出がなされた場合とに分けて整理する必要があります。
労使協定の締結前に育児休業の申出があったとき
 この場合、計画的付与を行う日について、賃金の支払義務はありません。それは、育児休業の申出を先に行っていますので、その日についてはすでに労働の義務がなくなっており、付与された年次有給休暇を取得することができないからです。


労使協定の締結後に申出があったとき
 この場合、計画的付与を行う日について、賃金の支払い義務があります。これについては通達(平成3年12月20日 第712号)が出されており、育児休業の申出の前に計画的付与が予定されていた場合については、育児休業が行われる前からその日は有給の休暇日とされていたことから、年次有給休暇を取得したものと取扱うこととされています。


 このように休業に入る前に、労使協定の締結が済んでいるか否かによって取扱いが異なりますので、注意が必要です。


[関連法規]
労働基準法 第39条第5項(年次有給休暇)
5 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、第1項から第3項までの規定による有給休暇を与える時季に関する定めをしたときは、これらの規定による有給休暇の日数のうち5日を超える部分については、前項の規定にかかわらず、その定めにより有給休暇を与えることができる。


[関連通達]
平成3年12月20日 基発第712号
6 年次有給休暇
 年次有給休暇は、労働義務のある日についてのみ請求できるものであるから、育児休業申出後には、育児休業期間中の日について年次有給休暇を請求する余地はないこと。また、育児休業申出前に育児休業期間中の日について時季指定や労使協力に基づく計画付与が行われた場合には、当該日には年次有給休暇を取得したものと解され、当該日に係る賃金支払日については、使用者に所要の賃金支払の義務が生じるものであること。



関連blog記事
2008年4月11日「年次有給休暇の計画的付与に関する労使協定(グループ別付与)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55034571.html
2008年4月10日「年次有給休暇の計画的付与に関する労使協定(一斉付与)」
http://blog.livedoor.jp/shanaikitei/archives/55034548.html
2009年4月8日「[ワンポイント講座]1年単位の変形労働時間制における期間途中の入退職者の賃金清算」
https://roumu.com
/archives/51531596.html
2009年3月25日「[ワンポイント講座]昇給が遅れた際の平均賃金の計算方法」
https://roumu.com
/archives/51525060.html
2009年3月18日「[ワンポイント講座]労働基準法で保存が義務付けられている書類とその保存期間」
https://roumu.com
/archives/51517915.html
2009年3月11日「[ワンポイント講座]第三者行為によって業務上負傷した場合の示談の留意点」
https://roumu.com
/archives/51516262.html
2009年3月4日「[ワンポイント講座]36協定等労使協定締結時の周知の必要性」
https://roumu.com
/archives/51512399.html
2009年2月28日「[ワンポイント講座]出向先で役員となった従業員の労災保険・雇用保険の取扱い」
https://roumu.com
/archives/51510404.html
2009年2月25日「[ワンポイント講座]社宅を貸与した際の社会保険の取扱い」
https://roumu.com
/archives/51507729.html
2009年2月21日「[ワンポイント講座]小規模事業所の法人代表者が業務上で怪我をした場合の給付の特例」
https://roumu.com
/archives/51506938.html
2009年2月18日「[ワンポイント講座]社宅を貸与した際の労働保険料の取扱い」
https://roumu.com
/archives/51504441.html
2009年2月11日「[ワンポイント講座]就業規則作成が義務となる「常時10人以上の労働者」の範囲」
https://roumu.com
/archives/51499788.html
2009年2月4日「[ワンポイント講座]年次有給休暇の計画的付与日は変更できるか」
https://roumu.com
/archives/51496014.html
2009年1月28日「[ワンポイント講座]特殊な業務に従事する労働者の時間外手当支給に関する特例」
https://roumu.com
/archives/51492715.html


参考リンク
岡山労働局「年次有給休暇の計画的付与制度の導入に向けて」
http://www.okayama.plb.go.jp/seido/kanri/kanri06.html


(福間みゆき)


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[改正雇用保険法](9)雇用保険料率の引下げと労働保険年度更新時の概算保険料率の変更

雇用保険料率 今回の雇用保険法の改正で、実務家が大きな関心を寄せていた内容の一つに雇用保険料率の改正があります。改正に伴い、今月より雇用保険料率を変更する必要があるほか、期間が変更となった労働保険の年度更新についても概算保険料率の変更を行わなければなりません。


 2009年3月31日のブログ記事「平成21年度の新雇用保険料率は一般の事業で1,000分の11」でも既に紹介しましたが、雇用保険法の改正に伴い、失業給付等に係る雇用保険料率が、平成21年度に限り0.4%引下げになりました。一般の事業の場合、1.2%から0.8%に変更となり、これを労使折半で負担することになります。この他、事業主は一般の事業の場合は0.3%であるニ事業に係る雇用保険料率を負担することになっています。なお、事業の種類による雇用保険料率は左表(画像はクリックして拡大)をご参照下さい。


 労働保険の全体に関する改正としては、平成21年度からは労働保険の年度更新の申告・納付時期が6月1日から7月10日までに変更されている他、労災保険料率も改正されています。したがって、今年度の労働保険の年度更新を実施する際には、申告・納付時期の変更、労災保険の概算保険料率の確認、雇用保険料の概算保険料率の確認の3点が大きなポイントとなるでしょう。その他のポイントは年度更新時期になりましたら取り上げることにしましょう。


 なお、雇用保険料率は全体で引下げ、労災保険料率は大半の事業所で引下げに該当すると推測されますので、多くの企業で平成21年度に納付する労働保険料は前年度と比較して少なくなる可能性が高いと言えるでしょう。



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2009年4月13日「[改正雇用保険法](7)常用就職支度手当の給付率の引上げと支給対象者の拡大」
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2009年4月10日「[改正雇用保険法](6)再就職手当の給付率の引上げと支給要件の緩和」
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2009年4月9日「[改正雇用保険法](5)再就職困難な者に対する基本手当の給付日数の延長」
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2009年3月31日「平成21年度の新雇用保険料率は一般の事業で1,000分の11」
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2009年3月30日「改正雇用保険法成立 施行は明日 3月31日」
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2009年3月19日「労働保険年度更新のチェックポイントとよくある質問」
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2009年3月14日「[ワンポイント講座]雇用保険未加入が判明した場合の手続きと修正申告」
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2009年3月9日「6ヶ月以上遡って雇用保険に加入する際には遅延理由書の添付が必要に」
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2009年2月20日「[速報]4月からの労災保険料率決定 保険料率表のダウンロード開始」
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2009年1月21日「改正雇用保険法案が昨日閣議決定 雇用保険適用範囲が拡大へ」
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2009年1月9日「平成21年度より申告・納付時期が変更となる労働保険の年度更新」
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2008年12月9日「政府の新雇用対策に掲げられた雇用保険制度の改正方針」
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2007年6月13日「雇用保険法改正 育児休業給付率の50%への引き上げの内容」(旧改正)
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2007年5月14日「[平成19年雇用保険改正]育児休業給付の給付率引き上げ」(旧改正)
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参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(宮武貴美)


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平成21年3月31日以降、雇用保険制度が変わりました!

平成21年3月31日以降、雇用保険制度が変わりました!タイトル:平成21年3月31日以降、雇用保険制度が変わりました!
発行者:厚生労働省
発行時期:平成21年4月
ページ数:4ページ
概要:平成21年3月31日施行の改正雇用保険法の内容に関するリーフレット
Downloadはこちらから(476KB)
http://blog.livedoor.jp/roumucom/pdf/koho20090331.pdf



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参考リンク
厚生労働省「平成21年 雇用保険制度改正関連資料」
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/


(大津章敬)

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